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パラレル

死んだように
眠る昼下がり
どこまで行ったか
分からない
夢の跡
指で数えて
戻って来る
背中にそっと
おまじない
20歳になるまで
呪いは解けない
そう信じた
渡り廊下で
君は残酷に微笑んだ
 
望みどおりに
堕ちてやったよ
ロックンロールを
浴びながら
このヘルツは
人を狂わせる
悪魔のような旋律
 
違うんだ
僕がかけたのは
一文字違いの
隣の列の
あれだよ
あれ
思い出せないかい?
 
指先から
光が漏れて
僕はまた
あの渡り廊下で
君と出会う
 
誤解がほぐれたら
もう一度
起こしてくれよ
 
時間はパラレル
そうじゃない未来も
並走中──
だったらいいね

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