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酒の席

慣れない酒の席
相づちだけで
時間は過ぎ
何もすることないから
慣れないアルコールに
手を伸ばす
飲みっぷりを
褒められ
気をよくしたまま
相手のペース
気がつけば
三途の川を
渡る手前だった
勘定終わりの
店の前
自分じゃない誰かが
思い切り吐いたらしい
記憶にはない
俺だっけな?
記憶にはない
嫌われないように
生きてきたツケが
回ってきたか
もっと自分を出して
会話に──
なんて何度思っても
自分なんて
どこまでも模索中
悩んでるそのまま出せば
白けるに決まっている
だから
いつものように
主役を眺めながら
慣れない酒と
ツマミを
行ったり来たり

帰宅して
アルコール入った身体に
いつもの睡眠薬──
はまずいか

だから自然に
寝ようとしたが
慣れない酒の席の
高揚が
脳の奥から
脈を打つようなリズムで
布団を揺らす

明日仕事だから
眠らないのもマズイ

相性最悪の
アルコールと睡眠薬のセットで
明日の予定は
ほとんど絶不調に終わる

死なないだけ
マシだった──

次誘われたら
ソフトドリンクで通そう

誘われないなら
それでいいや

誰のためでもない
人生はまずは
自分のためにあるのだから──

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