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Photo by
hukugyouotaku
カッターナイフ
眠れない
ストレス過多
自律神経が乱れ
精神の脆弱性が
また顔を出す
お前を決めた
いくつもの
何となくが
フローしていく夜に
責任の在りかは
言葉だけの
牢獄みたいで
やはり
息苦しい
フレームだらけ
孤独な刺し傷
言葉は
独りを満たしながら
月のプールに
世界の混沌を映す
揺れながら
揺られながら
集合無意識に触れたら
上がって来いよ
銀色の飛沫が
やけに美しく
並ぶ夜に
フレームからずれて
言葉を失って
このままじゃ
同じことになりそうな
不安もあって
何が大切で
そうでないか
孤独な区切りに
カッターナイフで
神様を仕入れる
わからなくもない
ぼんやりとした
何かに
多重に覆い被さる
やることが多い
また日曜日に
同じ場所で
嘔吐する
誰かがやってる
ドラマのような
非現実
舞台から降りた
観客と
主演俳優の
遊離
解離
上がって来いよ
降りて来いよ
交差する思い
孤独なテレパシー
舞台は世界で
一人芝居で
観客も
主演も
ひとつになって
重なって
何に悩んだかも
忘れて
日常の一コマに
消える
風邪を引くのも
留年するのも
自己責任な
カッターナイフで
区切りをつける
どこに入れるか
震える手で
選びなよ
いらない血が流れ
少し軽くなる
そうしたい
そうしたい
可能性も残したい
ダイスを
空に預けたまま
カッターナイフを
机に置いて
しばらく
夜の静けさに
染まっていたい──