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「内向型の人」の凄い力

column vol.1039

突然ですが、自分が外交型の人間か、内向型の人間か、ご存知でしょうか?

意外と内向型の方が多いのではないでしょうか?

なぜなら、世界でも屈指の外交型国家であるアメリカでも3人に1人が内向型だと言われているからです。

〈複業クエスト / 2022年5月9日〉

アメリカですらその割合であるならば…、日本はさらにということになりますね…

ちなみに、私が以前観たNHKの番組では日本人の内向型遺伝子を持つ人の割合は95%…(驚)

…もしもそれが本当ならば…、外向型の日本人は5%しかいないことになります…(汗)

つまり、20人に1人

ただし、見た目には外交型はもっと多い気がしますよね?

実はここがポイントで、日本でも外交型であることが望ましいと思われ、そう育てられた人が多い気がするのです。

少なくとも私は、子どもの頃から外交的な振る舞いを周りから求められてきたと感じています。

本当は内向型なのに、外交型であることを期待される。

そうして自分でも外交型と認識するようになってしまうという、いわゆる隠れ内向型は少なくないはずです。

私も30代までは超外交型人間だと自負しておりました。

今でも仕事の上では「池=外交型」というイメージが強い

きっと、それは私だけではないと感じておりますので、本日は外交型に負けない内向型の強みにスポットを当てたいと思います。

「内向型」の強みとは?

まず、外交型と内向型ということで言えば人間だけじゃないようです。

同じような特性はクモ、羊、鳥、イソギンチャクなどにも見られるそうです。

〈現代ビジネス / 2023年6月11日〉

つまり、自然界全体で考えると、外交型を良しとして進化が進んできたわけではないということが分かります。

実際、内向型の人ならではの優れた能力も発見されています。

『9つの脳の不思議な物語』の著者で、神経科学の学士号、サイエンスコミュニケーションの修士号を持つヘレン・トムソンさんは、内向型の特徴として「リスニング能力の高さ」を挙げていらっしゃいます。

これは「感覚処理感受性」と呼ぶ観察能力によって高められているとのことで、音楽、芸術などはもちろんのこと、痛み、薬、コーヒーに至るまで、あらゆることに敏感さを発揮しているそうです。

つまり、内向型の人は小さな機微を感じ取ることができるというわけですね。

こうしたことは、最近話題のジル・チャンさんの著書『静かな人の戦略書』でも語られています。

〈ジル・チャン / 静かな人の戦略書〉

世界をリードする内向型リーダーたち

ジル・チャンさんといえば、アメリカ政府メジャーリーグなど幅広い業界で内向型のキャリア支援リーダーシップ開発を行ってきた台湾の星

2018年、ガールズ・イン・テック台湾40アンダー40を受賞し、『静かな人の戦略書』は同国のベストセラーになりました。

同書は、ジル・チャンさんが内向型の性格でありながら、外交型が重宝されやすいアメリカ社会で成功を収めた話が書き綴られているのですが、内向型の強みがよく整理されている一冊だと思います。

代表的なのは、先程同様「聞く力」「観察力」

考えてみると、人は自分の話をよく聞いてくれる人が大好きですし、細かな変化を感じてくれる人を信頼します。

最近、社員の自律性を引き出すコーチングにスポットライトが当たっていることからも、実はそうした能力を持つ人こそリーダーに向いているとも言えますね?

経営管理や企業の成長に関するコンサルタントであるジム・コリンズさんの調査によると、飛躍を遂げた多くの企業のCEOは謙虚で穏やかで物静かな性格であり、自己抑制や自制心に長けていたとのこと。

実際、マイクロソフト創設者であるビル・ゲイツさんやテスラのCEOであるイーロン・マスクさん、投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェットさんなども、内向的な性格であると言われています。

このような事実が分かると、外交型、内向型の優劣はなくそれぞれの良さがあることが分かるでしょう。

少なくともアメリカでも3人に1人は内向型であるわけで、やはり、内向型の人の才能を引き出す教育は必要なわけです。

私は40代になってから実は内向型であったことに気づくことになりましたが、それからの方が人生が開けている気がします。

やはり、自分の特性に正しく気づき、その上でセルフプロデュースすることが自分の価値を最大化できるものなのだと思うのです。

内向型の人は「手」で語る

以前の私は積極的に話すことで自己主張してきましたが、最近は聞き役として良いリアクションをすることで自分に合った自己主張ができていると感じています。

もちろん、40代になるまで外交型人間だと思っていただけに、私の場合は話すことで自己主張もできますが、未だ苦手という方も別の方法で自己主張はできるはずです。

ジル・チャンさんも内向型らしい自己主張のあり方について言及しており、その代表例としてSNSでの発信を挙げていらっしゃいます。

自分のこと、自分の考えを文章によって知ってもらうというわけです。

確かに自己主張や自己表現は必ずしも口でする必要はない

テキストでも良いですし、イラストでも良いわけで、口下手な分、「手」で語れば良いのです。

今はYouTubeTikTokなど動画全盛時代ですが、内向型が多い日本では手で語るブログなどの方が向いている可能性もあります。

いずれにせよ、仕事でも最近はリモートワークが一般化されてきていますので、メールやチャットなどテキストでのコミュニケーションを極めていけば、一層の活躍を期待することだってできるのです。

このnoteも、内向型の人の自己表現の場にもなりますし、テキストコミュニケーションの鍛錬の場になりますので、内向型を自負する方はぜひ活用していくことが望ましいですね〜

いずれにせよ、内向型の人が持つ素晴らしい能力を活かしながら、自分らしく活躍できる状況がもっと築けると、仕事も人生もより楽しくなっていくでしょう。

今回は外交型、内向型という2つの分け方で論じてきましたが、学校教育の現場でも、社内教育の現場でも、それぞれの人のキャラクターに合った教育の仕方を考えていくことが、先生や上司の理想であると感じました。

少なくとも私は一律的な社員教育ではない形を模索していきたいと思っています。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました😊

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