ビジネスは“愛”がカギに?
column vol.1313
初めて見たのは2012年、品川駅の駅貼り広告だったのですが、インパクトがありつつも自虐的なキャッチコピーに目が釘付けになりました。
一方、広島は全然謙遜することがないぐらい美味しいもので溢れている県。
瀬戸内海の恵み溢れる牡蠣を始め、広島風お好み焼き、尾道ラーメン、コウネなどなど、旅行に行けば、日程中、食べたいものを食べ尽くせるか心配になるほど、珠玉の逸品が揃っていると感じています。
恐らく、そうした誇りは県民の方々も当然持っていらっしゃることでしょう。
あれから12年、
現在は地元ならではの多彩な食の魅力を発信し、観光誘客や交流人口の拡大につなげるプロジェクト「おいしい!広島」を展開しております。
〈産経新聞 / 2024年10月28日〉
自虐で推すのではなく、自信を見せていく。
その姿勢に、地元の方々や広島のファンの “愛” は深まっていく。
そして最近、この愛がビジネスシーンでも重要になってきていると感じるのです。
そこで、本日は個人的に興味深いと思った事例を2つほど、お届けして参りたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ〜
愛が溢れる総選挙
東海地方を中心にスーパー「アピタ」や「ピアゴ」を展開するユニーという会社があるのですが、ここではユニークな値下げを行っています。
何と、従業員が「値下げしてほしい商品」を投票するカタチをとっているのです。
〈ITmediaビジネスONLINE / 2024年10月27日〉
その名も、「価格総選挙」。
従業員は自身の働く店舗で値下げして欲しい商品を最大3点選び、希望の価格と合わせてPCかスマートフォンのアンケートフォームから投票します。
投票期間は2週間で、対象商品は食品(総菜と生鮮食品を除く)と日用消耗品。
これまでに4月、7月、9月の計3回行っています。
その理由について同社は
と説明。
確かに、地元のことをよく知るスタッフの方々を味方につければ、強力なリサーチャーを手にしたも同然です。
しかも、従業員は当たり前ですが生活者でもある。
この物価高で日々の買い物も苦しいわけです…
だから、本当に自分が値下げしてもらいたい商品を忌憚なく、この価格総選挙にぶつけてもらいたいと考えたとのこと。
本音をぶつけることが従業員のハッピーにもなりますし、顧客視点で提案になるからこそ、本当にお客さんがして欲しい値下げにすることができる。
ということを思い出していただくための施策なのです。
愛が非常に溢れている。
ビジネスパーソンだけではなく、政治家の方々も参考にしていただきたい “総選挙” です〜😁
転売は愛が止める
もう1つは「転売」についてです。
転売は売り手からすると、非常に頭の痛い問題ですが、これも “愛” の力で解決しようとする取り組みがあります。
ソニーが今年11月に発売を予定している「PlayStation®5 Pro 30周年アニバーサリー リミテッドエディション 特別セット」にて画期的な試みが行われようとしています。
な、な、何と、日本では予約開始にあたって「PS4またはPS5におけるプレイ時間30時間以上」という条件が課せられることが明らかになったのです。
〈TABI LABO / 2024年10月26日〉
これは、過去のプレイデータによって真のゲームファンを優遇するというもの。
確かに、これは驚きの施策です…(驚)
これまでの転売防止策といえば、
ということが一般的でしたが、根本的な解決には至らないという課題がありました…
しかし今回、ゲームへの “愛” がなければ買えないという仕組みをつくったわけです。
このアイデアに、ファンもSNSにて称賛の声を挙げています。
もちろん、
などといった課題はありますが、推し活のチケット転売問題など、さまざまな業界でヒントになっていく取り組みになるでしょう。
今後の展開が非常に楽しみですね😊
愛といえば、ファンが多いドジャースの大谷翔平選手ですが、左肩を負傷したものの第3戦に出場できそうですね。
〈日本経済新聞 / 2024年10月28日〉
次の試合を楽しみに待ちたいと思います!
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました〜