仕方なく食べていた野菜のおいしさに目覚めた料理(今井真実さんのレシピ)
野菜は健康のために仕方なく食べるものと思っていました。
反射的に、コンビニでサラダを買う
とりあえず、味噌汁に野菜を入れる
機械的に、蒸し野菜を作る
など、食べるというのには消極的で、摂取という感覚でした。
しかし、それは、美味しく食べる方法を知らないだけだったのです!
今井真実さんのレシピで調理するようになってから、野菜に対する偏見がみるみるほどけていきました。
中でもれんこんは、私の中で豹変していきました。
以前のれんこんのイメージは、煮物に入っている茶色いやつ、買ったお弁当の隅に入っている酢漬けのやつ、という和食の脇役。
残したりはしないけど特に好きでもない、体にいいから摂取する食べ物といった印象でした。
しかし、しかし、今井真実さんのレシピで変貌を遂げたれんこんは、
ある時はいい感じのお蕎麦屋さんの一品に、
ある時はバルの一皿に、
ある時はフライドポテトに?
と、今まで知らなかった主役級の味になって私の味覚を驚かせるのでした。
そんな、アフターれんこんの世界をご紹介します。
食卓がバルになったかと錯覚する!
鶏肉とれんこんのローズマリーソテー
私は料理が得意ではありませんが、この料理を作った時は才能があるかもと錯覚しました。
自分で作って食べた時、この小慣れた味はすごい!と衝撃が走ったのです。
本当なら、この一皿は雰囲気のある照明のある店で、カウンターか背の高い丸いテーブルに置かれていたんじゃないか。そうして、お酒と一緒に楽しまれるのではないかと想像が膨らみます。
味がバルに連れて行ってくれるんです。
でも私はこの料理を、ピカッと白々しい蛍光灯がついたマンションの一室で、米と一緒に食べている。
それはこの上ない贅沢なのかもしれません。
そして、この料理のれんこんの美味しさは肉と同等かもしれません。いや、もしかしたら、れんこんの方が美味しいかもしれない。
どうぞお試し下さい!
素敵なお蕎麦屋さんの隠れた一品みたい
れんこんおかき
このレシピは料理サイト「アイスム」で今井さんが連載されている「今週のあともう一品」というコーナーで見つけました。
蕎麦と一緒に食べると、なんだかもうお蕎麦屋さんの気分です。
揚げ焼きによって外側に薄いころもをまとったレンコンは、天ぷらなみに満たされます。
一瞬、輪切りでやればもっと天ぷらっぽくできるのでは?と考えましたが、れんこんの穴はフライパンの上でデッドスペースを作るので、200gを一気に揚げ焼きできません。
しかし、角切りにすることで、フライパンの面積を有効活用できるのです。
これで思う存分、蕎麦屋のれんこん料理が食べられます。
アイスムさんの「今週のあともう一品」は、他のレシピもすごく活用しやすいのでおすすめです!
どうぞお試しを。
私にとってのフライドポテト
れんこんのソテー
最後は、今井さんのフライパンレシピブック『フライパンファンタジア』より。
私はこの料理からフライドポテトを食べている感覚を得ています。
じゃがいもは使わないし揚げないので、ポテトでもフライでもないのですが、美味しさはなぜかフライドポテト。
れんこんを縦に細切りにして焼くだけなのですが、シャキシャキの中に少しのほっくり食感があるのが芋を彷彿とさせるのか、にんにく風味でガッツリ味が体現できるのか、私の場合はドライパセリを使ってしまうためよりジャンクな感じに仕上がるのか。
あくまで私の見解ですが、、、
根菜を揚げずに調理してフライドポテトが食べられると思っているので、すごく満足しています。
醤油風味のきんぴらの味が馴染まない人や飽きてしまった人は、こちらを試して頂ければ、新しいアフターれんこんの世界がやってきます!
おわりに
れんこん調理は、輪切りしかないと思っていたし、酢水に浸したりと調理工程が何かと面倒で扱いづらい食材だと思っていました。
だけど、上記で紹介したレシピでは全て皮ごと調理できて、面倒な下処理はありませんでした。
切り方や調理の工夫をするだけで、食材の味がこんなにこんなに変わるのかという驚きと嬉しさがあります。
今井さんのレシピは、野菜以外の食材も新鮮な輝きを放ちます。
同じような食べ方ばかりで飽きているという方には、すごくおすすめです。
今井さんのnoteで公開されているレシピ索引
アイスム 今週のあともう一品
料理家・今井真美さんの「料理がしんどい」を救う【殿堂レシピまとめ50選】
エッセイも書かれています 食エッセイ連載「ひとりでまんぷく」
新連載 食べたいエンタメ