不登校日記⑤~不登校児の夏休みを振り返って
こんにちは。山川美々子です。
小1の次女が、学校へ行かなくなってからの日々をつづっています。
夏休み、終わってみれば……
夏休みが始まるのが憂鬱な次女のことについては、以前の記事(↓)で書きました。毎日イレギュラーなイベントが続く夏休みは、次女にとって不安でしかなかったようでした。
でも終わってみれば、夏休みは、母親である私にとって思ったほど憂鬱なものではありませんでした。
夏休みが始まる前は、予定されているイベントについて次女に話すと、「あれはイヤだ」「これはやりたくない」と言っては、ソファの背もたれとクッションの隙間に顔をうずめ、冬眠状態(笑)になることも多々ありました。
でも実際は、「一緒にやってみよう」と決めたイベントはすべてこなすことができました。これは、私にとってもかなり驚きでした。
家族旅行も(紆余曲折ありましたが)無事に行けましたし、実家へ帰省し、いとこと触れあうこともできました。
また、夏休みは堂々と家にいられる期間。
多少ゴロゴロだらだら過ごしても、子どもも親の私も、罪悪感を感じずにすみました。「学校へ行かない」ことへの後ろめたさを感じずにすんだので、のびのび過ごせたように思います。
子どもの目線で過ごした夏休み
長女は、学童大好きっ子だったので、夏休みも毎日楽しそうに学童クラブに通っていました。今までは夏休み期間であろうとかまわず、私は平日は普通にガツガツ仕事をしていました。
今年は、次女の生活に合わせるため、仕事量を削減。仕事を減らして、学童クラブのイベントにもいくつか参加させてもらいました。次女も含め、学童クラブの子どもたちと一緒に過ごすことで、「この子たちは毎日こんなふうにして過ごしていたんだ」と実感することができました。それは、私自身にとって予期せぬうれしい体験となりました。
プールに行って、子どもたちに紛れてはじゃぎながらウォータースライダーをすべったこと。帰りにソフトクリームを食べたこと。本当に楽しかったんです。
遊びだけでなく、宿題や課題もそうでした。
長女は学習面でつまずくことがあまりなかったので、正直宿題を見てあげた記憶があまりありません。せいぜい、夏休みの終盤になってドリルにマルつけをしたぐらいです。
でも、学校に行っていない次女にとっては、私が「先生」でもあるわけで、「この子はどこにつまずいているのだろう?」「どう説明すればわかりやすいだろうか?」と考えながら、一緒に取り組みました。「わかった!」「できた!」の笑顔がみられると、私もとてもうれしく、理解できた喜びを分かち合いました。
次女が、ドリルをやりたがらないときは、あえて自己流の変な問題を考えてみたりもしました。「ねぇねぇ、こんな変な問題作ったんだけど……」と言って、わざともったいぶって見せると、案外面白がって、食いついてきました。
「え~ なにこれ~」
などと言い、キャッキャとはしゃぎながら、問題をやってくれると、ひそかにガッツポーズ。面倒くさい作業ではあるのですが、そのやりとりは楽しいものでした。
自信をもって!
次女は、完璧主義なところがあり、「毎日2ページ、夏休みの宿題ドリルをやる」ということを自分に課していて、朝は必ず自分からドリルを開きました(ただ、いざやり始めると、「できないー」「やりたくないー」と、泣いたり騒いだりすることはありましたが……笑)。大騒ぎしながらも、どんなに時間がかかっても、かならずこなしました。それは本当に立派だったと思います。
夏休みの宿題ドリルを1冊、ちゃんと期間内に終えられた。予定していた夏休みのイベントもすべてこなすことができた。これを成功体験として、次女の自信になってくれればいいな。そう強く思ったのでした。
もっと鬱々とした、どんよりした夏休みになるかと思いましたが、私自身、案外楽しい日々を過ごせたことに正直驚いていました。撮影した写真を振り返ってみても、次女の楽しそうな笑顔もたくさん見られたので、次女も楽しみを見つけられたに違いありません。
次女に「夏休みどうだった? 楽しかった?」と聞くと、「えー、ふつう」という、つれない答えが返ってくるのですけれど…(笑)。でも私は知っています。「ふつう」は彼女にとっては最高のほめ言葉なんです。彼女にとっては「ふつうがいちばん」だから。
(つづく)