不登校日記②~焦りは禁物、だったのにの巻~
こんにちは。山川美々子です。
小1の次女が、学校へ行かなくなってからの日々をつづっています。
次のステップへと、急いでしまった後悔
アサガオをきっかけに、ほぼ毎日放課後に学校へ行き、先生と一緒に過ごせるようになった次女。私は次のステップへ…と急いでしまっていました。
次女は絵を描いたり、工作をするのが好きです。
スケッチブックに絵を描いたり、折り紙でイヌやクリを作ったりするときは、集中して作業しています。私が驚いたのは、トイレットペーパーの芯を使った人形を何個も何個も作っていたこと! 我が家のコレクションになっています。
次女本人も小学校に上がる前までは、「小学校に行ったら、図工の授業が楽しみ」と話していました。
次女の好きそうな授業、たとえば図工の授業だけでも出席できるようになればいいなと、私は考えました。
担任の先生に「図工だけ出席するとかでもいいのでしょうか?」と聞いてみると、「えぇ、大丈夫ですよ」とのこと。次女も、担任の先生から「来週、図工の授業だけ来たら? お母さんと一緒でいいから」と促されて、「うん」とうなずいていました。今思い起こすと、次女の表情はこわばっていたような気がします。でも、私は「きっと大丈夫」と過度な期待をしてしまっていました。
そして当日…。
家を出る時間が近づくと、「行きたくない!」が始まりました。
「え、、昨日までは行くと言っていたのに……」
私自身の中で、「期待していた気持ち」がガラガラと崩れ落ちるのがわかり、体がずんと重くなりました。
直前で欠席したら先生やクラスに迷惑がかかる。非常識な親だと思われる。
そんなこともぐるぐる頭を回りました。
「授業は出なくていいから、校門まで行って『今日はお休みします』って先生に伝えて帰ってこよう、ね?」
なんとかなだめすかして、とりあえず校門まで連れていきました。
校門でインターフォンを鳴らして、その旨を伝えると、教頭先生が出てきてくれました。教頭先生は、「ここまで来れてえらかったね」と、次女にやさしい言葉をかけてくれ、その言葉に私は心が軽くなりました。
学校からの帰り道。
小雨が降る中、とぼとぼと次女と二人で歩きました。
「教頭先生、校門まで来れてえらかったねってほめてくれたね」と、私が次女に声をかけると、次女は「えらいのかな? だって、昨日ママにちゃんと図工に行くって言ったのに、行けなかったから…」といって泣き出してしまいました。
そのとき、私ははじめて気づきました。
学校へ行けないということがどういうことなのか。
それまでは、どこか次女に甘えがあるのではないか、あと少しだけ頑張れば学校に行けるのではないか、そんなふうに思っていました。でも、本当に行くことができないのだ、と。
今まで、私は次女の気持ちをわかっているつもりでいましたが、全然理解していなかった。この子は、私が期待していることを十分わかっている。そして、その上で自分の気持ちと戦っているのだと気づいたのです。
私は、次女につらいことをさせてしまっている、そう思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
学校へ行くことだけがそんなに大事なのだろうか。こんなにつらい思いをして…。そういう思いが、だんだんと私の中で芽生えてきました。
(つづく)