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鼻毛石町の思い出

珍地名「鼻毛石」

地元群馬県には「鼻毛石」という珍地名があります。
何が由来となってこんな名前となったのかは分かりませんが、朝日新聞の記事では下記のような説があるとのこと。

地元有識者が編集した「鼻毛石のあゆみ」(1986年)によると、16世紀中ごろにはすでに「鼻毛石」と呼ばれていたらしい。馬に乗って赤城神社を参拝する人たちがこの場所で曲がったことから、「馬の鼻返し」が、まず「鼻返し」になったのではないかという。
「『カ』を『ケ』と発音する人が多いため、ハナガエシがハナゲイシになったのでは」と東宮さんは推測する。だが漢字で「鼻毛」と表記するようになった理由は謎につつまれている。

恥ずかしい?いや、誇らしい!珍地名「鼻毛石町」の謎
https://www.asahi.com/articles/ASP6W6W14P6SUHNB005.html

「鼻毛石のあゆみ」はネット上に確認できませんでしたが、正直この説についてはなんとも怪しいものです。
そして、同記事中には地元のご老人たちが語る、下記の説もあるそう。

T字路交差点から東へ300メートルほど。細い道を左に曲がると、しめ縄をかけてまつられている石があった。高さ約1・5メートル、周囲約10メートル。「鼻石」と呼ばれ、「地名発祥の石」という看板も立っている。
市文化財保護課によると、数十万年前の赤城山の噴火に伴い、崩れ落ちてきた石ではないかという。鼻の穴にあたる部分はコケに覆われ、判別は難しい。だが直径5センチほどの穴が、石の東側と、そのやや下に、それぞれあるそうだ。「穴に草やコケが生え、鼻毛みてえに見えたんだんべえ」と地元の古老たちは話す。

恥ずかしい?いや、誇らしい!珍地名「鼻毛石町」の謎https://www.asahi.com/articles/ASP6W6W14P6SUHNB005.html

鼻石なるものがいつからそこにあるのか分かりませんが、「ハナガエシ」が「ハナゲイシ」となり「鼻毛石」と書かれるようになったという説より、鼻毛がふさふさとした鼻に見える石があるから「鼻毛石」という説の方が流れとしては自然です。
俗説の域をどうにも出ないものの、後者の説の方がなんとも間の抜けた印象があって面白く、私はこっちを支持します。

宮城アングラーズヴィレッジ

そんな鼻毛石ですがよく通っていたレジャー施設があります。
「宮城アングラーズヴィレッジ」という釣り堀です。
釣り堀というと、小さな虹鱒が放流された四角い人工プールのようなものを想像する人も多いかと思います。
しかし、アンヴィレ(略称)では、足場こそ砂礫を敷いているものの、周りには木々が生い茂り、池には水生植物や杭を配置することで、擬似的な自然環境での釣りを楽しめます。

放流されている魚種はブラックバス、ストライパー、アメリカナマズ、冬季には鱒類です。
ブラックバスはスポーツフィッシングの代表的存在です。20cmから50cmほどの大きさでしょうか。一番数が多く、場所を選べば入れ食いです。

ストライパーというのは体側に沿って縞模様の入ったスズキ科の魚種です。ブラックバスと姿形は似ていますが、より大きく、遊泳力も強いです。それほど数が多くないのと、擬似餌を見切る能力が高いため、この希少な魚を釣らんとして試行錯誤する人が多い印象です。なんと日本でもアンヴィレでしか釣れないとのこと。(事実確認はしてません)

アメリカナマズは霞ヶ浦やその水系での大繁殖が時々取り沙汰されています。自然下では問題児ですが、釣りの対象としては引きが強く、体ごと持っていかれるようなファイトを楽しめます。釣った後は釣り糸が広範囲にわたってぬるぬるしますのでそこが難点でしょうか。

鱒類に関してはブラウントラウト、虹鱒系がいます。
虹鱒「系」としたのは、虹鱒ベースの品種改良種が複数いるようだからです。中でも気になるのは「プレッソロック」なる種。
おそらくロックトラウト(虹鱒の交雑品種)のことだと思いますが、70cmオーバーを謳っており、画像で見てもとても巨大です。一部の鮭・鱒に見られる性成熟期の「鼻曲がり」をしているようにも見えます。(繁殖に使用された性成熟後の鱒が釣り堀で余生を過ごすのか??)

私が釣ったのはブラックバスをたくさんとアメリカナマズ5〜6匹、ブラウントラウト2匹にストライパー1匹です。

一番強く印象に残っているのはやはりストライパーです。
アンヴィレでは特定の時間に稚ゴイ(要は生き餌)を放流して、魚の活性を高めるというなんとも嬉しいサービスをしています。
ストライパーに的を絞った装備をしていなかったので、正直なところ自信はありませんでしたが、せっかくならばとラッキークラフトのミノー「ビーフリーズ」ペールホワイト(パールホワイトかな??)を投げてみました。
着水後何秒か置いて、ドキドキしながらリールを巻き始めた瞬間、今まで感じたことのない、瞬発力のある強いアタリがあります。慌てて合わせると「ジイイイイイ!!!!」とリールから糸の出る音が止まりません。
そこから先は興奮して朧げにしか覚えていませんが、縦横に走られ、それをいなしというのを繰り返していたはずです。そしてやっとのことで岸に寄せ、銀に光る魚体に黒縞が見えた時は「ついに釣れた…!」と感動と安堵を同時に感じていました。
他にもアメリカナマズが乱立する杭に巻かれそうになったのをどうにかこうにか寄せたり、岸際の水草にワームを突っ込むたびにアタリがあったりとたくさんの思い出がありますが、やはりストライパーが一番です。

風の市場

アンヴィレでの思い出を長々と話してしまいました。これでは「鼻毛石の思い出」ではなく、「アンヴィレの思い出」ですね。
もちろんこれだけではありません。
アンヴィレでしこたま釣りをした帰りには必ず寄ったお店があります。
「風の市場」という道の駅のような直売所です。

野菜やキノコ、その他農産物を販売と、隣の丸太小屋ではその場で焼いた焼きまんじゅうを販売しています。
焼きまんじゅうというのは、甘い味噌タレを白色のまんじゅうに塗り、直火で炙ったものです。まんじゅうと言っても、餡子は通常入っていません。(ごく一部に餡子入りも存在しますが、本当に稀です。直に目にしたことはありません。)

ここが良いのは焼きまんじゅうをその場で食べられることです。
というのも焼きまんじゅうは冷めてしまうと本当に不味いのです。焼き立ては生地がふかふかしていて、甘塩っぱいタレと生地の香りがたまらないのですが、冷めるとゴワゴワとした食感となり、タレもクドく感じます。
釣りで疲弊した後のおやつはここに限ります。

まとめ

思い出といったわりにはほぼアンヴィレのことしか覚えていませんでした。
風の市場はほんの気持ち程度にしか触れていませんが、ここの焼きまんじゅうは美味しいですし、農産品もお土産にぴったりです。
ぜひアンヴィレ-風の市場のルートを試してください。

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