《十五. 陽気に笑う殺人鬼 》
雷次は、独立二作目もホラー映画で行くことにした。『薔薇を抱えた男』が当たったから同じ路線を続けようというのではなく、演出している内に、やってみたい恐怖描写が色々と思い浮かんだのだ。しかし、そのアイデアを『薔薇を抱えた男』の中では使うことが出来なかったので、次回作に盛り込もうと考えたのである。 『薔薇を抱えた男』の興行成績が良かったので、次もホラー映画を作ることに関して、百田たちも反対しなかった。
「前回は殺人シーンが無く、血も出さないような映画だった。だが、今回は、残酷