茶ノ湯の掛物;016 七事随身
「七事随身」
しちじずいじん
『碧巌録』
七事随身とは
「指導者としてそなえるべき七つの徳」
と理解されているようです。
七事って?
ラッキー7ですね。
6でも5でも、8でも9でもなく「7」です。
これは中国の故事で名将の七つ武具を示すといわれておるようです。
「弓、矢、刀、剣、鎧、兜、鉾」
この七つが備わることが、「七事随身」だといいます。
茶人の七事は、、、
御存知の通り「七事式」にみられる
「数茶、廻花、廻炭、且坐、茶カフキ、一二三、花月」です。
これは、茶の湯の精神、技術をみがくために制定された稽古法です。
表千家七代の如心斎、裏千家八代の一燈宗室や高弟たちと相談して制定したと伝わります。
それぞれ、無学和尚の偈頌は以下の通りです。
【数茶】
老倒疎慵無事日 閑眠高臥対青山
(ろうとうそようぶじのひ かんみんこうがして せいざんにたいす)
【廻花】
色即是空凝思量即背
(しきそくぜくう しりょうこらせばすなわちそむく)
【廻炭】
端的底看聻
(たんてきていにみよにい)
【且坐】
是法住法位
(このほうは ほういにじゅうす)
【茶カフキ】
于古于今截断舌頭始可知真味
(いにしえにいまにぜっとうをせつだんして はじめてしんみをしるべし)
【一二三】
修証即不無汚染不得
(しゅうしょうすなわちなきにあらず せんおすればえず)
【花月】
互換機鋒看子細
(ごかんのきほう しさいにみよ)
各々の解釈については、次の機会に学びたいと思います。
今回は「七事随身」です。
禅語に登場する五や七は、
非常に大きいまたは数の多いことを示していることが多いようです。
あらゆることに気を配り、日常のあらゆることから学びを経て
茶が日常に、日常が茶に、よく働くことが肝要であると解釈できます。
「七事随身」
あらゆる武器を身につけることができて、
それを、正しく扱う心が無くてはどうにも
うまくいかないということを、あらためて肝に銘じなさい。
なんだかそう言われているように思います。。。
自分できること、ひとつひとつに丁寧に向き合い、
学び、学び、挑戦して、挑戦して、失敗して失敗して、、、、
いろいろな人に迷惑をかけて、大切なことを教えてもらって、、
いつかそれが武器として身につけることがかなったら、、
今度は自分が、人の役に立てるように、身を粉にして働いてみたいです。
今回もここまでお付き合いをありがとうございます。
間違いや至らぬ解釈も多いとおもいますが、、
これからもお手すきの際にお寄りいただけますと、幸尽でございます。