お笑いの話。13話。
あ。
「あ」
「あ、じゃないだろ。あ、では」
楽屋の先輩がいた。
先輩お疲れ様です。
どうして先輩がここに?
「劇場の支配人に呼び出されたんだよ」
何のリメイクだ。さっきの話のリメイクか。
「この前先輩と騒いでしまってな」
「それで劇場の支配人に注意されたって訳」
てことは先輩がお茶とお弁当を用意したのだろうか?
「お茶とお弁当?何の話?」
やっぱり違うか。
誰かはわからないけど朝早くからお茶とお弁当の差し入れがありまして。
「わからんな。さっき来たばかりだから」
そうですか。てことは誰だ?
お笑い劇場にはたまに芸能関係の人が見に来る。
それは、俳優、声優、アナウンサー、タレント、アイドル、女優などいわゆる業界の人だ。
その方だろうか。
いや、それなら張り紙に名前があってもいいはず。
て事なんですよ。先輩。どう思います。
「どう思うっていわれても」
「粋なことをしたって事じゃないか」
「それか単純に名前ミスとか」
そうですかねー?どうでしょうか。
「それよりこの後飯行かないか飯」
すみません。今日は事務所の救済措置の日でして。
「ああ、あれか」
「労働時間はめちゃめちゃ長いのに大変だよな」
「そうかー。なら今度な」
「肉だな。次は焼き肉な」
また、割り勘ですか!?
「それを言うなって。あの時はほんますまんかったって」
冗談ですよ。
じゃあそろそろお昼休憩終わるので。
「おう、頑張れよ」
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夢はnoteの売上でキャンプすることです。
後、ニンテンドースイッチです。
後、書籍化です。