#ほんのひととき
神楽坂で“プチ・フランス”気分(東京都新宿区)|ホンタビ! 文=川内有緒
30代の頃、6年ほどパリで暮らした。たまたま転職した仕事の勤務地がパリで、フランス語もフランス料理も知らないままの渡仏だった。おかげで最初の年は、日常生活を送るだけでも苦労と失敗の連続だった。
あるとき、母が『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』という本を送ってくれた。著者の石井好子さんはシャンソン歌手で、1952年に30歳で渡仏。8年をパリで過ごした。暮らしのなかで出会った様々な料理や食
30代の頃、6年ほどパリで暮らした。たまたま転職した仕事の勤務地がパリで、フランス語もフランス料理も知らないままの渡仏だった。おかげで最初の年は、日常生活を送るだけでも苦労と失敗の連続だった。
あるとき、母が『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』という本を送ってくれた。著者の石井好子さんはシャンソン歌手で、1952年に30歳で渡仏。8年をパリで過ごした。暮らしのなかで出会った様々な料理や食