【精神科入院】薬の行列(あるある)
精神科に入院したらあるあるの世界、
でも一般的には知られていないお話をさせていただきます。
何かというと、精神科特有の、服薬方法です。
※あくまでも私の通う病院の例にすぎません。ご了承ください。
1. 薬の管理は厳重に
まずは、入院したことのある方、内科や外科が多いと思いますが、
どんな光景だったっけ?
と、思い出してみてください。
おそらく、食事をとった後、何日分か入った紙の袋の中から、
今回の分を取り出し、薬を飲んだはずです。
つまり、「自己管理」されていた方が、大半だと思います。
これが、精神科に入院の場合、自己管理の割合がうんと少なくなります。
どういうこと?
言い換えると、多くの精神科病院では、一括して薬をナースステーションで預かります。
なぜか?
思いつく可能性を挙げます。
①OD(オーバードーズ、薬多量摂取)を防ぐため
私もODの経験があるように、衝動性や、自傷行為をする患者さんは結構います。
たななこんぶの場合のODのお話は、以下の記事をご覧ください。
衝動性が高い患者さんをあと2人、例に挙げましょう。
Oさんは、ODではないものの、頓服薬が欲しいあまりに、
ナースステーションの中に入ろうとして、止められたのが1回、
実際に入ってしまったのが1回ありました。
どうなったかというと、症状が重めだと判断され、より症状が重い人たちが集まるエリアに移動になりました。
続いてMちゃんは、死にたい気持ちが強く、ODをするための薬を没収されている状態でした。
「私のものなんだから返してよ!」と「できません」の繰り返しです。
どうなったかというと、臨時で診察を受けることになりました。
②飲み忘れを防ぐため
例えば、認知症の方、統合失調症の方も、服薬を認識できないときがあります。
うつ病でも、注意が散漫になり、飲み忘れることがあるでしょう。
服薬拒否、という場合だってあります。
「〇〇さん、お薬、飲んでほしいんだけど?」
「いやや!」
「じゃあ、コーラと一緒に飲みましょうよ?」
↑↑というやりとりも慢性期病棟ではよく見かけました。
このように、看護師さんのサポートがあれば、薬の力を、
きちんと借りることができるでしょう。
2. 薬を飲みに行こう
では、実際に、ナースステーションにある薬を飲んでみましょう。
①頓服薬の場合「もらいに行こう」
あ、調子悪い、頓服薬がほしいなあ、という時。
まず、ナースステーションに行く。
「○○(頓服薬の名前)ください」と言う。
看護師さんが、飲んでいいか(時間間隔が空いているか等)、チェックする。
オッケーだったら、手渡ししてもらい、その薬を、看護師さんの目の前で飲む。
飲んだことを、2人の看護師さんでダブルチェックし、確認・記録をしてもらう。
はい、無事飲めましたね(笑)
これが、自分のタイミングでの服薬(頓服薬)のお話でした。
②定期薬の場合「列に並ぼう」
次。毎食後の薬(定期薬)の飲み方のお話です。
今度は、自分のタイミング、ではなく、食事後のタイミング、になります。
何が違うの??
うん、実際に私と服薬完了までの流れを体験してみましょう。
例えば、朝食の時間。7:30。
ホールへ行き、ご飯を食べます。
むしゃむしゃ。はい、食べ終わりました。
他の患者さんも、ちらほら、食べ終わりました。
食べ終わったので、私、ナースステーションに行きます。
他の患者さんも、同じ理由で、ナースステーションに行きます。
ナースステーションに患者さんが集合?
そうなんです、食後は、ナースステーションに薬を飲む人たちで溢れかえります。
そこでできたのが、いつのまにかの行列。
割り込んで入るのはマナー違反、列の一番後ろに並びましょう。
順番を待ちます。
あ、私の番になりました!
看護師さん:「お名前を教えてください」
私:「たななこんぶです!」
看護師さん:「〇月〇日〇曜日、朝食後、お間違えないですか?」
私:「はい!」
看護師さん:「どうぞ」
私、薬をもらい、その場で飲む。完了!!
いかがでしたか?
みなさんも、服薬疑似体験、できましたか?
要は、食後は、たくさんの人が薬を飲むので、
薬の渡し間違えがないか、しっかり確認が行われるのです。
そして、空気を読んで、列にしっかり並びましょうね(笑)
これが、私が口酸っぱく言っている、「入院生活は社会の縮図」の一例です。
3. 今回のまとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました😊
ご質問等、お気軽にコメント・スキ、お願いします🙇
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たななこんぶ