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ファンタジーという名の余白
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梅子さん。「松竹梅」なんて、お寿司のランクを決める用語に使われてしまったせいで、なんとなく気おくれしていないかしら。。
松と竹は冬も枯れない常緑で、不老不死に繋がり、梅は極寒の中で花を咲かせることから吉祥を象徴するものとなった…だから、順番は本来関係ないのよ。
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一年の中で一番寒くて暗い時期に、小さな明かりを灯すように咲く花。
いつも一番厳しい時に元気をくれる存在です。
そういったことが、ファンタジーの世界へ人を誘います。
そのためには、余白が必要。
情緒豊かに、人生の余白にいっぱい落書きして暮らすために。
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目の前の現実にばかり目を向けるのではなく、逃げるでもなく、ふわりと視点を高く持ち、自由に現実を創造していく世界です。
自分の世界を持ち、歩み続ける人には根性論がない。ただ、淡々と自分であり続ける為に歩き続けるという感じなのかもしれない。
そこにはファンタジーという余白が欠かせません。ただ見える世界だけを真実だとするならば、歩き続けることはできないでしょう。
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一輪の花を愛でる和の心がファンタジーの世界へ誘います。
新年の「文学と一花一葉講座」は1月12日・21日開催です。
お題は、萩原朔太郎”月に吠える”。
・・・と、これをうっかり”太陽にほえろ”と言ってしまいそうになるのは、文学に疎いということがバレバレでございます(笑)!
一凛堂ギャラリーには常時沢山の名著復刻本が本棚に並んでいて、実際に手にとってご覧いただけます。
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運命を変えてしまう一冊に巡り遭ってしまうかもしれませんね。
名著とはそのような力があります。