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2021年、だいすきだった本。

はじめは3冊選ぼうと思ったけれど、どうがんばってもこれ以上ははずせない……ということで6冊になりましたとさ。どれもこれも、そうでしょうねぇ日記で興奮してらっしゃいましたもんね…という声が聞こえてきそう。

そして、引越しのためダンボールに本をすべて詰めてしまい写真がとれなかった………過去の読書記録でものせておきます。


○ 断片的なものの社会学
○ STONER
○ 世界はうつくしいと
○ エドウィン・マルハウス
○ 罪と罰
○ 本を贈る

くわしくは長いけど下記に……


岸政彦『断片的なものの社会学』
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気づけば、世界も自分自身も解釈できない断片であふれている。それらは必然性も意味もなく静かにころがっている。そんな断片をかき集め対話するような感覚で読んだ。「そのままの価値を素朴に肯定」してくれる岸さんの文章はね、もう、ね…きっとこれからなんども読み返す。



ジョン・ウィリアム『STONER』
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静謐な言葉によって、さざ波のようにひたひたと寄せてくる悲しみ。人生の無常さ、その合間に束の間きらめく光。生きて、老いていくことをぐんと意識した一冊。確か、2021年の年明けすぐに読んだ記憶がある。冬の冷たい空気に似合う本です。とにもかくにも……東江さんの訳がすばらしい。



長田弘『世界はうつくしいと』
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飾り気のなくおだやかなことばが、こころの中にぎゅんと染み渡る感覚で、今年なんどもめくった詩集。「うつくしい」ということばを、もっとためらわず口にしていきたい。うつくしいことについて感じたい。誰かとたくさん話したい。

これは写真がないの……



ドストエフスキー『罪と罰』
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今年の読書を何よりたのしく盛り上げてくれ、純粋に物語のおもしろさで熱中させてくれたのは、まちがいなくドストエフスキー!いろんな方面への知的好奇心も刺激してくれたようにおもう。そして副読本の『罪と罰を読まない』のおかげで、さらにさらに倍くらいたのしくなったので、『カラマーゾフの兄弟』と悩んだけど、こちらを選書。



スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』
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「君も、僕も、誰もがかつては天才だった」誰もが一度は経験し、わすれてしまった子どもの濃密な世界を思い出させてくれる。登場人物たちの言動ひとつひとつが愉快で、でもどこか不穏。読んでいるうちに何かに巻き込まれていっているような感覚になり、さいごはしてやられた感がすごくてかなり印象にのこっている。岸本佐知子さん訳がすきな人にもかなりおすすめです。



『本を贈る』
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ものづくりの愛!熱量!そんなものを刺激されまくり、仕事へのきもちもかなり影響されたような気がする。本を抱きしめたい!と熱烈な感謝でいっぱいになり、たくさんの人の手によってつくられたこの一冊がわたしのもとにきた奇跡に、大袈裟ではなく泣きそうになったりもしたのでした。


そしてそしてみなさま、今年もたくさんの縁を、そして本との出会いをありがとうございました。来年も変わらずよろしくお願いします。

良いお年をおすごしください。

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