出来ないなんて別に悪い事じゃない!
他者はあなたの期待を満たすために生きているのではない、あなたが他者の期待を満たすために生きているのではないように。
「嫌われる勇気」という本と出会ってから、何度も読み返して気づきを得ています。
あなたは自分自身のことをどう思っていますか?
自己肯定や自己受容という言葉があります。
自己受容
自己受容(Self-acceptance)とは、あなたが今置かれている状況を愛し、満足することである。いまの時点の自分を、評価し、検証し、受け入れ、サポートすることを、自分自身と合意することである。
たとえば、あなたが今住んでいる家について問題がないことを、自分自身とアクセプタンスすることを考えるとする。あなたは大きな家を欲するかもしれないし、心に秘めた「夢の家」があるのかもしれないが、あなたが今住んでいる小さな家にも利点がある。だからあなたは今持っている家に満足できるし、また将来の現実として大きな家の夢を見ることもできる。
自己受容は、あなたが現実との闘いに巻き込まれたことによって、以前存在しなかった新しい可能性を生み出し、新しい人生を導くものである。人々はモチベーションの欠如のため、自身を受容することが困難である。一部の人は、自分自身に満足しているのなら、人々は自分自身のことを変えようとしないという誤解を持っている。しかしそれは違う。あなたは自分自身に不満を感じる必要はないし、好きでないことを積極的に変えることができるのだ。
自己肯定感
自己肯定感とは、その言葉の通り「ありのままの自分を肯定する感覚」のことです。 他者と比較することなく、自分自身が「今の自分」を認め尊重することで生まれる感覚であり、物事を前に進めるための原動力となります。
自己受容と自己肯定は違います。
自分の嫌いな部分があったとしても、それを無理に「素晴らしい」と肯定する必要はありません。
無理に好きになり、ポジティブにとらえ直そうとするのではなくて、良いも悪いもなく認めて、受け入れることです。
自分をネガティブにとらえての自己批判も、必要以上にポジティブにとらえる自己肯定も、その行為に対して条件が付いてしまいます。
誰にでも短所や欠点はありますし、失敗することはあります。
人はどうしてもそういったネガティブな部分は隠そうとしてしまいがちです。
もちろん、周囲にそういった姿を見せたくないのは自然な反応だと思います。
自己受容とは、自己肯定と自己否定がバランスよくできている状態です。
自分の最大の理解者となって自分を労い、応援していくことで自己受容ができるようになります。
例えば、何かうまくいかないことがあるとします。
そんな時に、「どうせ自分にはできない」とか「自分はダメな人間だ」と思う必要はありません。
まずは、できないことを受け入れるのです。
すると、そこからは変化への出発点となります。
「出来ない」ことを受け入れることができないと、それに対して自分を否定してしまったり、自信を失ってしまいます。
百点満点である必要なんてもともとありません。
いまの自分が六十点なのであれば、それでいいのです。
そこから百点を目指していけばいいだけです。
「出来ないこと」に注目するのではなくて、それを受け入れて「どうしたら出来るようになるのか」に目を向けるのです。
そうすると、自分に悲観的になるのではないどころか、ワクワクしてくる。
だって、そこからは良くなるための時間になるのだから。
ありのままの自分を認めることで、「それでは、どうすればいいのだろう」という選択肢が見えてくるわけです。
アメリカの臨床心理学者ロジャースさんは、
「人は誰もが『理想とする自己』と『現実の自己』を一致させようとする『自己実現傾向』を持つ」
ということを言いました。この理想と現実とのギャップに対してどう思うのかによって良くも悪くも変わってしまうと思うのです。
目標を持つこともできるし、はたまた苦しんでしまうこともある。
出来ないということは悪いことではないと思っています。
出来ないことを受け入れて、ここからそれを実現するためにどうすれば良いのかを考えて行動している人はものすごくかっこいいと思います。
それがその時点ではまだ実現からは程遠くてもいいのです。
自分の現在地をしっかりと見極めて、認めた上で走り出しているのだから。
最後に、本書でも紹介をされているニーバーの祈りというのを紹介します。
私たちに変えられないものを受け入れる心の平穏を与えて下さい。
変えることのできるものを変える勇気を与えて下さい。
そして、変えることのできるものとできないものを見分ける賢さを与えて下さい。(ニーバーの祈り)
変えられることと、変えられないことがあります。
その中で変えられることに目を向けて、努力をしてみてはどうだろうか。
僕がメッシのようになることはできません。しかし、カンテのように走り回ってチームを助けることはできるかもしれない。
それはものすごく厳しい道のり、苦しいトレーニングを経ていかなければならないけれど、そこに向かって走り出す勇気を持てれば、素晴らしい。
できないことに囚われるのではなく、それを認めてここから進化していきましょう!
それでは、また明日!