今井拓哉@恐竜学研究所/Dinotech Lab

【福井県立大学 恐竜学研究所 助教】/【地球科学可視化技術研究所 恐竜技術研究ラボ(Dinotech Lab) 研究員】.記事内容は全て個人の意見です.研究者としての日常やプロジェクトの紹介,たまに趣味のことなどもつらつらと.

今井拓哉@恐竜学研究所/Dinotech Lab

【福井県立大学 恐竜学研究所 助教】/【地球科学可視化技術研究所 恐竜技術研究ラボ(Dinotech Lab) 研究員】.記事内容は全て個人の意見です.研究者としての日常やプロジェクトの紹介,たまに趣味のことなどもつらつらと.

最近の記事

福井バーチャル恐竜展 feat. サイエンスアゴラ

概要福井バーチャル恐竜展 feat. サイエンスアゴラ 公開:    DOOR(© NTT QONOQ, INC) 助成:    福井県立大学地域連携研究推進支援(令和3~5年度) 協力:    国立開発法人科学技術振興機構 展示制作:  福井県立大学恐竜学研究所 今井拓哉 復元画制作: ツク之助 復元画提供: 御所浦恐竜の島博物館 リンク:   https://s.door.ntt/Qasmdhw 福井バーチャル恐竜展 feat. サイエンスアゴラの決まりについて 福

    • 恐竜研究200周年記念展

      恐竜研究200周年記念展について公開先:DOOR(© NTT QONOQ, INC) 製作:福井県立大学恐竜学研究所 今井拓哉 助成:福井県立大学地域連携研究推進支援(令和3~5年度) 1824年2月20日、巨大な化石爬虫類であるメガロサウルスに学名を与える国際論文が発表されました。のちにメガロサウルスは恐竜に分類され、この論文が世界で初めての恐竜に関する論文ということになりました。2024年はこの世界初の学術的な恐竜研究から200周年ということになるため、それをお祝いする

      • バーチャル辰年化石ルーム

        新年あけましておめでとうございます!新年のご挨拶 皆様、あけましておめでとうございます.昨年は何とか恐竜バーチャル理科室の公開ができました.遊びに来てくださる方がいたり、配信イベントで使っていただいたりと、本当にありがとうございました.今年も恐竜バーチャル理科室をはじめ、古生物をもっと学んで、楽しんでいただくためのバーチャル・コンテンツを開発してまいりますので、よろしくお願いいたします. バーチャル辰年化石ルームについて 公開先:DOOR(© NTT QONOQ, IN

        • 恐竜バーチャル理科室

          恐竜バーチャル理科室について恐竜バーチャル理科室 公開先:DOOR(© NTT QONOQ, INC) 製作:福井県立大学恐竜学研究所 今井拓哉 支援:福井県立大学地域連携研究推進支援(令和3~5年度) リンク:https://s.door.ntt/k75VbUp 恐竜バーチャル理科室の決まりごとについて 恐竜バーチャル理科室は、”NTT QONOQ, INC”様によるDOOR(https://door.ntt/)内のシーンとして公開しています。 恐竜バーチャル理科室

          福井バーチャル恐竜展クラウドファンディング!②

          ありがとうございます!急になんだとお思いかもしれませんが、開始から2日ですでにクラウドファンディング達成の6割に到達しようかという勢いでご支援をいただいております. この調子で進めば、達成はもちろんのこと、ネクストゴールによる展示の充実も十分に目指せます.引き続きのご支援・情報拡散のほど、何卒よろしくお願いいたします. さて、今回はリターン品のご紹介です.地元、福井県永平寺町に酒蔵を構える”吉田酒造有限会社”様のご協力により、とても魅力的なリターン品をご用意することができま

          福井バーチャル恐竜展クラウドファンディング!②

          福井バーチャル恐竜展クラウドファンディング!①

          突然の告知になりますが、福井の恐竜をいつでも・どこでも楽しみ、学ぶことができる「福井バーチャル恐竜展」の開催を目指し、クラウドファンディングを行います! もともと今井は地球科学可視化技術研究所の芝原博士と一緒に恐竜技術研究ラボを立ち上げ、バーチャルでの恐竜や地学に関するシンポジウムをcluster内で実施し、コロナ禍でも恐竜・古生物について楽しみ、学んでいただける場を作ろうとしてきました. 今回のプロジェクトは、その試みを一歩進化させ、新時代の恐竜展を実際に作ってしまおうと

          福井バーチャル恐竜展クラウドファンディング!①

          恐竜展あれこれ

          毎年、GWが近づいてくると恐竜展が各地で開催されるようになって、博物館関係者としては「来た…今年もやって来た…繁忙期が!」って感じでいろんな覚悟を決めます. で、恐竜技術研究ラボのTwitterを更新してて思ったんですが、相変わらずこの時期から夏までは恐竜関連が多すぎていつどこで何が起きてるんだかさっぱり分からない. とはいえ漏れもあるかもなので、抜けがあったら情報提供してくれたら感謝の念を福井から送ります. まずは回りからですね. 福井県立恐竜博物館では、春の企画展「生

          「VR!!地球科学のアソビカタ」を終えて

          日本地質学会関東支部サイエンスカフェにご招待いただき、VR博物館でVRとは何ぞやとか、VR使ったら地球科学で何ができるかとか、そういったことを、いつもお世話になっている地球科学可視化技術研究所CEOの芝原博士と一緒にお話しさせてもらいました。詳しい開催報告は後日、公開されますが、実況的な様子は公式Twitterで今でもご覧いただけます。 日本地質学会は、その名の通り日本の地質研究者や愛好家が参加する、歴史と規模が大きな学会です。そのためいくつかの支部に分かれており、今回、今

          「VR!!地球科学のアソビカタ」を終えて

          福井の恐竜

          サボr…久しぶりのnoteです. 福井県立恐竜博物館の「福井の恐竜コーナー」が、2月26日にリニューアルされました. そういえば福井の恐竜についてぜんぜん紹介してなかったことに気づいて、今回は福井の恐竜をざっくりご紹介です.以下はすべて、福井県立恐竜博物館のHPから引用しています.基本情報はぜひリンクをご覧ください. 日本で初めて学名が与えられた国産の恐竜です.大きな前あしの爪が特徴で、これを使ってフクイサウルスなどの獲物を狩っていたと考えられます.また、フクイラプトル

          雪と暴君竜

          新年明けてからだいぶ経ってしまいましたが,今年初投稿.みなさんいかがお過ごしでしょうか. 順調に筆不精が進行してますね〜. サムネ画像は初詣.福井では珍しく,晴れ間の見える穏やかな元旦だったんですよ. その!1週間後には!ご存知の通り!コレ!!なんですけども!!! いやもう体バキバキする…普段から温泉行ってゆっくりしたい人だけどこの数日ほど温泉欲が高まったのは初めて… ちなみにビフォー そしてアフター 写真の順番間違えてませんよ! 一晩で戻っちゃうんですよ! RPG

          1年のおしまいに

          年越し、いかがお過ごしでしょう? 今井はというと実家の東京に帰るに帰れないのでしっぽりとお酒飲んでます. 今年は本当に大変な年だったけど、それでも色々と新しいことを始められた年でもありました. 筆頭はもちろん恐竜技術研究ラボ. ほんとに色んなことをさせてもらいました. VR恐竜博物館に,VR恐竜シンポジウム,2020いきもにあの参加…などなどなど.まだここに書けないことも絶賛進行中です. VR恐竜博物館はいまパワーアップ準備中.もうちょっとだけ待つのじゃ. VR恐竜シンポ

          いきもにあが終わって

          2020いきもにあ“いえもにあ“が終わって2週間超が経ってしまった…「振り返るのが遅いんだよ!」というお叱りは甘んじて受けます. 久しぶりに掃除して少し運動もしたからやっと書く気が起きました. まずは、2020いきもにあ運営スタッフの皆様に深い感謝を申し上げます.コロナ禍で大変な中でも開催してくださり、またオンラインという初めてだらけの中でも丁寧かつ円滑に運営を進めてくださり、本当にありがとうございました. また、恐竜技術研究ラボのグッズを購入してくださった皆様、ありがとう

          2020いきもにあ:”いえもにあ”

          今井が所属する恐竜技術研究ラボは、2020いきもにあ:”いえもにあ”に参加しています.今回はイベントのご紹介と、自身のメモ書きも兼ねて今後の講演予定やグッズについてまとめます. いきもにあ 毎年開催されている、生きもの好きのためのイベント.次作のグッズを販売したり、専門家が講演会を開いたり、交流会があったりと、できることは幅広い.今年はコロナウィルスの影響で、オンライン開催の”いえもにあ”になってます. 恐竜技術研究ラボは講演とグッズ販売という枠で参加中.詳細は以下のいえ

          2020いきもにあ:”いえもにあ”

          33億円のティラノサウルス Ep. 2

           こんにちは.日本酒はどちらかというと冬でも冷やがいい、今井です.前回はBlack Hills Institute(以下、BHI)を象徴するスタンが33億円で売られたについて書いた.今回はなんでスタンが33億円などと言う値段で競売にかけられることになった顛末をお話しする.  とはいえ、33億円という値段のことは今回は脇に置いておくことに.化石の売買に関する是非はともかくとしても、化石という貴重な研究対象に対する正当な値段なんてあるはずもないので.ここで書き留めておきたいのは

          33億円のティラノサウルス Ep. 2

          33億円のティラノサウルス Ep. 1

           しばらくnoteをさぼっている間にすっかり涼しくなりました.秋は基本的に食欲とお酒(通年だろ)の今井です.  さて恐竜通の人ならタイトルだけでピンとくるかと思うけど、先日ティラノサウルスの化石としては過去最高額で落札された通称”スタン”について、今後も議論の的になるだろうし日本語でざっくりと状況をまとめてみたいと思う.とはいえ長くなりそうなので、2パートほどに分けて、今回はスタンについての概要を.  スタン.これはとあるティラノサウルスの化石に与えられたニックネームだ.

          33億円のティラノサウルス Ep. 1

          講演準備

          こんばんは.普通のホモサピエンスの今井です. 普通じゃないホモサピエンスとは分類学的にはなんなのか.未記載の亜種ということか.そもそも分類学とは普遍的な標本を基準にして行うものなので、”普通じゃない”ホモサピエンスに関する分類学的な議論など許されないのかもしれない…そんなことを考えていたら日曜の朝が終わってました. 今井の専門はホモサピの分類じゃなくて化石卵の分類なわけで、今回はお仕事の話題. 10月11日(日)に茨城県自然博物館でオンライン講演が予定されてます.本