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福井の恐竜

サボr…久しぶりのnoteです.

福井県立恐竜博物館の「福井の恐竜コーナー」が、2月26日にリニューアルされました.

そういえば福井の恐竜についてぜんぜん紹介してなかったことに気づいて、今回は福井の恐竜をざっくりご紹介です.以下はすべて、福井県立恐竜博物館のHPから引用しています.基本情報はぜひリンクをご覧ください.

日本で初めて学名が与えられた国産の恐竜です.大きな前あしの爪が特徴で、これを使ってフクイサウルスなどの獲物を狩っていたと考えられます.また、フクイラプトルの年齢が異なる個体がまとまって見つかっていて、群れで暮らしていた可能性が指摘されています.福井の恐竜代表.肉食恐竜はやはり人気.

フクイラプトルと共存していたと考えられる草食恐竜.有名なイグアノドンの仲間だと考えられています.実は見つかった化石はフクイラプトルより大きいのですが、成長したフクイラプトルの獲物だったと考えられています.すごく興味深い恐竜なのに何かとフクイラプトルに人気を奪われがち…がんばれフクイサウルス.

”福井の巨人”という意味の学名の通り、福井県最大の恐竜.発見された部位は他の福井の恐竜と比べて多くないですが、フクイティタンのような体が大きな竜脚類としては、かなりまとまって見つかっています.ちなみに日本で初めて発見された恐竜骨格化石も、竜脚類のものでした.

フクイサウルスと近い、イグアノドンの仲間.死んだときにはまだ子供だったことがわかっていますが、それを確かめるために見つかった大腿骨(太ももの骨)を輪切りにしています.もったいないような話ですが、恐竜の骨組織から生態や年齢を確かめるためにとても重要な手法です.福井の学名が与えられた恐竜の中で唯一”フクイ”が付かない若手.

実は今井もわずかながら研究に関わらせていただいた思い出深い恐竜.保存状態といいその奇妙さといい、世界的にも非常に貴重な恐竜なのだけど、全長2.5m程度というサイズのおかげで(しかも半分は尻尾)「意外と小さいんですね」と期待外れとばかりに評価される不憫な子.羽毛は残っていなかったけれど、羽毛恐竜の一群に分類されることから、綿羽のような毛におおわれていたと考えられます.

え、鳥では?と思ったお方.鳥類は恐竜の一種です.ここで覚えて帰ってくださいね(最高の笑顔).見つかった場所も時代も福井の他の恐竜と同じで、間違いなく彼(彼女)らと共存していた羽毛恐竜と言えます.今井が命名させていただいて、とても思い入れがある恐竜.当初はフクイアビス(Fukuiavis)になる方向だったけど、日本語的にも英語的にも語呂が悪いからやめとこうとなったのは良い思い出.特にそのつもりはなかったのに、”フクイプテリクス”と名付けたあとで始祖鳥(アーケオプテリクス)と姉妹群に落ち着いたのは何のプテリクスつながりか.

今回紹介した学名の与えられた福井の恐竜たちや、その他にも学名は与えられていないけど分類がわかっている福井の恐竜、そしてそれらと共存していた動植物については、去年の企画展図録「福井の恐竜新時代」に詳しく書かれています.
福井県立恐竜博物館の研究員が寄ってたかって語りたいことを語った図録だから二郎系ラーメン並みに内容が重いけど、この中身とRaul Martin氏の新規の復元画で1000円とか価格破壊もいいところなので、ぜひお手に取ってください.

読み返してみると後半になるほど文章がとんがってる気がしますが、後半は自身が何らかの形で関わった恐竜が多いからであって、決して今飲んでいるMaker's Markがいい感じに回ってきたわけではないです、たぶん.
福井の恐竜コーナーは常設なので、また来れるときにぜひお越しください.福井県立恐竜博物館の研究員の情熱が詰まっています.
これからも福井の恐竜、ご期待いただければ.

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