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【考える技術・書く技術】論理的思考・ライティングならこの一冊
オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆
〜論理的思考・ライティングの基礎〜
初版が1999年である本書は、現在世に溢れている論理的思考やライティングに関する本の基礎となっている本であると思われる。僕自身、社内研修で論理的思考やライティングの研修を受けたことがあるが、そこで学んだような内容が本書で網羅されていた。
決して簡易な内容ではないのだが、論理的思考やライティング関連の書籍を色々と読むのなら、この一冊で十分だと思われる充実さである。
〜ピラミッド構造とは?〜
本書の核となるのが、「ピラミッド構造」という思考技術である。
ピラミッド構造とは、情報を「結論→理由→根拠」の順に論理的に整理する方法である。よく嫌な上司が「結論から言え」と言ってくるが、その根拠となっているのがこのピラミッド構造である。まぁ、本書を読んでピラミッド構造を理解すれば、結論だけ聞いてこちらの話を遮りあれやこれやと難癖つけてくるバカ上司が、いかに「結論から言う」ことの意味を理解していないかよくわかる(誰の話?(笑))。
しかし、このピラミッド構造、情報を「結論→理由→根拠」の順に論理的に整理する、と一言で言うと簡単そうだが、その思考整理術はそこそこ難解で身につけるには積極的に訓練する必要があるだろう。本気で身につけるにはそれなりの時間と根気は必要だ。
〜社会人必読〜
報告書や提案書、プレゼン、メールなどなど、文章を書くということは社会人にとっては避けられないことである。
生成AIでも文章を作れる時代になってはいるが、情報をうまく整理する頭の使い方は、文章を書かなくても必要だ。
正直、ロジカルシンキングやライティング系の本をいくらか読んだことある人にとってはすでに知っているような内容かもしれない。それでも、それらの類の元祖的な意味合いで、社会人なら一度は読んでおく価値のある一冊である。