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幸せのための、正しいお金の使い方。【MIND OVER MONEY】

人の金銭感覚は、知能指数に比べて変化しやすいといわれています。

しかし、仕事の満足度に比べたら安定しているそうです。

つまり、人生の中で、

勉強して頭が良くなるよりも、お金に対する価値観は変わりやすいけど、

転職や考え方が変わるなどして仕事から得る喜びよりかは、金銭感覚に揺らぎはない、

とのことです。

これは何を意味するのかというと、

一度間違った金銭感覚を身につけてしまうと、なかなか抜け出せないかもしれない。

ということができると思います。

逆に、意識して学習すれば、

IQを上げるよりも、正しい金銭感覚を身につけることは容易いことなのです。

一緒に、「お金」に対する「心理」を学んでいきましょう。


お金があったら、何でもできる?


今回で、お金に関する記事は4件目となります。

1つ目の記事では、「お金とは可能性である」みたいな話をして、

2つ目の記事では、「お金の心配がIQを下げる」ことを解説して、

3つ目の記事では、「私たちがお金を正しく使えていない事実や原因」を紹介しました。

ここで、富を手にしたことのない私のような人間には、

貧乏人らしい発想が浮かびます。

「そもそも有り余るほどの大金があれば、何も苦労しないじゃないか」

という考えです。

では、

お金があれば、何でもできるのか?

答えは、

「(ある程度)何でもできる」

です。

なぜなら、この世界で何かをするために必要なものがお金だからです。

それで、私たち貧乏人は、
(”たち”は失礼かもしれないが、大金持ちはこの記事を読んでいないはずだから)

お金がなくて、やりたいことができないから不幸を感じているわけです。

だから、一緒に「お金」やそれに対する「心理」を一緒に勉強しようと言っているのです。

何もやましいことなんてありません。

「お金があれば、何でもできる」
「お金があれば、不幸を消せる」

この2つのことを信じて、

あなたと私は今日も生きています。

でももし、あなたが、

「お金があれば、幸せになれる」

という信念を持っているとしたら、赤信号です。(STOP!)

これから、あなたがお金で不幸にならないために、

そして、本当の幸せのための正しいお金の使い方を、

ナイル川より長い心を持った私が教えてあげちゃいましょう。


まずは、大金が手に入った人間の末路から紹介していきます。

※注意※
「お金の正しい使い方」だけを知りたい人は、目次から飛ばして頂いて構いません。いつも通りの長文ですからね。


宝くじに当たった人の末路。


結論から言うと、

一気に大金を手に入れることは、幸せになるとは言い難い。

です。

その事例としては、「宝くじ」が一番想像しやすいでしょう。

「宝くじの当選」はむしろ、「不幸の始まり」に近いといわれています。

宝くじの当選は不幸の始まり?
1998年にペンシルベニア在住の男性は、宝くじで1600万ドル(約17億6000万円)の賞金を獲得した。
5年後、ワシントン・ポスト紙に、「当選は悪夢」だと語っている。
その後も繰り返し、貧しかった頃の方が幸せだったと言っている。

「みんな毎年のように”夢を買っている”のに、

当たったら”悪夢の始まり”だなんて、失礼なやつだ」

と考えているとしたら、

あなたは短期的で幅の狭い視野しか持てない貧乏人決定ですね。(失礼!)

なぜ、当選は悪夢なのか?
この男性の言い分は理解できる。
そりゃ、当選した後、実の兄弟が自分を殺すために殺し屋を雇うという経験をして、7回結婚したうち6回も離婚するような人生を送るはめになって、
当選後の人生でうまくいかなかったことリストを書き出すと長くなるくらいだ。

この男性がうまくいかなかったのは、生き方が下手だからと指摘することもできます。

結婚にはもっと慎重になって、兄弟にも殺されそうになる前にお金を分け与えてやるなど、

あなたはもうちょっと賢くやれると自信を持って、今後も宝くじに夢を持ちたいなんて愚かなことを言い出すかもしれません。

それでもおすすめできないのは、「死の宣告」にもなりえるからです。

宝くじの当選は死の宣告?
次に紹介するのは、宝くじに当選したシェイクスピアという男性の話だ。
有名な詩人のウィリアムじゃなくて、アブラハムの方のシェイクスピアね。
アブラハム・シェイクスピアは、2006年に3100万ドル(約34億1000万円)を手に入れた。
それは「宝くじの当選」というより、「死の宣告」だった。
まず、同僚からシェイクスピアに券を盗まれたと訴訟を起こされた。
賞金の半分を求められたが、幸い、シェイクスピアは裁判で勝つことができた。
でも、金をせびられるのにはもううんざりだった。
そんな時、シェイクスピアにたかろうとする連中を題材に本を書きたいという、ドリス・ムーアという女性に出会った。
人間不信に陥りかけていたシェイクスピアだが、ムーアとは意気投合して、資産の管理を全面的に任せることにした。
しかし、シェイクスピアにたかろうとしていたのは他でもないムーアだった。
その後2010年、シェイクスピアは死体で見つかり、ムーアは殺人の罪で有罪判決となり、終身刑を宣告されている。

「宝くじの当選」は、

本人が周りの人間に命を狙われるようになることと、

周りの人間を悪魔に変えてしまう、

という2つの意味で「死の宣告」ということができるようですね。


ちなみに、有名な方の詩人ウィリアム・シェイクスピアは、こんな名言を残しています。

今望んでいるものを手にして、何の得があろうか。
それは夢、瞬間の出来事、泡のように消えてしまう束の間の喜びでしかない。
byウィリアム・シェイクスピア

これは、後世に続く同性の人間に残した、

「宝くじに夢見るのは気を付けろ」

という名言だったのでしょうか?

......たぶん、そんなわけありません。


愚か者に課せられた、税金以外の苦しみ。


「わかったわかった、宝くじは買うなって言うんだろ?」

と理解できたあなたは、重要なことを見落としていないでしょうか?

今回のお話はそもそも、

「いきなり大金を手に入れることは幸福とは言い難い」

という話だったはずです。

つまり、

「宝くじじゃなかったら、一気に大金持ちになってもいい」

と、未だに「大金があれば幸せ」と信じているあなたにはまだ赤信号です。(STOP!)

宝くじの当選による”変化”に続いて、

その後の”日常”がどうなるのかも紹介しておきます。

一気に大金を手に入れた後の日常は、つまらない。
簡単に言うと、刺激に慣れてしまって、些細なことに喜びを感じることができなくなる。
一番わかりやすい調査結果として、類似した現象を表すチョコレートを使った実験がある。(みんな大好き、ニ●ビの元だ)
実験参加者にチョコレートを食べさせると、平均45秒かけて味わった。
しかし、食べる前にお金の写真を見せられた人たちは、平均32秒に縮んだ。
研究者が出した結論は、「心がいったんお金のことを考え始めると、チョコレートをかじるという単純な楽しみに興味が向かなくなった」とのこと。

一気に大金を手に入れてしまうと、

今まで楽しんでいたものにも喜びを感じることができなくなることが理解できたでしょう。

この理解を深めるためには、『快楽適応』という言葉を知っておいた方が良いです。
(専門用語はいらないよ!なんて言わないで。あなたにとって凄く大事なことなんだから)

『快楽適応(Hedonic adaptation)とは、

『どんな喜びにも苦しみにも、いずれ慣れて(飽きて)しまう』という人間の性質を表した言葉です。
(簡単でしょう?)

『快楽適応』は、人にどう作用するのか?
1978年に行われた古典的な調査を紹介する。
22名の宝くじ当選者、29名の身体の自由が利かなくなった人、22名の普通な人たちを対象に、研究者が質問した。
簡潔に、調査結果を紹介しよう。
宝くじ当選者は、他のグループに比べて、幸福度は高くはなっていたが、少しだけだった。
面白いのが、身体の自由が利かなくなってしまったグループの人たちの幸福度が、あまり下回っていなかったことだ。
これには諸説あり、だが、人の幸福度は元々の中央値に戻る良い例である。


どうやら、あなたが今幸せでないのは、

「お金がないから」ではないかもしれませんね。

人間の幸福度を決めるのは、

遺伝子やその他の要因の方が大きいからです。

そして、お金に関していえば、

「今、年収1億になって10年変わらず」

よりも、

「1年ずつ徐々に上がって10年後年収1億」

の方が、

長期的かつその期間だけとっても、幸福度は高いかもしれません。
(総額では前者の方が多く、実際に研究したわけでもないので”かも”と言った)

次の文章は、著者からのヒントです。

 気がつけばスーパーリッチの世界に放り込まれていたという、ありそうもないことがもし起こったら、心理学の研究から学ぶべき教訓は明らかだ。
 昇進するに従って少しずつ暮らしぶりをよくしてきた人の振る舞いを真似ればいい。
 そういうわけで新米の億万長者の皆さんにアドバイスを少々。まず散財は良くない。これはどんな場合でも通用する助言だが、もっと絞り込むとこうなる。一夜にして得た富を、お金で買える限り最高のあれやこれやに注ぎ込むのではなく、今までより少しだけ良いものを買うようにすれば、現金から得られる喜びをもっと長く引き伸ばして楽しめる。
 また、この発見も心に留めておくといい。平均値で見て、宝くじで25ドルを当て、続いて50ドルを当てる方が、一度に75ドルを当てるより、喜びが大きい。
(出典:MIND OVER MONEY)


話をまとめると、

愚か者に課せられた、税金以外の苦しみ。
人の人生は、今より少しずつ改善させていくことが長期的な幸せなのに、お金があれば幸せ、一気に大金持ちになりたい、という信念でいるのはむしろ損。それがわかっていないと、いつまでも一発逆転を狙った宝くじを買って、お金と人生を無駄にすることになる。還元率の低すぎる宝くじにお金を使うことを「愚か者に課せられた税金」と言われるが、還元率の高い結果になったとして、つまり当選したところで不幸のはじまりなのだ。


【まとめ】大金を手に入れた時の3つのヒント。


ここまでの内容をいったんまとめますね。(なんせ長ったらしい記事だから)

3つの知】大金を手に入れた時の注意点。
①宝くじが当選してしまうと、周囲の人間関係がガラッと変わり、悪夢か死の宣告の始まりになる。
②宝くじではなくとも、いきなり大金を手に入れた人は、日常の些細な喜びを感じにくくなる。
③幸福のために大金を上手に使うには、いきなり使いまくるよりも、徐々に消費量を増やしていこう。(あなたが大金を手に入れる機会があるかはともかく)


※ここまで無料※


ここまでは、万が一(というと失礼?)、あなたが大金を稼ぐことになった時に不幸にならないためのヒントでした。

続いては、実際にお金をどう使っていけば幸せに近づけるのか?というお話をします。

もちろん、少額からでも幸せになる方法があります。

今回は、普段頑張っているあなたに与えるご褒美の条件という形で、

「正しいお金の使い方」を提案していきますね。


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