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幸せになるために、何を信じて生きていけばいいのか?【実践版:サピエンス全史 超訳編】


「こんな会社、早く抜け出してやりたい!」
とストレスフルな毎日を送ってはいませんか?

それはチャンスです。

会社に勤め続ければ一生安泰と洗脳されてしまっている『サラリーマン教』たちとは違い、自分の人生を再構築する機会になっているからです。

ただ、「会社の上司がムカつく」とか「人間関係が悪い」とか、ありきたりなことを理由にして転職すると、二の足を踏むことが多いと思います。

同じように現状から脱出するにしても、自分なりに根拠を持って行動する必要があるはずです。


私も個人的に経験があるのですが、ただ社会や常識に反抗することを目標にしてしまうと、自分にとっての最適な選択ができなくなってしまいます。。

盲目に何かを信じることではなく、自分の頭で考えるための知恵を学ぶべきでしょう。


タイトルの「幸せになるために、何を信じて生きていけばいいのか?」に対する答えを最初に出しておくと、「自分の頭で考え出した結論を信じて生きていくべき」です。

その根拠を語りますね。



社会はあなたを幸せにしてくれるのか?


今回のテーマを解決するに当たっての参考文献は、大ベストセラー『サピエンス全史』です。

人間として生まれたからには、絶対に読んでおくべきだと思います。(前回要約記事を書きました)

ひとことで内容をまとめると、サピエンス(我々の祖先)は他の種を圧倒的な勢力で絶滅させ、文明を操る力を身につけてきたのです。

自分たち以外にも人類が存在していたことだけでも刺激的な情報で、十分に面白く読める教養本でした。

しかし、本書でもう1つ面白いと思ったのが、「文明を進歩させてきたけど、人類は幸せになったの?」と著者の考察が入るところです。


大昔の狩猟採集民だった時代、「今日一日の狩りや採集」だけを心配して、食糧の調達が達成されれば、あとは親密な家族と団らんできていました。

その後の農業革命以降は、農作物のせいで「天候や季節という単位」の心配事に変わり、現代に至っては「10年後の将来や老後という未来」を心配するようになっています。

SNS等が発達したおかげでコミュニケーションは増えたけど、親密な人間関係は減ってきています。便利が増える一方で、本質的な幸福を手放しているのです。

つまり何が言いたいかというと、文明の進歩と人類の幸福度は比例していないといえます。


このまま社会の発展に任せて、あなたは幸せになれるのでしょうか?

そうは思えませんよね。。

だから、「人間にとっての幸福論」を学ぶための記事を書きました。

幸せになるために自分の頭で考える知恵が欲しい人は、しばらくお付き合い下さいませ。



あなたはどれぐらい幸せですか?


幸福論を勉強する前に、人間の幸せの感じ方から理解しておくべきでしょう。


唐突ですが、あなたはどれぐらい幸せですか?

1~10点の間で採点してみてください。


この採点結果は、人の幸福度を測る方法に最適だそうです。

本当にただ質問するだけでいいの?と疑問に思うかもしれませんが、人間の感情なんて抽象的なものは、完全に正確な数字に表すことは難しいのでしょう。



人間が幸福度を判断する2つの視点。


人は、「自分がどれぐらい幸せか?」を2つ視点から判断するといわれています。

幸福とは、たった今感じている快感であれ、自分の人生でのあり方に対する長期にわたる満足感であれ、私が心の中で感じるものを意味する。
(出典:サピエンス全史)

「今どんな気分か?」という短期的な快感と、

「人生全体をみてどれぐらい意義を感じているか?」という長期的な満足感の2つです。

これは、『主観的厚生』と呼ばれる概念ですが、要するに自己満足ですよね。(笑)

だから、質問するだけでよいのだと思います。



そのままでは、幸せにはなれないかもしれない。。


いきなり夢のない現実を押しつけますが、あなたの幸福度は遺伝子によって決まっていて、長期的に動かすことは難しいです。

・あなたの幸せは、生まれた瞬間に決まっている?
人間の幸福度レベルが1~10あるとする。
もし、あなたの遺伝子の幸福度レベルが6であった場合、どんな嬉しいことがあって9まで上がっても、いつかは6に戻って落ち着くし、
すごく嫌なことがあって3まで下がっても、6に戻ることができる。
まるで空調システムの設定温度のように、一度決められたレベルを上下するだけで、基本は同じなのだ。


かといって、「短期的な快楽」を追い求めるだけの人生が幸せだとも言えないでしょう。

「麻薬中毒になって生きていく」ことを一番の幸福と結論付ける人は少ないと思います。

短期的にも長期的にも、幸福を追い求めることは間違っているのかもしれませんね。

苦痛を避けて快楽を求める状態から脱却することこそ、真の幸福であるという仏教の教えもありますが、マインドフルネスの話を始めると長くなるのでここでは割愛します。


でも周りを見れば、自分の人生に意義を見出している人もいるようです。

「俺の人生にはこんな意味があったんだ」と熱く語る人を一度は見たことがあると思います。

その人たちとは何が違うのでしょう。(マインドフルネスの教養があるようには見えないし)

その違いがわかっていないと、幸せにはなれないかもしれません。。

「人生に意義を見出す方法」も解説しますね。



人生を意義あるものにするには。


人が人生に意義を見出す時の代表例として、「子育て」を挙げてみましょう。

ノーベル経済学賞を受賞していて、人間の認知についての著書『ファスト&スロー』を執筆しているダニエル・カーネマンは、ある研究で、人々が自分の人生や生活における喜びや苦痛の比率について、一見矛盾した感覚を持っていることを発見しました。

カーネマンの研究から、喜びを感じるときと単調な苦役だと感じるときを数え上げてみると、子育ては相当に不快な仕事であることが判明した。労働の大半は、おむつを替えたり、食器を洗ったり、癇癪を宥めたりすることが占めており、そのようなことを好んでやる人などいない。だが大多数の親は、子供こそ自分の幸福の一番の源泉であると断言する。これはつまり、人間には自分にとって何が良いのかがよく分かっていないことを意味するのだろうか?
(出典:サピエンス全史)

「子育て」は、その達成感よりも労働の過酷さの方が大きいはずであるのに、人はやりがいを感じるということですね。


先ほど、人間の幸福度は遺伝子によって決められていて、長期的に右肩上がりを作ることは難しいはずだと解説したことを覚えていますか?

そう、”長期的な”満足感といっても、人生を振り返った時に感じるただの短期的な快感(自己満足)ではないか?という結論にいきつくわけです。


ということは、何が言いたいのか?

本書の最大のテーマは認知革命(虚構)です。

そう、

「人生に意味を見出す」こと自体、ただの妄想だった!

というのが、この話のゴールです。(笑)


ということで、意義ある人生の答えなんてものはありません。

あなたの人生を意義あるものに変えるには、自分がそう思い込むしかないのです。

これが、化学的根拠と人間の不合理さを加味した幸福論の答えです。



【ここまで無料】化学的根拠のある3つの幸福論。


一旦まとめますね。

「文明は進歩したけど、人類は幸せになってるの?」という著者の問いかけが面白いという前置きから始まり、

本書に書かれた人間の幸福論について解説しました。

①幸福度を測る方法。
その人が心で感じているものを質問するだけでよい。
そして、「自分がどれぐらい幸せか?」は、「短期的な快感」「長期的な満足感」の2つの視点から成り立つ。
②あなたの幸せは、生まれた瞬間に決まっている。
どんな喜びや苦しみを経験していこうとも、遺伝子によって決められた幸福度が基準値から動くことは難しい。
短期的な視点に立つなら、麻薬で快楽を得ることが一番幸せに近いけど、なんか違う気がする。
③意義のある人生とは、ただの思い込みである。
「子育て」を例に考えると、その達成感よりも労働の過酷さの方が大きいはずなのに、人はやりがいを感じる。
「短期的な快楽」を犠牲にしてまで「長期的な満足感」を目指すことを美徳とする風習があるということ。
しかし、これは壮大な妄想(虚構)である。
人生を意義あるものに変えるには、自分がそう思い込むことが大事なのである。


化学的な知見を基にすると、麻薬などによる快感を得ていくことが一番の幸せです。

でも、我々人間には長期的に努力できる人を称賛する文化が根付いています。

この2つの視点の間で、折り合いをつけて生きていくしかありません。

だから、何を信じて生きていくのかは、答えを求めるよりも自分で決めることが重要です。


ただ、「虚構」の恐いところは、個人だけでなく集団としても妄想に浸ってしまえることです。

多くの人間が流行りの映画を共有して楽しめるように、他者との価値観の共有もできてしまうのです。

つまり、誰かの都合や社会の常識に騙されて生きていることに気づいていない人もいます。

現代になっても未だに「会社に通ってるだけで人生安泰」と思い込まされている人が周りにはいませんか?

ここからは、そんな『サラリーマン教』から抜け出す方法を語ります。


【後半の目次】
1、統一へと向かう人類。
2、信じる者は、救われるのか?
3、成功する人の共通点。
4、常識を打ち破る方法。
5、「これからは個人の時代!」の意味を勘違いしていないか?
6、【まとめ】あなたの人生を変える3つの現実的な方法。


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