100本の記事を公開して辿り着いた、採用広報noteの6つの型
株式会社ベーシック執行役員 CAOの角田(@takeshisumida_)です。
私は現在コーポレート部門の管掌役員として、経営企画、人事、広報、経理、財務、法務、総務など、バックオフィス周りの機能全般に幅広く関わっています。
先日、資金調達を契機に、ベーシックのコーポレート組織にてこれまで行ってきた取り組みを以下のnoteにまとめたところ、ありがたいことに多くの反応をいただきました。
その取り組みの一つに「採用広報」がありました。中でも「note」を活用した採用広報については、これまでも他の企業の方に相談を受けることが多くあったのですが、「ベーシックのnote」として公開した記事の本数が100本という節目を超えたこと、また、先日noteさんにて「#企業のnote」というお題が始まったこともあり、せっかくの機会ですので、今回は「note」を活用した採用広報の取り組みについて、もう少し深掘ってご紹介したいと思います。
以下に当てはまる、経営メンバー、人事、広報の方に特にご覧いただけますと幸いです。
noteを運営する上での6つの型
実はこれまでも、noteさん自身にご取材いただくなど(以下記事参照)、ベーシックにおけるnoteの運営方法については何度かメディアを通じて外部にも発信を行ってきました。
運営開始から2年半超が経過し、前述の通りこれまでに100本以上のnoteを公開してきた過程で、運営方針として変更・微修正を行った部分もいくつかありました。そして今では、以下の6つをある意味「型」としてnoteを運営しています。
1. 編集部ではなく社員が発信する
まず割と最初の分かれ道になると感じているのが、企業noteは「会社公式の編集部から発信するのか」、それとも「社員個人から発信をするのか」というものです。
こちらについては、ベーシックは初期より、あくまで社員からの発信にこだわって運用しています。会社の公式noteマガジンに入れている記事の95%が社員個人の発信によるものです。
その理由は大きく3つあります。
・想いや熱量がよりダイレクトに伝わる
・SNSでの拡散により繋がりやすい
・会社としてのコンテンツ作成力が向上する
そもそもコンテンツ発信の場としてnoteを選んだ理由にもなるのですが、noteはSNSとの相性が非常にいいプラットフォームだと思っています。この前提がある上で、よりSNSでシェアされやすい形が社員発信だと考えています。
SNSにおいてシェアが起きる仕組みについては既にいくつも科学的検証が行われているので詳細は省きますが、その一つの大事な要素である「共感」について、企業の編集部という第三者的立場ではなく、その想いを持っている社員自身が直接発信する方が熱量が伝わり、よりSNS上での共感を生むことができると考えているからです。
もちろん会社公式発でもSNSで大きく拡散した記事は他社のnoteの事例で存在自体はすると思いますが、少なくともベーシックにおいては、実際にSNSでシェアされている数を踏まえても、個人発信をするからこその広がりの強さを感じています。
それを表す一つの事象として起きたのが、社員個人に対する取材・登壇・寄稿の依頼の増加です。SNSを通じてnoteを見たメディアや企業から、発信を行った社員に対する問い合わせが大きく増え、その総数はnoteの取り組みを始める前と比べると3倍近くになりました。
あくまで編集部という他人ではなく本人が書いた記事に対して、SNS上での反応があり外部から声が掛かる。このことによりまたnoteを書いてみようと思う社員が増え、それを見た他の社員が次は自分も書いてみようかという気持ちになる。このような連鎖は、中期的に全社のコンテンツ作成力・発信力を底上げすることにも繋がると考えています。
2. 校正を徹底的に行う編集体制を設ける
上述の社員発信を軸とする上でということになるのですが、執筆自体は社員に任せるものの、あくまで個人的見解ではなく会社のコンテンツとして発信を行うため、広報を中心とした編集部が、執筆前の構成の壁打ちや、執筆した文章の校正という形で、公開前に徹底的にサポートしています。こちらは現在は兼業の形で2名体制で行っています。(そのうちの一人は私です 笑)
いわゆる広報的な発言内容の適切さのような観点はもちろんなのですが、それ以上に会社のコンテンツとしての文章品質を担保するという意味合いが大きいです。
採用広報という目的と照らし合わせた場合そもそもそれが実現し得るコンテンツになっているか、日本語としての適切さや読みやすさ、説明の過不足等々。もちろん記事によって様々なのですが、社員の執筆時間以外に編集部が校正にかける時間は、1本あたり10時間を超えるものも多いです。
ベーシックは自社で「ferret」という日本で最大級のWebマーケティングメディアを運営していることもあり、かたやWebコンテンツを事業にしているにも関わらず、そこに属する社員のコンテンツの質が低いと感じられてしまうと、むしろ採用広報的にはマイナスの影響にもなりかねないとも思っています。
かつて自分もそうでしたが、自分の書いた文章を全世界に公開するという心理的ハードルは、初めての場合かなり高いです。社員個人の執筆にこだわるからこそ、多くのnoteを見てある意味目が肥えている編集部が全面的にサポートすることで、文章に自信が無い人でも安心して公開できる状態を作ることを心掛けています。
3. 現場の声を継続的に吸い上げる
採用広報としての効果を最大化させるためにも、どういう内容の発信をすべきか、採用担当と採用広報担当がしっかりと認識のすり合わせを行うことは非常に大事です。
文章にすると極めて当たり前に見えるのですが、それぞれの担当が異なっていることも多いため、採用の現場で望んでいるコンテンツと、実際広報主導で発信しているコンテンツに齟齬が起きていることは往々にしてあると感じています。
まずは採用広報担当が、採用を実際に行なっている採用担当が求めているコンテンツをミーティングなどを通じて理解すること、その上で、採用した人たちが実際にどのように感じていたのか、一次情報である生の声も継続的に聞くことが合わせて重要だと考えています。
そのために、ベーシックでは、転職活動に関するアンケートを内定承諾いただいた段階で取っているのに加え、入社時の面談においても、意思決定の決め手となったことや、ベーシックが発信している採用コンテンツに関する意見(note以外も含め)、また採用プロセス全体に関する改善点などのヒアリングを、採用担当から新入社員に対して行っています。
これらアンケートやヒアリングの内容が、スプレッドシートやミーティングを通じて採用担当から採用広報担当に常時共有される仕組みを作ることにより、より適切な採用広報コンテンツを発信し続けられるようPDCAを回しています。
4. 拡散手法を同時に確立する
noteは日々ユーザー数が増加しており、プラットフォームとしての影響力は昨今ますます強まってきていますが、だからこそコンテンツとして埋もれてしまう可能性も同時に大きくなると思っています。ようはnote内の訴求だけで記事を認知させ続けることは、簡単ではないと当初より考えていました。
ベーシックでは、そのためにTwitterをnoteの拡散装置的に利用することを同時に始めました。各種SNSの特性を踏まえた時のTwitterの持つ拡散力に加え、各種連携機能などからnoteとしてもTwitterとの相性が良いと感じていたためです。
おかげさまでTwitterに全社的に取り組んでいる企業の先駆けとしても一定認識いただいているのですが、実は順番的にはnoteの取り組みが先に決まり、それをより広げるための手法として同時にTwitterを始めることにしたということになります。
今では社員の約1/3がTwitterの個人アカウントを仕事向けにアクティブに活用しており、社員のアカウントのフォロワー総数は6万を超えています。新たなnoteが公開された際には即座に全社にその情報が共有され、Twitter上でnoteが拡散されていく流れができているのです。(Twitter自体の取り組みについては、よろしければ以下の記事も合わせてご覧ください。)
5. 採用プロセスに組み込む
noteを「採用広報」目的で運営している以上、当然のことながら採用に影響を及ばさないと意味がありません。そこで重要なのが、ただ公開・拡散して終わりにせず、「採用のプロセス」にも組み込むことだと考えています。
ここは結構見落とされがちだと思っているのですが、同じく採用広報としてnoteを活用している企業でも、「認知されたらいいな」、「note見た人が採用ページから応募してくるといいな」という形で、公開しっぱなしである意味"待ち"の状態になっているパターンは割と多いのではないでしょうか。
ベーシックでは、各面接にあたり、応募職種に関連するnoteや、次の面接官が執筆したnoteを、事前に採用候補者に共有することをプロセスとして徹底しています。
このことにより、採用候補者はより会社に属する人やポジションに対する解像度が上がった状態で面接に臨めますし、もし内容に共感してもらえれば会社としては意向度を面接以外の場で上げられることに繋がります。
その逆で、noteを見ることにより「ベーシックには合わないのでは?」ということを感じる候補者も中にはいるかもしれませんが、それはそれでとても重要だと思っています。
採用はただできればいいというものでは当然なく、入社してくれた上でしっかりと定着し、活躍してもらうことがより重要です。そのためにはミッション・ビジョンへの共感や、カルチャーマッチが欠かせません。転職先としての相性を早い段階で候補者に確認してもらうためにも、noteを読んでもらう効果は非常に大きいと考えています。
6. 成果を見える化し続ける
これは上述Twitterの運用と全く同じ話ではあるのですが、noteにしろ、Twitterにしろ、このような社員発信のコンテンツの運用は、概して長くは続きません(笑)。
始めは熱量高く取り組んでいるのですが、いつのまにかその熱が冷めたり、担当者が変わったことを契機に形骸化もしくは消滅してしまうことは非常に多いです。
そこで重要になるのは、取り組みの効果を、社員に対して「見える化」していくことだと考えています。
見せるべき内容は、取り組みの目的により各社異なってくると思いますが、ベーシックにおいてはあくまで採用広報目的として運用しているため、採用の進捗状況そのものや、その中における内定承諾率や通過率の向上などの数値情報、また特定の社員の発信によりベーシックという存在を知ってくれた話、ベーシックの風土や考え方に共感してくれた話などのポジティブな定性的な反応が中心です。それを社員全員が参加する全社会議などの場で定期的に共有しています。
数値だけではなく、SNSや採用候補者の生の声をフィードバックすることにより、自分たちがnoteに取り組むことで会社に貢献できることを認識してもらうことが、活動を継続させていくためには重要だと考えています。
目的の設定とそれに応じたコンテンツ戦略が肝
以上がベーシックにおけるnote運営の基盤となっている6つの型でした。
さて、これまでも触れた通り、ベーシックにおけるnote運営の目的は一言で言えば採用広報です。しかし、実はその中でも目指すことは、「認知拡大」から「意向度の向上」へと変わってきました。
当初目指していたのはベーシックという会社を認知してもらうことによる採用母集団の増加であり、その中でも特に自社採用サイトからのいわゆる「直応募の増加」を狙っていました。
それが今では、途中辞退の減少や内定承諾率の向上という、いわゆる採用候補者の意向を上げることを目指すようになっています。
ここは色々な考えがあるので、あくまでベーシックはそう考えているということで聞いていただきたいのですが、noteが応募の増加に繋がらないとは思っていませんし、ベーシックにおいてもその効果自体は感じています。
ただし、採用の母集団全体の数や採用チャネルの構成を鑑みた時に、noteを見たことをきっかけで応募する人の影響度合いが、全体からすると大きくはないということを改めて認識したということになります。
ベーシックの場合は直接応募の比率は全体の採用チャネルのうち1割以下であり、それ以外のダイレクトリクルーティングや採用エージェントからの応募の割合が多数を占めます。
そのため、こと応募の母数を増やすということに注力するなら、極端に言うと、note1本の執筆と校正に数十時間かけるより、その間に数百本スカウトメールを送る方がよっぽど効率的であるということです。
一方で、せっかく応募いただいた候補者が、途中で選考を辞退したり、内定を出しても承諾されなかったりするケースが多いことに大きな課題を感じていました。
具体的に言うと、内定承諾率については一時は50%を大きく下回るような状態でした。たとえ10人に内定を出しても、5人入ってくれるかどうか分からないという状況です。
これではいわゆる穴の空いたバケツの状態で、いくら応募を集めても採用にはなかなか繋がっていかないため、採用広報として支援する領域を、これ以上の応募数の拡大ではなく、採用候補者の意向度を高める方向に改めて振り切ったのです。
そのように意向度の向上にnoteの目的を振り切って以来、定量的には、エントリーから内定承諾までの到達率で言うと概ね2倍、内定承諾率で言うと1.5倍ほどの改善が実現しています。
また上述した採用決定者に対するヒアリングにおいても、「noteを見て入社を決めた」という採用広報冥利に尽きるコメントも多数いただいています。
「採用広報としてnoteを運営することがトレンドになってきているので」ということで、とりあえずnoteを始める企業も多いように感じていますが、運営の目的と、それに応じたコンテンツ方針を定めることは、当たり前ですがめちゃくちゃ大事です。
この方針やコンテンツの軸が定まっていないことで、多大な工数をかけたのにも関わらず本来得たい効果が得られず、その結果、経営陣からもその効果を問われ、運営が立ち行かなくなっている、もしくは実際にやめてしまった企業も少なくないのではないでしょうか。
我々自身も一時期そうでしたが、noteの公開というかなりの工数がかかる業務を行う中で、とにかく執筆や編集に追われ、目的に沿った効果が出ているかの分析や振り返りがなかなかできていないことは多いと思っています。
しかし、そのように多くの時間をかける業務だからこそ、何が目的で、その目的達成に近づいているのかは、しっかりと振り返り、PDCAを回した上で、必要に応じて運営方針を見直すことも時には重要だと考えています。
具体的にコンテンツがどう変わったのか
そのように、目的を「認知」から「意向度の向上」に変更した結果、執筆するnoteのコンテンツ内容も変化していきました。
元々は応募の増加を狙っていたため、できるだけ世の中に拡散されベーシックという会社を認知してもらいたい、そのためには多くの人に役に立つ、もしくは共感される記事を出すべきだと考えていました。そこで大きく軸としていたのが2つ、「取り組み」と「マインド」です。
ベーシックで行った施策やノウハウを紹介するのが「取り組み」であり、例えば以下のように、セールスや、マーケティング、コーポレートなど、特定の職種における取り組みを詳細に紹介しているものです。(以下「取り組み」のnoteの事例)
もう一つの「マインド」は、社長や役員を中心に、仕事観や物事に対する考え方を紹介しているものです。(以下「マインド」のnoteの事例)
前述した"SNSでの拡散性"を考慮すると、より「共感した」または「参考になった」と思ってもらえるコンテンツが効果的であり、ベーシックにおいてそれを実現できるコンテンツとしてはこれら「取り組みと」「マインド」に関する記事がふさわしいと考えていたのです。
これが意向度の向上にフォーカスするようになった結果、コンテンツとして割合を大きく増やしたのがいわゆる「入社エントリ」です。
よっぽどでない限り、他人がどういう会社にどういう思いで入ったかについて、大きく拡散されることはありません。ですので認知拡大に重きを置いていた初期は、そのようなコンテンツはまったく出していませんでした。
この「入社エントリ」という題材については若干普通感?を感じた方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、「意向度の向上」を目指す場合、入社エントリは結局のところかなり強力なコンテンツになると改めて感じています。
「なぜその会社なのか」「その職種にはどのような魅力や挑戦あるのか」「そこにはどういう人が属しているのか」など、直近の入社メンバーのリアルな声を、実際にベーシックに興味を持っていただいている採用候補者に非常にタイムリーに伝えることができるからです。
その上で、ただの転職報告で終わらせず、採用候補者として気になることや魅力に感じることを、網羅的かつかなり深く伝えているのが、ベーシックの入社エントリーの特徴だと思っています。
ここはまさに前述の型の編集部のサポート体制の話と大きく関連しますが、採用の現場の声をしっかりと聞き、また多くのnoteを読んでいる編集部が間に入ることで、今まさに転職を検討している候補者の心に最大限刺さるものになるよう心掛けています。(以下「入社エントリー」のnoteの事例)
なお、少し蛇足になりますが、この入社エントリーの執筆についても、型のところで上述した採用プロセスの中に徹底的に組み込んでおり、入社直後の面談にて、人事から新入社員に執筆を依頼するようにしています。
ここがプロセスに組み込まれていないと、公開のタイムリーさに欠けたり、ともすればいつの間にか施策として消えてしまうことが容易に想定されるためです。(あくまで任意ではありますが、現状では8割方の新入社員が執筆をしています。)
コンテンツの棲み分けについて
これは補足的な情報になりますが、上記コンテンツ戦略に関連するものとして、自社採用サイトやオウンドメディアとの棲み分けについて頭を悩ます人も多いのではないでしょうか。
つまり、それぞれどのような目的で運営して、そこにどのようなコンテンツを載せていくのか、どのように違いをつけるべきなのか、という点についてです。
ここも前述noteのコンテンツ方針と同じく、ベーシックにおいてもまさに迷っていた時期があったのですが、これまでの運営を踏まえて、noteと採用サイトの棲み分けは、ざっくり以下のようにひとまず結論付けています。
あくまで一つの例であり、まさに何を目的とするかで異なってくるので決してこちらが正解だとは思っていないのですが、この考えに基づき、ベーシックの場合は、いわゆる「社員インタビュー」や単なる「制度の紹介」のようなコンテンツはnoteでは出していません。
それらは客観的であり、社員個人個人の熱さや想いが乗るようなコンテンツではないので、そういうものはむしろ採用サイトに集約すべきであると考えているからです。
ダイレクトリクルーティングにおけるスカウトにしろ、転職エージェントからの紹介にしろ、ある会社を知った時に採用候補者がまず最初に見るのは、会社公式のコーポレートサイトや採用サイトです。
この初期の段階では、ミッション・ビジョンや制度、経営者や中に属する人を中心に、まずは選考の第一ステップを進めるかの「安心感」を主に感じていただくことが重要だと思っています。
それに対してnoteは、より選考が進んでいった際に、カルチャーマッチや、職種の面白さややりがい、会社としての強さなどを、他に進めている会社との相対感として、しっかりと理解してもらうものだと考えています。
そのためには、そこに属する社員自身の想いを乗せることができるnoteがよりふさわしいと考えています。
何をKPIとするのか
採用広報は、時間がかかる割にその効果がともすれば見えにくい活動かと思いますが、明確な目的の設定とそれに沿った適切なコンテンツの発信、またその効果の振り返りを定期的に行う仕組みを作ることで、確実に成果に繋がる活動だと思っています。
この"効果"に関してですが、「noteを運営する上での"KPI"は何ですか?」ということもよく聞かれますので、最後にその話に触れたいと思います。
ベーシックでは、いわゆるnoteのPV数や、採用サイトのPV数の増加、またnote経由での直接応募数などのデータは追ってません。正しく言うと当初追っていたのですが追うのをやめました。
前述のようにエントリーからの到達率や内定承諾率も、採用活動全体としての重要KPIではあるものの、皆様も日々感じられている通り、これらの数値の増減には複数の要素が絡んでくるため、ことnoteのKPIとして置いている訳ではありません。この率の増減分析から、直接的にnoteにおける具体的施策に繋げるのは非常に難しいためです。
唯一見ている定量データが「スキ数」です。noteの特徴そのものでもありますが、ここがまさに読んでくれた人の「共感」を端的に表していると考えているからです。
途中でご説明したように、今は目的として認知拡大を狙っている訳ではないので、ただ広く多くの人に読まれる(=PV数が増える)ことを目指しているのではなく、前述採用プロセスに組み込むことも含めて、狭くてもいいのでターゲットとする特定の人に突き刺さるコンテンツを目指しています。
その上で、前述したように採用決定者から直接聞く生の声をとにかく重視しています。noteを読んだことにより実際に意向度が上がったのか、もしそうなら記事のどこにそれを感じたのか、提供している情報として足りていないものはあったかなど、具体的な改善アクションに繋げるためには、むしろこのような定性的な情報が重要だと考えているためです。
ちなみに「スキ数」に関して言いますと、ベーシックのnoteは平均で50スキ以上、上記でも紹介した記事のように100スキを超えるものも多く、中には300〜500スキを超える記事も複数存在します。noteを運営している皆様だと痛感されているかもなのですが、企業noteにおいて安定的に50スキを超えるのはめちゃくちゃ難しいです。
手前味噌ではありますが、試行錯誤しつつも、現在多くのスキ(=共感)をいただけるnoteを安定的に出せるようになったのは、今回ご紹介した「型」に沿って運営していることが大きく影響していると思っています。
偉そうに型という話をしながら、最後に若干精神論的なことを言いますが、このようなnoteの活動を全社を巻き込んで継続していき、しっかりと成果を出していくためには、活動を率いる責任者の率先垂範が非常に重要だと思っています。
ベーシックでのnoteの活用については、2019年の立ち上げから私が管掌役員として関わっており、自身でもnoteを発信することを続けています。そしてただ発信するだけでなく、誰よりスキ数をいただける記事を出すことを本気で目指しています。
活動を率いる責任者が多くの人から共感される記事を出せないと、全社に対して何を言っても説得力がないと思っているからです。(実際に、累計スキ数、平均スキ数、最高スキ数、いずれも今のところ一番です!)
というわけで?、ぜひ今回のこの記事にも、皆様のスキをいただけることを願っています!(笑)
以上でベーシックにおけるnoteを活用した採用広報の取り組みのご紹介を終わります。今回の内容が、皆様の採用広報の日々の活動に少しでもお役に立っていれば幸いです。
今回の採用広報のように、これからもコーポレート組織にまつわることを中心に、noteやTwitterで発信していきたいと思いますので、それぞれフォローしてもらえるととても嬉しいです。
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note:https://note.com/takeshisumida_
最後まで読んでいただきありがとうございました!