読書感想文⑱
樺沢紫苑さんの『神・時間術』について感想文を書いていきます。
樺沢さんの本は『インプット大全』を読書感想文第1弾で取り上げたのでぜひ読んでみてください!
大学の課題がひと段落ついて、長い長い夏休みに入りました。ただでさえ時間のある大学生にとってはより一層自由な時間を確保できる期間です。
夏休みの時間の使い方で大きく差が付き、今後に影響します。
時間の使い方を学び、生産性の高い夏休みを過ごすことで、一回り成長したいと思い、この本を読むことに決めました。
この感想文では、各章を読む中で印象に残ったこと、自分の生活で生かせそうなことを書いていきます。『神・時間術』では序章で全体の流れを示し、第1~6章で詳しい時間術が書かれています。
序章 最高の人生を手に入れる「神・時間術」4つの原則
第1原則 「集中力」を中心に時間を考える
第2原則 集中力を「リセット」して時間を生み出す
第3原則 アメリカ式の仕事効率を手に入れる
第4原則 「自己投資」のために時間を使う
集中力を高めるのはやめなさい
これは、第1原則の説明の中で書かれていた言葉です。
「集中力」を高めることではなく、活用することを重視しています。
つまり、集中力の高い時間に集中力を必要とする「集中仕事」を行い、集中力の低い時間に集中力を必要としない「非集中仕事」を行うということです。
樺沢さんは「起床後の2~3時間(脳のゴールデンタイム)」、「休憩した直後」、「終業間際の時間帯」、「締め切りの前日」を集中力の高い時間帯だとしています。
当たり前のことのように思われますが、自身の経験を振り返ってみると、集中力が低い昼食の直後に無理に集中して勉強しようとしたり、集中力が高い朝起きてすぐにテレビを見たことがありました。
第1章 脳の機能を最大限に生かす集中力の高め方
この感想文を読んでくださっている皆さんの集中力はどれほど持つでしょうか。個人差はあると思いますが4時間も5時間もずっと集中できる人はいないと思います。
15・45・90の法則(樺沢さんが提唱)
15分は同時通訳者、45分は子供、90分は大人、サッカー選手の集中時間です。作業内容によって集中力の持続時間は異なりますが、集中力も海辺の波のように高くなったり、低くなったりというリズムを刻んでいます。
「集中力の波乗り(自分に最適な集中時間をつかみ、そのリズムの間に10分ほどの休憩をはさむ)」をすることで、集中力を最大限活用できます。
雑念の排除法
集中力の敵である雑念には物、思考、人、通信によるものがあると書かれていますが、ここでは特に思考による雑念を排除する方法として「書くだけ」雑念消去法を引用し、紹介します。
ツァイガルニク効果…目標が達成されない未完了課題についての記憶は、完了課題に比べて想起されやすい
ツァイガルニク効果を言い換えると、完了した出来事は脳から消去されるということです。
「書くだけ」雑念消去法とはズバリ、雑念が浮かんだ瞬間にTo Doリストに書き留めるという方法です。未完了課題でもTo Doリストに書いて、やると決定することで脳からは消去することができます。
今までは悩み事などが浮かんだらダラダラ考えてしまうことがありましたが、ちょっとしたことなら紙に書き出し、深く考えるべきことはnoteに書くことで頭がすっきりしたような感覚があります。
スマホのメモ欄に書くより、実際に紙に書き出すのがおすすめです。
第2章 朝の時間を最大に生かす脳のゴールデンタイム術
朝が脳のゴールデンタイムと呼ばれ、最も集中力の高い時間であることは多くの人が知っていると思います。
具体的な方法として「超・朝活起床術」を5つ引用し紹介します。
1、朝シャワー
朝起きた直後は副交感神経が優位の状態なので頭がぼーっとします。交感神経が優位になるためには、体温や心拍数を上げることが必要です。少し熱めのシャワーが最適です。
2、カーテンを開けて寝る
カーテンを開けて寝ると、朝日を浴びて目覚めることになります。朝日を浴びると、セロトニンという脳内物質が活性化し身体に力がみなぎり、ハツラツとした気分になるのです。
3、不動明王起床術
朝日のはいる部屋で不動明王のようにカット目を見開くだけでセロトニンが活性化し、スッキリとした目覚めを得ることができます。
4、リズム運動
ウォーキング、ジョギング、ラジオ体操、水泳、カラオケなどのリズム運動を5分以上行うことでセロトニンが活性化します。
5、よく噛んで朝食をとる
咀嚼(一口分を20回以上)することで顎の筋肉がリズミカルに収縮、弛緩を繰り返すのでリズム運動となり、セロトニンが活性化します。
第3章 昼の時間を最大に生かす午後のリセット術
午後のリセット術は、外食ランチ、仮眠、運動、瞑想です。
・外食ランチ
第2章で述べた通り、セロトニンを活性化するのは「日光」、「リズム運動」、「咀嚼」です。職場の外に出てランチをしに行くことでこれらの条件を満たすことができます。
・仮眠
NASAの研究では、26分の仮眠によって仕事効率が34%アップ、注意力が54%アップしたそうです。最善の仮眠方法は、午後3時までに30分以内の仮眠をとることで直前にカフェインを摂取すると、自然に目が覚めやすくなります。
・運動
運動することでドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなどの脳内物質のレベルが高まり、エネルギーに満ち、集中力と学習効率が高まり、意欲もアップして前向きになります。
・瞑想
最近では世界の超一流企業が取り入れています。
瞑想の効果としては、集中力を高める、創造力を高める、記憶力が向上する、ストレスを軽減する、共感・思いやりの気持ちが強まる、不安が減少するなどがあります。
第4章 夜の時間を最大に生かす運動&リセット術
運動した後は頭がすっきりして集中して作業することができるという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。自分もその一人で、ジムに行った後や部活終わりは読書がとても捗ります。
運動が脳に良い効果をもたらすことは証明されています。
1、海馬の神経を増やし、長期記憶を強化する
2、脳を育てる
3、運動直後から学習能力がアップする
4、頭がよくなる
5、作業記憶がよくなる
6、ぐっすり眠れる
7、やる気が高まる
運動は最高のリフレッシュ術でありながら、最高の脳トレでもあるのです。
運動の適切なタイミングは、夕方です。夕方4時ごろは体温が高まり、一日で代謝が最もいいのでダイエット効果が高いとされています。
夕方に時間を確保できない人でも眠りに入る3時間前までには終了しておかないと、睡眠に悪影響を及ぼします。
朝起きる時の生活習慣で「一日」が決まる。
寝る前の生活習慣で「人生」が決まる。
寝る前のすべきではないことは、食事、飲酒、激しい運動、熱い風呂、視覚系娯楽、光るものを見ること、明るい場所で過ごすことです。
以上のことをすると、交感神経が優位のままで無理に眠りに入ることになり、身体も脳も休まりません。
人は寝る前に考えた人間になる
この言葉は科学的に正しいことが証明されています。
寝る前の人間は「特別無条件同化暗示感受習性」という状態にあります。考えたことが潜在意識の中にそのまますっと入ってきやすい状態です。なので寝る前につらいことを思い出すのはやめるべきです。
第5章 仕事の時間を最大に生かす時間創出仕事術
・2分判断術
2分で終わることは今終わらせます。
・30秒決断術
日々の決断は、30秒で即断即決して時間を節約します。
・「未決」を決断する
未決を決断することで脳の作業スペースを節約します。
・「いつまで」ではなく「いつやるか」
仕事を先延ばしする際は未来の「点」のような限られた時間をイメージしてそこにスケジュールを入れます。
・「今、アポ」仕事術
今、次に会う予定を決めることで自分に対する関心度を見定めます。
・「今」にコミットする人と仕事をする
スピード感のある人と仕事をすることでより短い時間でより質の高い仕事をこなすことができます。
・「今」にコミットして生きる
今、この瞬間に全力でやり切ることを自分と約束することで、今日のことは今日中に終わらせるように努力します。
第6章 自由時間を最大限に生かす自己投資&リフレッシュ術
樺沢さんは、第5章までに書かれていた時間術を使うことで生まれた自由時間を「自己投資」、「能動的娯楽」、「楽しむ」の3つに使うことをお勧めしています。
まず自分のメインスキルに「自己投資」することでさらに多くの自由時間を生み出し、その上でその他のスキルの向上に時間を使うべきだと書かれています。
「能動的娯楽」とは、集中力や、目標設定とスキルの向上を要する娯楽です。、アウトプットをする前提で読書や映画鑑賞をすることで娯楽は時間の消費ではなく、逆に時間を生み出す自己投資になるのです。
最後にリラックス時間を「楽しむ」ことの重要性も書かれています。この本で書かれている最も健康的な時間の使い方である「昼は緊張し、夜は弛緩して過ごす」には仕事と能動的娯楽に加えて集中力ゼロの「リラックス系娯楽」が必要です。
人生は楽しむためにあるのです。
今回の感想文は自分の意見ではなく、本に書かれていたことを抜粋して羅列するという形になってしまいました。
この本を読むことを通じて、カーテンを開けて寝るなどの具体的な方法を知ることができました。
本を読み終わってからカーテンを開けて寝るようになり、アラームより先にスッキリ寝覚めることができるようになりました。
獲得した知識は生かしてこそ意味があるので、いろいろ試していこうと思います。
長くなってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
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