心と体は不可分
人間は、心(精神)と身体から成っています。心が思ったこと、決めたことを受けて身体が反応していくのです。逆に、身体に外傷を負うと心に伝わり、「痛い」などといった感情が発することになります。要するに、心と身体は一方通行の関係ではなく、相互に密接に関係しているのです。
いわば、心と身体は不可分で渾然一体のものと言っていいのです。だから、一方だけでなく、両者が健全な状態にあることが求められるのです。もしも一方が害されると、片方に影響を与えることになります。たとえば、心身症といった症状・現象が起きるのです。
身体の身と心を合わせて、「身心(しんじん)」と言ったり、「心身(しんしん)」と言ったりします。古くは身心と表記していたのですが、江戸時代に心身と表記するようになったと言われています。
たとえば、道元禅師は「身心一如」(肉体と心は不二一体である)というように記述したり、「身心脱落」(身心ともに束縛から離れて大悟の境地に達する)というように記述しています。
参考までに、身心一如を体現している人は仏や祖師たちです。
現代の私たちは悩み・苦しみを持っています。悩み・苦しみは無くしていくことが求められますが、そのための方法の一つとして、仏祖の一句(禅語や言句)を想うことがあります。仏祖の言葉の意味するところをしっかりと考えていくと、私たちの心もまた仏祖の言葉に寄り添う(その通りである、そのような心境になりたいと思う)ことができるようになるのです。
ここのところを、道元は「しずかにおもうべし、一生いくばくにあらず、仏祖の語句、たとい三三両両なりとも道得せんは、仏祖を道得せるならん。ゆえはいかん。仏祖は身心如一なるがゆえに、一句両句、みな仏祖のあたたかなる身心なり。かの身心きたりてわが身心を道得す」(『正法眼蔵』「行持(下)」巻)と言っています。
私たちは、心を育(はぐく)み、同時に身体をも健全にしていくことが大事なのです。心(精神)については、道元のことばを今一度味わうのも良いことでしょう。
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