
採用がうまくいく会社とそうでない会社の決定的な違い。(#新卒採用コラム4)
たまたま今日、先月ごろからご縁をいただいた社長に、これまでの人生について根掘り葉掘りお聴きできるお時間をいただけた。社長の考えや想いを聴く中で、個人的にはある言葉が印象的だった。
「想い・在り方・マインド が自分の中に乗っていないと、やり方も乗ってこない。」
僕なりにこの言葉を聴き、営業職の仕事を連想した。
たとえば営業の仕事でも、「どんな商品」を「どう販売する」かの前に、そもそも「人格を兼ね備えた人で在る」かが重要だ。言い換えると、どれだけ営業テクニックやトークを入れたところで、「この人から買いたい」と思ってもらえなければ、人の決断を促すことはやはり難しいのだろうと思う。(もちろん、人や組織の未来に関わる大きな決断ではなく、コスパ重視でサクッと決断できる商材であれば話は変わるかもしれないが。)
つまり、「WHAT(モノ)やHOW(手段)の前に、BEING(人格・想い・在り方・マインド)が大事である」というイメージを、僕なりに社長の言葉から受け取った。(※ここからはBEINGを「在り方」と表現)
ただ、人の「在り方」というものは、一朝一夕で磨かれるものではない。
たとえば、「毎日自分との約束を守り続け、周囲の人に対して愛や感謝の気持ちを持ち、誠実な生き方で在ろうとしている人」と、「日頃から自分と他人を比較し、他人を落とすことで自分の自信や自尊心を満たすような生き方をしている人」は、明らかに細胞レベルで発するエネルギーや立ち振る舞いに違いがある。これは何とも言語化しえないが、確かにある。
また、仕事の時間だけお客様や社内に対して善い振る舞いをしていても、プライベートなど仕事外の時間でそうでなければ、やはりその人の在り方からは惹かれる魅力はあまり感じない。これは見る人が見れば、わかると思っている。
つまり、在り方を大事にし、人格を磨き続けている人は、使う言葉一つ、取る動き一つとっても自然に善い選択をしているし、人の目を引く何かを醸し出していると言える。また、これは逆も然りだ。
そしてその瞬間、「これは新卒採用においてもまさに同じだ」と思った。
新卒採用の活動でも、「学生連絡」「学生応対」「面談・面接」など様々なやること(WHAT)がある。そしてそれらの効果的なやり方(HOW)も巷にたくさん転がっていたりする。
しかし例えば、これらのやることを無意識レベルでも「作業的なオペレーション」と捉える在り方で仕事に臨んでいるとしたら、当たり前だが成果は出ない。
なぜなら、採用活動とは営業の仕事のように対人の仕事であり、なおかつ人の人生という大きな分岐点で意思決定を促す仕事であるが故に、「声色・声質」「身体の向きや姿勢」「心から発するエネルギー」などから伝わる自らの在り方が相手の心の中心にプラスで伝わらなければ、人の決断を促すことは難しいからだ。そして、ここにどれだけノウハウややり方といったHOWを注入したとしても、あまり効果が見込めないのもご理解いただけるだろう。
結局は、自分という人間の在り方が、目の前の結果を創っている。
採用がうまくいく会社とそうでない会社の違いは、テクニックやスキル以上に、実はこの差が大きかったりする。
しかし、人も組織も誰しもが「ダイヤの原石」だ。そして、本当はダイヤの原石である会社や人も、そこで採用に携わる社員の在り方次第では、その輝きを放ちきれないことがあるのだと思う。
僕が思うにこの「WHAT」「HOW」「BEING」の3つの要素は、それぞれ掛け算的にかけ合わさっている。つまり、一つでもマイナスがあれば、すべての結果がマイナスになる可能性すらあるのだ。

まとめると、自社の採用活動が伸び悩んでいる企業様の根本原因は、もしかするとここにあるのかもしれません。
ぜひ、以下のチェックリストを活用いただき、自社やご自身の状態をセルフチェックしてみてほしい。

自分もこのチェックリストを作成してみて思ったのが、これらの問いにどういった本音の回答が出るのか、またどれくらい自信をもって答えられるかは、自分自身が一番よくわかっているものだ。
結局は、これまでの「過去」の自分の心の状態、思考と行動、そして生き様の積み重ねが、結果として「今」の自分の在り方を形成している。
ただ、もし仮に今の在り方が△だとしても、悲観的になる必要はない。
なぜなら、「過去は変えられない」が、ここから選択する「未来は変えていける」からだ。日々、自分がどのような選択をし、どのような生き様を体現していくかで、1か月後、半年後、1年後の自分は今よりも自信をもってこのチェックリストに答えられるようになっているだろう。
自分が善い在り方を体現していくためには、自分で自分の在り方に向き合う時間を取ることをオススメする。ちなみに僕は毎日いろいろな感情や心の声がうごめく中で、これらの変化を自分でメモをとり、「なぜそのような意思決定をしたのか?」「なぜそんな感情になってしまった?」という感情の振り返りを毎日行っている。
参考までにどんな感じでこの振り返りをしているか画像を貼っておく。特に、弱い自分が出た時は露骨に自分の在り方を見直せるチャンスなので、毎回振り返るようにしている。逆も然りで、GOODな状態だと感じた時も自分の善い在り方を強化するチャンスなので振り返っている。


そして、自分が善い在り方で、善い選択をできる自分になるために、一歩ずつではあるが前進をしていくと決断し、弱くてダサい自分を認め、逃げずにここに向き合っている。
そして、1か月前・3か月前の自分を思い返すと、自分で自分が善い在り方に進化できていると自信をもって思えるようになってきた。それくらい、継続のパワーは強いと実感している。ぜひ、みなさんもこの振り返りを行ってみてほしい。(もちろん、再三になるが一朝一夕で善い在り方を体現はできないかもしれないので辛抱強く継続する必要がある点だけ念押しする。)
余談だが、僕は最近、採用活動のやり方よりも、採用に関わる人材の在り方にアプローチし、一人一人の在り方を磨き、生き様で体現する人を増やす仕事やサービスができないかを考えている。
まだまだ構想段階ではあるが、結局この土台がないところに、どれだけ具体的なノウハウややり方を入れても効果的に機能しないし、そもそも信じてやり切ることができず、結果も出づらいパターンが多いからだ。
採用活動もAIの力などでどんどん人がやらなくてもいい領域が増えてきている。裏返すと、人がやらないといけない部分をどんな人がやるかで結果が大きく変わっていく時代になると言える。採用競争力は、まさにそこで働く社員の在り方が本質的に問われる時代になっていくと思う。
自分という人間の生き様が問われる時代。その総量としての組織の在り方が問われる時代。
まさに、「本物」だけが生き残る時代になっていく。
最高じゃないか。これからの採用を考えると、なんだかワクワクしてきた。
ps.)最後までお読みいただきありがとうございました。最後に僕の余談で書いたような事業やサービスについて、ぜひご意見やディスカッションをさせていただきたいです!興味がある方はぜひお話させてください。一緒にサービス考え、磨いていきたいです!お知り合いの方はFacebook、初見の方はぜひXからご連絡ください。一緒に本物の採用力、いや在り方を磨く世界観を創っていきましょう。