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”常に目標達成する人としない人”の決定的なたった1つの違い - 逆算思考 -

エピソード

日頃より30人近い営業と接している中、”常に目標達成する人”と”常に目標達成しない人”が明確に分かれていることに気づいた。直近3年間ほどを見ると、「常に達成する人:達成したりしなかったりする人:常に達成しない人」の割合はきれいに「2:6:2」となっている。では何が違うのか?活動内容や、年齢・経験・客層の分析、当事者へのヒアリングを行う中で浮き彫りになった一番大きな要素は「逆算思考」であった。どういう仕組みがあれば対応できるのか?

”常に目標達成する人”に共通する「逆算思考」

1.活動プランの逆算

”常に目標達成する人”は、自分の目標数値を達成するために必要な活動量・スケジュールをいつも「逆算」している。例えば、自分のアポ成功率や提案勝率などを踏まえ、いつまでにどれくらいのアポ/訪問/提案量が必要か、これらをスケジュールに落とし込んで活動しており、状況に応じて常にアップデートされ続けている。
一方、”常に目標達成しない人”は、活動プランがない。あってもこの1週間や1か月何をするか、という今をベースとした「積み上げ」での行動予定。その先の実績予測がない。”それとなく作ったプラン”が出てくることもあるが、実現性がなかったり、実行されていない。初めての土地で地図を持たずにゴールを目指そうとしている状態に近い。

2.提案スケジュールの逆算

”常に目標達成する人”は、各案件において受注目標日から逆算していつまでに何をしないといけないか、誰に何を依頼しないといけないか、を可視化し常に関係者と共有している。このスケジュールを関係者に共有することで、関係者はいつまでに何をしないと全体に影響するか、が共有された状態を作っている。可視化・共有することで”実行すべきことの抜け漏れを防ぐ”ことにもつながっている。
一方、”常に目標達成しない人”は、提案スケジュールが作られていない。結果的に気づけば間に合わない、他の関係者に支援を依頼するのが遅れる、という状況となっている。ビルを建築するにあたり工程表を作っていないようなものである。

なぜこの差が生まれるのか?対策は?

要因について突き詰めると究極は、”目標達成に対する達成意欲の差”と思う。さらにその要因は、”モチベーション(自己実現、昇進昇格、報奨金、など)”に行きつく。モチベーションアップの対策は企業の制度・施策に委ねるとして、”仕組みとして”上記への対策を打つことはできる。

  • 活動プランを定期的に可視化/共有する仕組みを作る
     - プランのひな形の展開、活動プランの組織内での共有など

  • 提案スケジュール(WBS)を常に可視化/共有する仕組みを作る
     - WBSのサンプルの展開、提案スケジュールの組織内での共有など

そんなことを考えていたら、「1000人のトップセールスをデータ分析してわかった営業の正解」(山田 和裕著)という本があったので読んでみると、以下の興味深いことが書かれていた。

営業は結果がすべてですか?
1000人のトップセールスとのヒアリングを通して見えてきたのは、「できる営業」は、結果を効率的に出すことを追求する中で、自然と科学的な思考になるということです。 組織が教えてくれなくても、自分なりに試行錯誤し、その中でうまくいったやり方=営業の正解を見つけて行動の基本としています。 逆に、「できない営業」は、非科学的なやり方=プロセスを考えずに結果だけを追い求める〝結果主義〟的なやり方に疑問を持っていません。ものごとを深く考えずに、うまくいかなくても同じやり方を繰り返します。思考停止状態です。

 常に結果を出し続けている「できる営業」は、結果にしか興味がない人には見えなくても、氷山の水面下にある「やるべきこと=営業の正解につながるプロセス」を淡々とやっているのです。その隠れた事実に目を向けなければ、更なる飛躍は望めません。 だから「営業はプロセスがすべて」なのです。ただ、言うだけで全員できれば苦労はありません。システムで見える化して、ちゃんとできているかどうかを確認する。できていなければ正す。こういった地道なことが、継続的な業績アップのためには大切になってくるわけです。

山田和裕.1000人のトップセールスをデータ分析してわかった営業の正解
株式会社かんき出版
山田和裕.1000人のトップセールスをデータ分析してわかった営業の正解
株式会社かんき出版

参考になった書籍

まとめ

  • ”常に目標達成する人としない人”の差は、逆算思考の有無の差。「活動プランの逆算」と「提案スケジュールの逆算」、そして実行

  • これを個人のモチベーションに頼らず組織として実行・定着できる仕組みを作ることが重要

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