サヴァイヴ

勝手に、白石の活躍を期待していました

■感想文『サヴァイヴ』/著者・近藤史恵さん


ロードレースの世界で奮闘する若者を描いた小説の三部作目。本作はエピソードがいくつかに分れており、それぞれのエピソードで主人公が違います。

冒頭こそ、一作目『サクリファイス』、二作目『エデン』で、主人公を演じた?白石誓がエピソードの主人公として登場します。なので、いままでの白石の活躍や奮闘を期待して、本作を買うと、裏切られた感があるのでご注意下さい。エピソードの主人公を演じているのは、3人くらいでしょうか。

1、一作目で舞台となった日本の自転車チーム「チーム・オッジ」で、エースとして登場したクライマーの石尾豪。
2、オッジで白石誓と同期だったスプリンターの伊庭。
3、オッジの最年長で、チームのまとめ役だった、石尾の忠実なアシスト・赤城などです。

本作では、彼らチーム・オッジ当時のメンバーが、それぞれのエピソードの主人公を演じています。タイトルや作品の雰囲気からすると、本作の主人公は石尾豪ですかね。

近藤さんの書くレースシーンが好きです。伊庭や石尾それぞれにある、ペダルを踏む意味や目的も、アスリート然としていて好みです。

前作『エデン』(二作目)とは違い、一作目の『サクリファイス』の物語背景がふんだんに盛り込まれているので、「サクリファイスを読んで面白かった人へオススメ」の本です。ただし、白石の奮闘を期待するとやはり肩透かしなので、そこはご注意下さい。

そうは言っても、石尾の姿には心が熱くなりました。



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髙橋さとう(ニュース記事を発信するオウンドメディアの編集長)
一日一つの投稿を続けます。それは、文章を書くという、コンテンツメイクの楽しさをnoteが思い出させてくれたから。ありがとう。ライフワークが手につかないくらいnoteのことを考えてしまうので、noteをライフワークにすべく、今後も続けます。読んでいただいて、ありがとうございました。

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