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たかぎメシのビリヤニ研究日記 v.04_禁断のおひとりさまビリヤニレシピ
前回のお話はこちらから
v.03で「ソロビリヤニを作りたい!」と思い立ちました。
詳細は前々回のエントリをご覧いただければ幸いですが、
とにかく自宅でビリヤニ(通称宅ヤニ)をしようとするととにかく量が多い。
インドやパキスタン、発祥の地のレシピは10人前なんてことがザラだし、
日本人向けにアレンジされたものですら4人前〜がほとんどです。
お祝い事のもてなし料理だったビリヤニ、「大人数でシェアして食べる」というアンコンシャスバイアスが現代にも息づいているのです。
アンコンシャスバイアスとは、「無意識のうちに“こうだ”と思う」こと。日常にあふれていて、誰にでもあるものです。日本語では、「無意識の思い込み」「無意識バイアス」「無意識の偏見」などとも表現されています。
既に総世帯の約4割が単身である日本社会において、この前提条件は流石に実情に即してなさすぎではないでしょうか。
このまま宅ビリを勧めていては、あらゆる一人暮らしの冷凍庫を作りすぎたビリヤニで溢れさせてしまいます。
ということで作ろう、我々の我々による我々のためのビリヤニ。
おひとりさまビリヤニを。
おひとりさまビリヤニとは
説明せずとも読んで字の如くすぎますが、今後の研究のために一応覚え書きを。
おひとりさまビリヤニとは、
1度に作る量は2人前(出来上がり量が1人当たり3−400g程度)とする
さすがに毎回1人前きっかりを作るのは難しいので2人前を目安に炊き立てを食べることを前提とする
作りおきや冷凍を許容してしまうと、通常のビリヤニとの差が出づらいため具材や調理法に制限は設けない
どんな具でも、ビリヤニはビリヤニ!
を目安に考えていきたいと思います。
今回のレシピ
さて、記念すべき第1回のおひとりさまビリヤニは何にしようか。
今まで作ったラムヤニや、無難な鶏ヤニもいいなと思ったのですが、
せっかくなのでいつもの自炊のように、スーパーで買って使い切れるものにしました。
(あまらせず使い切るって、一人暮らしの永遠のテーマではないでしょうか)
そうすると骨付き部位を選びたいケモノ肉は、大体まとめ売りされているので2人前では多すぎる。
対して日本人を昔から支えてきた海の幸は、たいてい数切れの切り身でパックされていて使いやすそう。
というわけで、今回は初めてのシーフードビリヤニに挑戦します。
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ベースは我がバイブル、【ビリヤニ とびきり美味しいスパイスご飯を作る!】から
フィッシュ・ダム・ビリヤニ(p42)のレシピを。
4人前の分量を全て半分2人前で作ります。
その他スパイスや香味野菜はキッチンにあるものでふんわりアレンジ。
v01で学んだ、基礎にしっかり従う精神はここに息づいています。
淡白な白身魚(メカジキ等)をお薦めされていますが、今回は季節の秋鮭を使ってみたくて。
スーパーの旬の食材コーナーで一際目を引く秋鮭パックを手にとってしまったので、
ひどく勝手ながら秋の定番、鮭の炊き込みご飯のようなノリで作りました。
また、完全なノリで作っているのでなぜかスルメイカも入っています。
多分冷凍庫に眠っていたカットスルメイカの残りを使い切りたかったんでしょうね。
調理ハイライト
・グレービーを作る
ビリヤニストならまず玉ねぎを飴色になるまで炒めたくなるところですが、
シーフードの場合はまず魚たちに火を通します。
おそらくシーフード特有の臭みを先に飛ばしたいのと、肉に比べて水分が多いので
それを飛ばしておきたいんじゃないでしょうか。
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お次はお待ちかねの飴色玉ねぎ。
いつも通り、感謝を込めながらホールスパイスと共にじっくり加熱します。
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ここにヨーグルトと青唐辛子を投入。脂の少ない組み合わせなので何かパンチが欲しいなと思い、あまり入れたことのないフレッシュな青唐辛子を丸々入れてみました。
青が入ると、途端にタイカレー感が増しますね。
書きながら思ったんですが、グリーンカレービリヤニなんてのも美味しそう。
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・ライスを湯取り法で半茹でし、グレービーと合わせて炊く
湯取り方もだいぶ慣れて来たのか、今回は及第点の出来上がり。
というより2人前(250g前後)のライスを茹でるの、めっちゃ楽でした。
一人暮らし用の鍋で作るにはちょうどいい量なのかも。
普段は約1キロの生米をパンパンに湯に投入しては、必死にかき混ぜて火を通していましたが
250gだと勝手に湯の対流にあわせて米が踊ってくれるので楽チン楽チン。
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グレービー(具除く)→ライス→パクチー→グレービーの具
と重ねて蒸す。
今回は量が少ないので、蒸す鍋は白米3合炊きの土鍋にしてみました。無印ラヴ。
具材を入れる少し前に火をつけておいて、触ると温かいくらいの温度になったら
火を止めて具材を入れて蓋を。
エコシステム概要と立役者
①バスマティライス(量)
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おひとりさまビリヤニ最大の功労者とも言える、ライスの量。炊き上がり、鍋肌から盛り上がるバスマティライスを見たのが全ての始まりでした。
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1kg→250gに減少した結果、
約2日で食べ切れるので冷凍庫の空きを気にしなくていい
一般家庭の鍋(5L程度)で茹でるのにちょうど良い
という当たり前にいい結果を得られたことをここにご報告します。
自宅ビリヤニ、これがちょうどいいかもしれません。
②秋鮭
正直生のシーフードを使用するのが初めてだったので、嫌なにおいが出ないか
不安なところもあったのですが、
新鮮なものを使ったからか全く気にならず、むしろ甘ーいキノコのような香りが広がる仕上がりに。
血合いの少ない白身魚であれば他にもハマりそう。
③クミン(多め)
以前作ったサーモンのクミン味噌マヨ焼きが美味しかったので、
鮭×クミンの組み合わせはいいぞ!と知っていました。
鮭の甘い香りに、クミンのエスニックさがどうしようもなく合うんですね。
満を辞して鮭ビリヤニを作るとなれば、こいつを多めに(テンパリング+煮込み時)振りかけてやらない手はない。
考えるな!感じろ!
てやつですね。
意外と合うドリンク
肉系のビリヤニだとパンチの効いたドリンクを合わせたくて、コーラやビールなど炭酸系を合わせがち。
最近はスパイス+洋食の発想から、赤ワインも合うということまで嗅ぎつけましたが
なんとシーフードビリヤニの場合は日本酒も合いそうな雰囲気でした。
この日は日本酒の在庫がなく断念しましたが、すっきりと華やかな美丈夫や、活性にごりの花巴とも相性が良い気がします。
次はすぐペアリングができるよう、日本酒の在庫も整えておかないとな…
次は何を作ろうかな。