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台風19号水害被災。小規模事業主むけのざっくり再建ロードマップをつくってみた

台風19号の被災。わたしの親戚も宮城県丸森町でヘリで救助されました。当然ですが、車は流され、家は床上浸水。避難所ライフです。水が引いた現地は跡形もない大変な状況です。パブリックリレーションズで協力するべく準備を進めていた、別の東北の地域にある飲食店さんも、自宅と店舗で水害に遭いました。ブランディングの話は今後どうするか、という話し合いは、経営を今後どうするか、という根本的なテーマに。私は親戚がソレなので、FBでの丸森町の被災地ネットワークをお手伝いしているのもあり、そこで得た情報や各種知見をもとに、パブリックリレーションズをどうするか、ということも踏まえた再建ロードマップを突貫で作って店主さんに提示しました。

1ページですけど。ほんとうにざっくりとしたものです。

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被災の状況を、「なくなったもの」「無事だったもの」「不明なもの」「シェアできるもの」と分類してもらい、実働としてまずは罹災証明を取ることを指示したものです。罹災証明が確定して、最初のお金が振り込まれるまでに、片付けと各種支援制度への応募と、今後のメドを立てるための客観的な情報をまとめ、集めよう、という方針です。

ファイルは飲食店向けのものなので、各項目でどのようなアクションをしたらいいか、というようなことを、支援策への応募というところでとくに書いていますが、これは明記例です。ほかの事業主、たとえば雑貨やさんや陶芸家さんなど作家業の店主さんなどにもカンタンに転用できると思います。

「店ありき」ではなく「店主ありき」

実際のロードマップはあまりまとめる時間などもなかったので4ページほどのものになったんですが、一貫して書いたことは「店の再建」を前提に復旧活動をするのではなく、店主の日常をとりもどすことファーストでマップを作ること、としています。

私もカフェをやっていたので痛いほどわかるんですが、店を手放した後の人生について、店ありきで考えてしまったので、できることが大きく制限されてしまいました。小規模事業主は、機会損失が一番の敵です。個人で活動し、資本主義の恩恵をほぼ受けられない以上、機転の利く行動をとれるよう、チャンスにすぐ動ける下地は維持していたい。それを店などに縛られてしまうのはいけないだろ、と。

パートナーがいるなら、その日あった小さな喜びをシェアすること

被災して心が傷ついている人が圧倒的多数。そのとき、パートナーがいるなら、これほどすばらしいものはありません。孤独では喜びも愚痴も自分の中に押し込めて明日を迎えなければなりませんが、誰かがいる場合、その日あった小さな喜びをシェアすることができます。愚痴はサボテンにすればいい。小さなことでいいので、必ずパートナーに話す。これ大事です。

がんばりましょう、とは言わないことにする

がんばった毎日の末に被災してしまった人多数。被災した感覚はその人にしかわかりません。私も震災や親戚の被災で、うわっつらで「がんばりましょう」を言う輩にからんだこと多数。自分ができることはなにかな?と考えて、できることがみつかったので、ひとまずまとめてみて、ここにも共有してみよう、と思っただけです。そっとしれっと被災者に役立つ何かを提供できているなら、それでよし。

パブリックリレーションズと関係ある?大アリですよ

残念な広報は、被災からの復活のロードマップに、自分たちがかかわる情報発信と結びつける、という思考がついていけません。経営の根幹にかかわる事態は、被災して復旧の第一歩を始めた時点で、すでに多数のコミュニケーションが発生しています。それをウオッチしてどのような方向性にしたらいいのか、何を調べればいいのか、という連想が働かないのはちょっとな、と思います。小規模事業主の被災は、経営のみならず、人生を左右する大イベント。副業的に小規模事業主のマーケティングとかに参加している人、結構いるはず。こういう活動はすでにやっていると思いますが、できてないならもう一度出直せ、って思います。

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