takamos

大学以降の書き溜めていた詩を載せてます。 たまに今書いているものも載せています。 自分自身のために書いたものがほとんどです。 (途中)は作成途中、それ以外の()内は詩を書くのに影響を与えた人やもの、または状況です。

takamos

大学以降の書き溜めていた詩を載せてます。 たまに今書いているものも載せています。 自分自身のために書いたものがほとんどです。 (途中)は作成途中、それ以外の()内は詩を書くのに影響を与えた人やもの、または状況です。

最近の記事

「これでもういいでしょう」

「これでもういいでしょう」 と私は介抱する手を止めた 赤く熱した溶岩の火口が ようやくその熱い流れを止めたから 「あとは安静にして」「治りを待つだけだ」 私が口にしたこの言葉で 青冷めた手元を、見つめる瞳を、 いくつか逸らせてしまうかも知れない 温もりを失いきった表情は まだ人の頬を欲しているかも知れない 手は無数に伸びて この心を直接貫く 私は動き続けなければならない この歩みを止めていけない 締めてはいない、と この心を幾度も裏切る 手を、腕を、指先を、 頬を、目蓋を、

    • そして

      そして やってきた別れ道が 私たちを バラバラにした 旅は人を変える 臆病者にも 果敢な若者にも 一人は、愛する人の後を追って 一人は、希望に負けて手を汚した 私は家族のことを思った

      • 逃れようもない考え

        逃れようもない考え 落ち着きのない視線 何にも報われない可哀想な人になりたい 誰か一人の完全なる支配者になりたい 腹の奥のあの疼きが暴れ回る もうこれからは一生ずっと このことを誰にも言えないかも知れない 誰にも言えない 誰にも言えない 誰にも言えない 誰にも言えない どこにも行けない どちらにも行けない 何にもなれない 誰にもなれない 指先が傾斜を下る 瞼とは逆に瞳が天へ昇っていく 神経がそれらと共に 皮膚の地中を移動する 身震いしながら 草を掻き分けて 傾斜を下る

        • 〈Blooming Sunday〉

          〈Blooming Sunday〉 日曜日が、まるで花が咲くように始まる ベランダから見渡せる遠くの景色では 目覚ましのベルがうるさいのを我慢しながら ベッドから離れないよう抵抗しているかもしれない 僕はそんな人によく似ている 僕もいつもそうだから 遠くにいる彼か彼女は、多分 転がるようにベッドから落ちるか それとも目が光に慣れるまで または今日しなきゃいけないことを諦められるまで シーツの中でじっと動かないでおくか 僕も彼らによく似ている 僕も彼らと同じだから いつ

          待つことから始めよう(途中)

          待つことから始めよう 心が繋がっていれば 不安になることもない 心に二つの足があれば、と思うことがある バランスを取るためなどではない *** 別れは誰にでも訪れる 悲しいものでもあるし もう一度、も無いものにもなるかも知れない どうして、それに耐えられる体と心を 備えて、人間は作られなかったんだろう 脆く、弱く、頼りなく 頼り、隠し、嘘を付き 私はこの言葉を書いているが 思いに耐えられず かといって叫ぶ力の無さに 言葉を吐いているだけだ *** どうして解け切らない

          待つことから始めよう(途中)

          今、訃報を知った(途中)

          (みずきへ) 今、訃報を知った 私たちの知り得ない世界で生きていた君 横たわったその姿はいつもの顔つきをしていた しかし、私たちには見せた事のない表情をするのだという 今、訃報が届いた 私たちが想像できないほど遠くを旅していた君 私たちを煙たがっていたそのぶっきらぼうな頬は 仲間達の間では親しみと優しさを滲ませていたという 英雄だったという君は今、 様々な騒音を隔てた距離の向こう側にいる もしくは、目には見えない無音の海底に もしかしたら、わずかな期待すら許されないかも

          今、訃報を知った(途中)

          石ころ一つ、また一つ(途中)

          (日々に新たな何かを求める人たちにとっての沼地となりますように) 石ころ一つ、また一つ 爪先が蹴飛ばすその先が 下り坂になって 上り坂になって 過ぎ去る革靴も 向かい来るハイヒールも 足音を残しては消えていく もう少しで何かを 成し遂げられるのでは、と 歩みが向く先の日々の 風向きを次々と裏切る そんな推進力を 張りぼての船頭を 閑古鳥が容易く追い越す 窮屈だ 退屈だ 怠慢だ 前進だ 改新だ 斬新さ 改竄だ 回心だ 懐旧さ 悔恨だ 感慨だ 改心か? *** 掘

          石ころ一つ、また一つ(途中)

          取り返しのつかない言い訳だった(途中)

          取り返しのつかない言い訳だった *** What is the most harsh is to say goodbye *** あの分厚い風が途端に弱々しくなったから その肌寒さを忘れてはいけないと思った 宝物を手放そうと何度か思ったことさえも 今では自分とは別の人間だったのではとさえ思える *** どこかに開くドアがあるはずだった だけど、どこにあるかなんて誰にも分からなかったよね *** その"かたち"は息をした 吹き返した様だ 空気を遮る手をのけて

          取り返しのつかない言い訳だった(途中)

          16年前(Not the red baron)(途中)

          16年前 何かに気づかせてくれるほどの時間 だけどそれが何なのかを掴めないほど遠く 何かに取り憑かれているような 後ろ髪を引っ張るその手 突き止めようとするほどに霞んでいき 言葉にしようとするほど指の間をすり抜けていく ただ、見つめていればいい そのままでいて欲しければ 栞(しおり)は空に舞い 頁(ページ)は弄ばれる 一時の風にさえ保つことができないもののことを 私は恋に落ちたかのように見つめようとしている 気にも留められない 髪の毛先の乱れさえ放っておいても平気と言わん

          16年前(Not the red baron)(途中)

          生きてるだけで丸儲け、と言える間に目一杯生きておこう。

          生きてるだけで丸儲け、と言える間に目一杯生きておこう。

          ぬるま湯を掻き混ぜてみる(暗闇絵画)(途中)

          ぬるま湯を掻き混ぜてみる ただ走ればいいだけだ そうすれば"自然"が答えを教えてくれる なのにスニーカーが地面に吸い付く このまま時を進めたくはないんだ 陽だまりにくぐもる風の佇まいは 僕を置き去るつもりの様だから 構わないかい?遠く離れても

          ぬるま湯を掻き混ぜてみる(暗闇絵画)(途中)

          手懐けるにはコツがいる(途中)

          手懐けるにはコツがいる こいつにどんな音楽を聴かせても 激しさを増して荒れ狂うばかり 周りでそよぐ雑草でさえ眉をひそめて 唸り声を上げる じゃじゃ馬め ***** テンポよく心臓を踏み鳴らす靴底 勢いよく前へと進む 飛沫をあげて纏わりつく水気を弾く 澱みが透き通るほどに激しく ***** ほら、これもそうだ 糖衣で誤魔化している 真っ白い魔物の姿 迷いの森の中 一つ一つと落としてゆけば 道に迷わぬ代わりに 光からお前を遠ざける 正解がある 正義がある ぽつりぽつり

          手懐けるにはコツがいる(途中)

          力を込めるたび(最下層で)(途中)

          力を込めるたびに 体はふわりと浮かび上がる 上昇気流に身を任せる 足元の雲をかき混ぜながら 大事なことは 心に留めておこう 大切だったはずのことも 手遅れではない だからもう一度掘り返して 握り拳を作るたび 目を固くつむるたび ふわりと浮かんで飛んでゆけ

          力を込めるたび(最下層で)(途中)

          長年連れ添ってきた重たい考えが(kotaさん)

          長年連れ添ってきた重たい考えが ようやく報われる夜 あなたのおかげだよ、ありがとう 暗い雲がこの身に重たくのしかかる だけど寄り添ってくれる空もあるということ あなたが教えてくれた、そうだね あなたに思い馳せている この耐えられそうにない重力のことを きっと分かってくれる人だっただろう それだけでとても愛おしく思う ただ泣き伏す私たちを後にしていい 辿り着いた果てに救いがあったということを 今は確かに、空に輝いて示してくれ 心に翳りを持つ人は 命と向き合う時間を過ごす

          長年連れ添ってきた重たい考えが(kotaさん)

          ごめんなさい

          ごめんなさい このまま続けていられない 最後の最後まで 握ってくれていた手を 解くのはとても 心が痛む ごめんなさい もうやめてほしい 呼吸はもう生まれてこない 鼓動は掌のどこにも見当たらない 口移しの命はなんの役にも立たない 無駄に割く時間は 卑怯なだけ 私と向き合うのが 怖いのでしょう? 私を見つめるのに 時間がかかるのかしら 私を知るのに あなたは知る必要がある 自分自身への 裏切りと 諦めを

          ごめんなさい

          燃料

          一度、こう思ったことがあるんだ もしも、この身体が燃え始め 辺りの何もかもを道連れに 真っ黒く焦げ付かせた挙句 全てが灰と化すのなら、と 自らの指で放つ矢が あの能天気な晴天を破り去る 瞼に取り憑く害虫を脅かすのに それは丁度いいのだろう 隙を見せて 身体中に開いたその穴を 覚悟は沈ませておいていい 重い分、揺るがない自信があるから 目隠しされたこの手を取って この身を宿した薄い影は 本物から浮かび上がり 今、真昼の月めがけて昇ってゆく 一度、こう思ってみろよ 格好が