逃れようもない考え
逃れようもない考え
落ち着きのない視線
何にも報われない可哀想な人になりたい
誰か一人の完全なる支配者になりたい
腹の奥のあの疼きが暴れ回る
もうこれからは一生ずっと
このことを誰にも言えないかも知れない
誰にも言えない
誰にも言えない
誰にも言えない
誰にも言えない
どこにも行けない
どちらにも行けない
何にもなれない
誰にもなれない
指先が傾斜を下る
瞼とは逆に瞳が天へ昇っていく
神経がそれらと共に
皮膚の地中を移動する
身震いしながら
草を掻き分けて
傾斜を下る
指先の鈍い先端を
とても愛おしく思う
とても待ち遠しく思う
どうしようもない
どうしたくもない
もうこれからも一生ずっと
このことを誰にも打ち明けられないのかも知れない