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企業価値経営③:「コーポレートブランド価値」を見える化する「CBバリュエ―ター」

読書ノート(133日目)
さて、今日もこちらの本からです。

本書は全三部で構成されています。

第一部:分析編
経営戦略や会計戦略の解明から企業特性を踏まえた
ファンダメンタル分析を理解する

第二部:評価編
企業価値の算定のための評価モデルの考え方を理解し、
企業価値の創造または毀損を評価する

第三部:創造編
現実の企業価値創造経営の課題を
フレームワークを使って解決する経営ストーリー

今回も第二部:評価編からの紹介です。

・CB(コーポレートブランド)バリュエ―タ―
・企業不祥事などが企業価値にどれほどのインパクトを
 与える可能性があるのかについて測定
・製品・サービスにおける品質問題や法令順守違反などの
 事件を起こし、企業に対する信頼が著しく低下した
 7つの企業のコーポレートブランド価値を測定
・死者を出し、マスコミにも大きく取り上げられた
 企業の事件では、事件直後にコーポレートブランド価値は
 事件前の10%近くまで約9割の低下

・コーポレートブランド価値は
 財務パフォーマンスイメージパフォーマンスに分解できる
・価値毀損企業の内容からは、財務面だけでなく
 イメージの毀損による価値毀損の割合が大きい
・信頼性・製品・サービスの質、経営者イメージなどで
 事件前の10%近くまでスコアが低下
・一方でレピュテーション・リスク発生による危機を
 柔軟な対応で乗り越えた結果、レピュテーションを上昇させ、
 企業価値を創造した企業も存在
・このような企業の多くは、レピュテーションの重要性を
 経営トップ自らきちんと認識し行動できている企業

今回は企業ブランド価値を見える化する
という内容が興味深く、CBバリュエ―タ―
取り上げてみました。

(本書の中では企業価値が10%にまで低下した
 具体的な企業名の記載はありませんでした)

※日本経済新聞社の協力のもと
 一橋大学名誉教授の伊藤邦雄先生が
 顧客・従業員・株主のそれぞれに着目し、
 ヒアリング・アンケート調査・財務データを
 組み入れた総合的な評価手法

こちらのサイトによると、
CB(コーポレートブランド)価値の構成要素は
「①CBスコア」✕「②CB活用力」✕「③CB活用機会」
と紹介されています。
以下はそれぞれの解説です。

「①CBスコア」は、顧客スコア・従業員スコア・株主スコアの価値を足し合わせて算出します。それぞれのスコアの算出にあたっては、財務データや好感度などのイメージデータ、そしてヒアリング調査データなどが用いられます。

「②CB活用力」は、「①CBスコア」を効果的にキャッシュフローに転換できる力を指します。

そして、「③CB活用機会」は事業を通じてキャッシュフローを生む機会を示します。具体的には、株式市場での評価などを参考に統計解析によって算出されています(鳥居,2003)。

企業の日々の事業活動の中では
様々なヒヤリハットな事例が生じる中、
何がクリティカルな要因になり得るのか
ということをデータで解明できたら
自社のリスクマネジメントや
ガバナンス強化に役立ちそうだなぁ。
…ということを思いました。

投資家の方々の関心がESGなど非財務にも
注目されている昨今、CBバリュエーター
を活用した自社ブランドの定点観測と
不祥事発生時のガバナンス強化について
企画案を整理して今度提案してみよう。
と思った今日でした。

それでは皆さん、
良い日曜日をお過ごしください~!😉✨

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