![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/99065329/rectangle_large_type_2_59b0124a1b8fcb99c3e4d4183d1c26f9.png?width=1200)
MBAマーケティングの50冊を1冊にまとめてみた③:スタバが考えるブランド資産とブランド負債の判断軸とは?
読書ノート(98日目)
さて、本日も
こちらの本から紹介です。
本書の大きな章は以下の6つ
①戦略
②ブランドと価格
③サービス・マーケティング
④マーケティング・コミュニケーション
⑤チャネルと販売
⑥市場と顧客
今回はスターバックスの
ブランド作りについて
こちらの本を紹介します。
「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに
強いブランドでいられるか」ジョン・ムーア
・本書はスタバ社内の口伝の知恵を紹介した本
・著者はスタバで8年間マーケティング・プログラムの
作成と実行に携わった人物
・1980年~1990年代のスタバの「スペシャリティコーヒー」は
まさに新しいカテゴリーだった
・スタバは「どこにでもある一杯のコーヒー」を「他にないもの」にした
スペシャリティコーヒーでコーヒーを楽しむ体験をつくり、
顧客の心の中にブランド・ロイヤルティを生み出し、
顧客が離れなくなるようにした
・スタバではブランド・マネジメントは「評判管理」
・強いブランドは、評判が良い人と似ており、誠実で信頼できる。
この良い評判は、約束したことを常に実行し続けること
でしかつくられない
・スタバはブランド・マネジメント=評判管理と考えている。
・スタバはブランドも財務のバランスシートと同じく、
ブランド資産とブランド負債があると考える
・スタバはある活動を行うべきか否かを判断する際、
その活動がブランド資産か負債かをチェックする
・そのチェック項目は4つ
①お客様の知的好奇心を尊重しているか?
②お客様との約束を企業として責任をもって果たせるか?
③従業員が楽しんで積極的にできるか?
④気が利いてオリジナリティがあり、
心から信頼できるとお客様が受け取るか?
・これらに〇が3つ以上なら、ブランド資産と判断し
世間の評判・イメージを高める活動のため実施を検討
・もし×が2つ以上なら、ブランド負債と判断し
世間の評判やイメージを損なう活動として実施はしないと判断
・スタバは「クチコミが最大の広告」として、お客様の体験を
生み出すことが一番のマーケティングだと考えている
・広告に費やすお金があれば、メニューに個性的なドリンクを増やし、
店内環境を充実させ、サービスのスピード向上のため従業員を
増やすことを選ぶ
・顧客体験を重視する企業にとってお客様とのつながりを
つくり出すチャンスは一度だけ
・お客様には常に完璧な一杯を味わってもらわなくてはいけない
一度の手違いでお客様は二度と来なくなる。
・以前お客様感謝デーで20%オフを実施した際、記録的売上を達成したが、
当日は商品供給が追い付かず店内では混乱が生じてしまい、
完璧な一杯のコーヒーでのお客様満足を届けられなかった
・スタバのマーケティング・プログラム実施の際の6つの暗黙のルール
①誠実で信頼できる
お客様に誠実であり続ければ、施策も誠実なものになる
②気分を喚起する
言葉は場所、心地よさ、訴える内容をイメージさせること
③他社について一切触れない
競合を引き合いに出すと、他社に関心を集めるだけである
④従業員のコミットメントを高める
店舗の従業員がお客様にメッセージを伝えている
⑤約束したことは必ず守る
約束を守ることが、誠実なマーケティングになる
⑥消費者のインテリジェンスを尊重する
スタバはグランデ→L、トール→Mと表示しない。
あえて不親切にすることで一度注文すれば
スタバの一員になった気持ちになる
・スタバは「最高になれば、最大になる」と信じ、
最高のコーヒー企業を目標にしている
・最高ではなく最大になろうとする「成長の病」が、
企業のミッションを見失うことにつながってしまう
今回はスターバックスの
ブランド・マネジメントについて
ブランド資産とブランド負債を
見分ける判断軸が興味深かったので
紹介をしてみました。
①お客様の知的好奇心を尊重しているか?
②お客様との約束を企業として責任をもって果たせるか?
③従業員が楽しんで積極的にできるか?
④気が利いてオリジナリティがあり、
心から信頼できるとお客様が受け取るか?
判断軸の中で従業員が楽しめるか?
という項目があることが
何ともスタバらしいなと感じました。
ブランドって様々な定義がありますが
この本を読んでいて
ブランド=お客様との約束
と考えると、僕にとってはシンプルで
本質に近いのかなと感じました。
スターバックスでは
「常に最高の一杯のコーヒーをお届けする」
というお客様との約束を守るために
やるべきことと、やらないことを判断する
「最高の一杯」の中には、
従業員のおもてなしやサービスも含んでいる。
だからこそ、ブランド資産か負債の判断軸に
従業員が楽しんで積極的にできるか?
という項目があるのでは??と感じました。
ふと、自社にとっての
「お客様との約束」って何だろう?
今後、社内外で個人ブランド化を目指すに
あたり「約束」とするものは何だろう?
と考えさせられる、そんな本でした。
それではまた明日ー!😉