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さくらもみじ

春に子供達を
精一杯の歓待で出迎えた桜は

晩秋を迎え
そろそろ冬支度を始めている

初恋に、ぱっと染まる
紅潮した少女の頬のように

或いは
艷めく唇に引く紅のように

彼女は絶え間なく
その命をかがやかせ
懸命に、我々の目と心を楽しませてくれる

やがて、朽葉さえ消えて
枯桜となると

ひっそりと
しづかに
来春に向け、冬眠してゆく

時は輪廻し
その麗しき姿は
新たなる子供達の
瞳のcameraへ散開し
永遠に記憶の川を漂い続けるだろう

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