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「川久ミュージアム」へ行って来ました【和歌山県・白浜町】

川久かわきゅうミュージアム和歌山県東牟婁郡白浜町にあるリゾートホテル「ホテル川久」に常設する私設美術館です。「ホテル川久」は1991年に開業するも バブルがはじけ4年後に廃業。・・・その後30年の時を経て2020年に私設美術館「川久ミュージアム」として生まれ変わりました。🙂

川久ミュージアム」はバブル期の莫大な資金を使って世界中から収集したオーナーのコレクション群と、世界中の一流技術のスイを結集して造られたエレガンスな建築造形との融合を特徴としています。😎

・・・と言うことで 今回は「川久ミュージアム」の鑑賞体験レポです。🙂👍



ホテル川久

ホテル川久かわきゅう和歌山県東牟婁郡白浜町にあるリゾートホテルです。
1989年、日本がバブル絶頂期の最中さなかに欧州、アジアをはじめ世界中から一流の技術を持つアーティストやアルチザン(職人)らを集結させ、世界のどこにもない「夢の城」を造るプロジェクトが始動しました。

そして1991年の秋、ホテル川久は世界各国の芸術家、職人らの高度な技術の粋を集めた歴史的にも意義のある建造物が遂に完成。総工費400億円、延床面積2万6千㎡の「夢と理想の記憶」として誕生した「ホテル川久」でしたが・・・バブルがはじけ4年後に廃業。その後わずか30億円で売却されます。😭


川久ミュージアム
1990年代の初代「ホテル川久」の廃業から約30年の時を経た2020年6月。新生「ホテル川久」が私設美術館「川久ミュージアム」となり、新たな歴史をスタートさせました。

川久ミュージアム」は欧州、イスラム、中国、日本など、世界中の技術と理想が集結した「夢の城」です。ミュージアム内外には美術収集家でもあるオーナー'sコレクションの数々を配置し、優美な建築物との融合を特徴としています。🤓


ホテル川久(川久ミュージアム)へのアクセス

■所在地
 〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町3745

■入場料
 1000円(ホテル川久宿泊者は無料)

アクセス

「車でのアクセス」

大阪から2時間30分/
大阪市内・神戸方面から、阪神高速または近畿自動車道をへて阪和自動車道に入ります。南紀田辺ICより、田辺バイパスを経て白浜に入ってからは白浜桟橋、臨海方面の標識に従い、白浜桟橋の次の信号を右折して下さい。
南紀田辺ICから国道42号線で約20分(約14km。)


「電車でのアクセスルート」

JR新大阪(天王寺経由)から特急くろしおで白浜へ/
新大阪より特急くろしおで約150分です。JR白浜駅より無料マイクロバスまたはタクシーで約10分です。

※上記ルートのご案内は、ホテル川久公式HP・HOME>アクセスからの抜粋です。

「ホテル川久と最寄り駅、近隣IC」
「ホテル川久の所在地」


川久ミュージアム鑑賞体験記

川久ホテル(川久ミュージアム)の外観からスタートです🙂👉🏰

川久ホテル全景🙂
さっそくホテル敷地内へ入りましょう!🙂👉
外壁/外壁を飾るレンガは英IBSTOK社製のレンガ73種類140万ピースの形状の組合せで様々な模様を造り出しています😮
・瑠璃瓦/オレンジ色の瓦は中国の瑠璃瓦で北京の紫禁城の瓦と同じもの。かっては皇帝しか使う事が許されなかった”老中黄ろうちゅうき”の瑠璃瓦を47万枚も使用しています😮
ひさし/高知城と同じ全長45mの「土佐漆喰」(塗りムラがないよう50人がかりで1日で仕上げました)
・塀/日本最大塀の一つ熱田神宮の「信長塀」と同じ構造(中に瓦を入れる)を再現した塀🧱 😮
エントランス出窓/イタリア画家ジョルジオ・チェリベルティ氏と金箔職人ロベール・ゴアール氏とのコラボ作品で「東洋の島と桜」が描かれています😍
うさぎブロンズ像/イギリス彫刻家バリー・フラナガン氏作。幅6m、高さ5mで川久のためだけに創作した世界最大サイズの特注品です🐰🐰
ホテル川久が臨む田辺湾🫡

・・・ではホテル内に入ります😌

エントランスホール/ドーム型天井には世界一の金箔職人フランスのロベール・ゴアール氏が手掛けた1200㎡の金箔天井(2020年金箔表面積世界一のギネス記録)。陽が当たる時最も美しくロビーを照らす22.5K(金純度93.75%)の金箔が採用されています。(因みに、総工費400億円のうちロビー建築費だけで60億円(15%)掛かっています)😮
/直径1.6m、高さ7.4m。シュトックマルモと言う特殊な石膏砕石技法で作られたもので1億円/柱(全部で24柱あり ロビー建築費用の(=24/60億円)40%)。この技法は大理石が採れないドイツやオーストリア、19~20Cの米国などで発達した技法です。ウィーンのオペラハウスでも使用されていますが、ホテル川久の「蒼い円形の列柱」は世界で唯一無二の作品です😮
螺旋らせん階段/天井からワイヤーで吊るされ、まるで空中に浮かんでいるように見えるデザインです😮
・・・光のツリーを横目に螺旋階段を上ります☝️🙂
ローマンモザイク床/ロビーは1500㎡の床面積でローマンモザイクタイル(約1cm角の大きさ)を全て職人らが一つ一つ手作業で床へ埋め込んでいます😮
ローマンモザイク床/イタリアのフリウリ地方にあるモザイク学校の職人らが来日し、1枚ずつ全て手作業で完成させました😮
ホテル川久従業員ユニフォーム/創業当時のものから展示されています(コンセプトは「夢の城」)🙂👉🏰
ホテル川久のミニチュア・ジオラマ
1階美術品・工芸品の展示エリア(螺旋階段からのビュー)
中国の瑠璃瓦"老中黄"(上)とイギリスIB STOK社製のレンガ(下)
天皇皇后両陛下ご宿泊の記録と「旅館川久」時代の食器など🤔
骨董/清時代17~20世紀初頭(中国)
骨董/清時代17~20世紀初頭(中国)(上、中、下共)
ドン・キホーテの像/18世紀にイタリアで制作された木造作品
1階美術品展示スペース(ラウンジ側からのビュー)
ビザンチンモザイク画/シリアで発見された2世紀頃(米NY・メトロポリタン美術館鑑定による)もので、美術的価値の高いとされる4点が壁面に埋め込まれています😮

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エレベータで2階へ(エレベータの内壁はブラジル産のブルーバフィア石)😮
2階海側の回廊(ギャラリー)全景(中央ラインに並ぶ黒い椅子は一脚80万円です🤑)
陶板の壁/加藤元男
サルバドール・ダリ1
サルバドール・ダリ2
サルバドール・ダリ3
サルバドール・ダリ4
ベルナール・ビュフェ
マルク・シャガール
横山大観
干支/加藤元男
斗酒千吟/中国・李白の一斗の酒を飲むうちに千の歌を吟じた逸話から由来した和式宴会場です🙂
宴会場に置かれている美術品
シャンデリアは「旅館川久」時代に使用されていたものです😀
六曲一双/中尾淳(舞妓さんの絵画です)😍
ドロミティルーム/英ヘンリー・ムーアの「母と子」が展示されている
ドロミティルーム/ドイツの照明デザイナーであるインゴマウラーの設計🙂
「母と子」シリーズ/ヘンリー・ムーア
サラ・チェリベルティ洋宴会場/イタリア画家ジョルジオ・チェリベルティが描かれた天井画(愛と自由と平和)です🫡
同宴会場の反対向きビュー/マイクなしでも声が響く構造で披露宴など様々な用途に使われています😘
・・・おっ、天窓に何か描いてあるぞ!🙄
天窓に描かれた針の無い時計/「愛は永遠」、「愛は時間を超越する」と言う意味が込められています🥰
洋宴会場を出た所に白いピアノ?🤔・・・
ここから2F陸側の回廊(ギャラリー)にある作品展示です🙂👉🖼️
橋本明治
五十川頼雲よりくも
松井正
野々内保太郎
野々内良樹
平山郁夫1
平山郁夫2
青木大乗
川西道夫
水野深草
丸い形の青銅格子窓
窓越しに見える1階ロビー🫣
ロビー天井の照明はUFOをモチーフにしたものだとか👽
ミュゼ(ラウンジ)/天井から下がるヴェネツィアンガラスのシャンデリアとローマンモザイク床の組合せがゴージャス!😀
ラウンジの窓は6mガラス窓/窓から田辺湾が一望できます🫡
ラウンジの天井/透かし彫り天井は永田裕三ながたゆうぞう氏のデザインです。(彫られているように見える部分は、実は濃い茶色が塗られています)😮

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・・・「川久ミュージアム」観賞体験記はここまで。


感想

和歌山のど田舎にある温泉旅館「川久」。創業者は大阪の商人 河内久兵衛、旅館名も創業者名の「」と「」を取って「川久」と名付けられました。(・・じゃ「河久」じゃね?・・・とは言わない🤫)

温泉旅館「川久」はその後、日本のバブル絶頂期に全室スイートルームの超高級リゾートホテルに業務転換しました。・・で「折角造るんだったら世界中の一流技術を集結させ、世界中どこを探しても見当たらない「夢の城」を造ろうじゃないか!」との創業者の思いで始動した川久プロジェクト😮

・・・当時の創業者資永やすえ氏は語ります。「シティホテルとは別よ。ここは田舎の温泉旅館なんだから異界なのよ」そしてその夢を形にすべく 現場には日本人の他イギリス、フランス、モロッコ、中国から来た職人らが常時50~60人(多い時には100人)は詰めて「夢の城」造りに皆情熱的に取り組んだと言います。その様子を振り返り「・・・情熱というより狂気だね」🤔

関係者は異口同音に語ります「今後二度と川久の再演はできない」と・・。

バブル期に調達できた莫大な資金、強欲なまでに強烈な野心を持つ創業者、
超一流の技術を持つ世界中の情熱的な職人達、それを許す時代の寛容さ・・・これらの1つでも欠けたなら、川久プロジェクトは完遂できなかったでしょう😑

30年以上前の昭和に誕生したこのホテル。ややもすると時代遅れ、古臭いと見られても致し方なかったはず・・・ですが一つ一つが本物であることから、時代を超えた芸術作品として価値あるものになっているのです🙂👍

・・・まぁ、イイんじゃね?って感じです😄👌

本記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。🙂‍↕️


まとめ

「今回の川久ミュージアム(内)の鑑賞体験ルート」


おまけ

その昔、空腹のあまり倒れていた僧侶に自らの命を差し出したというウサギの逸話があり、奉仕の神様として川久の2つの塔の上に飾られています。🤔


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