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【筋トレ禁止】鍛え上げても動ける身体になるわけではない!【鬼ににらまれた蛙より】
<アウターマッスル>
体の外側にあって、大きな力を生み出す筋肉。
<インナーマッスル>
アウターマッスルの内側にあって、関節を安定させ細かい動きや素早い動きを生み出す筋肉。
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さあ!インナーマッスルを鍛えるぞ!!
でもどうやって?
例えば肩のインナーマッスルを鍛えるとき、
肩・背中・胸の筋トレをすれば、インナーマッスルも一緒に鍛えられる。
「臨床スポーツ医学2018年10月号」の谷本氏の報告によると、
インナーマッスルと固有の運動処方を行わなくとも、これらのレジスタンストレーニング種目を通常のレジスタンストレーニング法で行うことで、インナーマッスルは鍛えられる。
ボディビルダーの棘下筋をみると大きく盛り上がっている様子が良くわかるが、インナーマッスルのための特別な運動はまず実施していない。
と述べている。
つまり、こんな運動をして
![](https://assets.st-note.com/img/1730303666-dgo5SqPJew7xQ9lCBEWZipvD.png?width=1200)
鍛え上げるとこうなる。
![](https://assets.st-note.com/img/1730458217-2qU0ZhDKMFRSOfJ4N5cmaxBH.png?width=1200)
背中に鬼の顔が現れる!
鬼の目にあたる部位が、インナーマッスルである棘下筋だ。
まるでマンガだ。素晴らしすぎる。
素晴らしすぎるし、確かにインナーマッスルが鍛えられるのだろうが、こうではない!
我々は、快適に動ける身体を獲得したいのだ。
筋肉が大きくなれば良いというわけではない。
インナーマッスルとアウターマッスルがお互いに助け合って機能させる方法を考えなければならない。
筋肉を太くするだけでは素早いパンチが打てないし、速く走ることはできないのだ。
実際に、オーストラリア連邦大学のウォーレン・ヤング氏やウエストバージニア大学のウィリアム・ホーンズビー氏は、こんな報告している。
筋肉量が増加すると筋力とパワーは増加するが、加速・減速・方向転換などの俊敏性やジャンプ力は低下する可能性がある。コーチは、アスリートの筋肥大トレーニングの量を慎重に考慮して、アスリートが必要とするスキルに応じてトレーニング方法を決定する必要がある(W. Young 2019)
運動によって誘発される筋肉サイズの増加は、筋力の増加やスポーツパフォーマンスの向上とはほとんど関係がない。(W. Hornsby 2018)
Strength and Conditioning Journal 40(6):p 99-111, December 2018.
筋肉が大きすぎたり、重かったりすると動きにくくなるのは当然だ。
また、アウターマッスルはパワーがあるが、関節を動かすことについては大雑把だ。アウターマッスル中心のトレーニングが、繊細で安定的な関節の動きを阻害するのではないかとも思える。
一般的な筋トレは、あくまでもアウターマッスル中心のトレーング方法なのだ。
インナーマッスルも強くはなるが、強すぎるアウターマッスルの下ではインナーマッスルは機能できない。そのため、安定した素早い関節の動きができずに、俊敏性が低下する。
つまり、鬼の目は強そうだが機能的ではない。
サンパウロ州立大学のD.Mロッシ氏は、以下のように報告している。
ピラティス中の筋活動を測定した。
熟練者は、インナーマッスルもアウターマッスルも同様に活動していたが、初心者は、インナーマッスルの活動が弱く、主にアウターマッスルを使ってエクササイズしていた。
これは、アウターマッスルがインナーマッスルの活動を 抑制する可能性を示唆しており、 ピラティスのエクササイズは、センタリング原則を適切に学習した後にのみ行うべきであると示唆している。
強いアウターマッスルの活動はインナーマッスルの活動を抑制する可能性が高いということだ。インナーマッスルを機能させるためには、学習的なトレーニングが必要となる。
そうしなければ、内気なインナーマッスルは、頑張るアウターマッスルに隠れて機能しなくなる。これが続くと、いつの間にか関節を痛めてしまう。
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働き者で頑張りすぎるアウターマッスルというのも考え物だ。
こうならないために
インナーマッスルに特化した、学習的トレーニングをしなければならない。
その方法は?
インナーマッスルの世界はまだつづく。
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