今週はこんな本を読んだ。【10/7-10/13】
9冊も読んでしまった。
1週間は7日だ。9冊読んだとすると、1日1冊以上のペースで読んでいることになる。そんなに時間があるわけない。じゃあ、どうして。
そう。読んでいないからだ。「読む」にはかなりグラデーションがある。目を通しただけなのは、読んだと言えるのか。僕は、どこまでいっても、本当の意味で読んだとは言えないのだろうと思う。
だから僕は、読んでいないと主張する。でも、紛らわしいからタイトルは「読んだ本」としておいた。
いつも通り、ジャンルはバラバラ。別におすすめしたいわけじゃないので、そのへんはご注意を。
読んだ順に並べてみた。
01. 成毛眞『もっと面白い本』
おすすめのノンフィクションをまとめただけの本。パラパラっと読んでみた。何冊か面白そうなのがあったから良しとしよう。
02. ダレル・ハフ『統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門』
統計の基礎みたいな本。テレビとかに騙される人には価値がある本だと思う。僕の場合は、普段から疑ってかかる性格なので、知っていることばかりだった。
03. ウリ・ニーズィー,ジョン・A・リスト『その問題、経済学で解決できます。』
行動経済学は、数年前までは興味があったんだけど、データで表せるものだけを人間としているところが、最近はどうも好きになれない。読まなくても良かったかも。
04. 三浦英之『太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密』
期待していた内容とは少し違かったけれど、それなりに面白かった。遠く離れた海外の話なのに、翻訳本ではなくて日本人が書いたというのが、面白いし読みやすくて良かった。
05. 伊坂幸太郎『777 トリプルセブン』
うーん。期待はずれ。ひとつの出来事を複数の視点から断片的に捉えることで、サスペンス要素を増して、ラストに向けて収束されていく技術はすごいと思う。ただ、論理的じゃないところもしばしば。
06. 栗原康『サボる哲学: 労働の未来から逃散せよ』
なんとなくアナキズムというものを理解できた気がした。最近は、労働とか支配とかに興味があるので、関連した本を読んでみたい。
07. 栗原康『アナキズム――一丸となってバラバラに生きろ』
相変わらずの文体で、ひらがなが多かったりするのだけれど、それもまた面白い。そして、岩波新書がこんな感じの文章の本を出した点に価値があると思う。
08. 栗原康『はたらかないで、たらふく食べたい 増補版 ――「生の負債」からの解放宣言』
就活生は読んではいけない。いや、読むべきかもしれない。労働をしたい人など、いるのだろうか。人間の生活を取り戻そう。そう思える一冊。
09. 加藤有希子『カラーセラピーと高度消費社会の信仰~ニューエイジ、スピリチュアル、自己啓発とは何か?~』
面白い。今まで、自己啓発とかスピリチュアル系のものに感じていたモヤモヤを言語化してもらった感じ。やはり、新自由主義的な思想が原因なのだろうか。
次週予告。
今日読んでいるのは、大岡昇平『野火』だ。今のところ、すごく面白い。来週の1冊目はこの本になるだろう。
あと、読みかけの星新一もあるし、レイ・ブラッドベリの短編集もこの前買った。来週は、どうやら小説週間になりそうな予感。