観劇と戯言 文劇6 (1):感想と翰藻と観相
はじめに
文豪とアルケミスト 戯作者の奏鳴曲。2/22公演。幸せなことに現地で観劇させていただいた。
さらに嬉しいことに、約10年ぶりに会う友人が同行してくれることになった。
ひとりで観劇すると、帰りの交通機関では大抵目も当てられないほどベショベショになっている。
大都会のど真ん中で延々と涙を流しながら徘徊するあぶない人にはならずに済みそうだ。
友人には圧倒的感謝を捧ぐ。本当にありがとう。
感想
文劇の現地での観劇は2回目。ステラボールでの観劇は初だった。
おそらくライブ会場仕様なのだろう。音響で椅子が超揺れた。もはやアトラクションだった。ちょっと楽しかった。
前回の現地は、文劇3。1〜4は配信で拝見した。残念ながら、5はまだ観れていない。
京都劇場の2階最後列。あの劇場で観た方には伝わるとは思うが、あれは実質3階席である。
(3については少しこちらに書いている。ご興味あれば。)
高所恐怖症としては脂汗が止まらなかったが、あれもあれで役者さんたちの頭頂部を拝めるという貴重な経験ができた。
今回、1階席で観劇できたのは、大正解だった。
舞台を広く使う演出にしてくれていたし、特に蟹工船の潜書シーンは、そこでしか味わえない臨場感と一体感があった。
確かに我々はその船に乗っていた。
トラウマライトセーバーが出てきた時にはかなり肝が冷えた。あれは良い意味でどうにも心臓に悪い。
終始ジェットコースターに乗っている心持ちで楽しく観劇させていただいた。
大楽は途中から拝見。2回目見るとあそこが日替わりだったんだなあ、というのもよく分かる。カテコも拝聴できてよかった。
俳優さんたちのこと
大抵俳優さんたちのことはありがとうと思っている。感謝の念が尽きない。
陳内さん
2.5次元舞台を観劇する前からお名前は存じ上げていた。ゴーバスターズで拝見していた。その節はお世話になりました(?)。
後は紅葉鬼(酒呑奇譚)を拝見したことがある。どうしても現地て観劇したかったのだが日程が合わず円盤で観させていただいた。織田作を演じられている時もだが、芯の強さがありつつも儚げな色気のある方だと思った。
1を拝見していたが、関西弁は苦労されたのだと思う。今作、とても流暢に自然に聞こえた。特に早口で捲し立てるところが好きです。
佐藤さん
今作も北原白秋を演じてくださりありがとうございます。弊白秋推しは、戦闘狂白秋が大好きなので、もう大喜びだった。足癖がお悪くて素晴らしい。最高の一言に尽きます。心の中では、万歳しながらスター状態で劇場中を駆け回っていた。心の中では。
あと個人的に佐藤さんが大暴れをしているところを拝見すると、とても元気になる。LINE LIVEはティッシュソムリエの回が好きです。
赤澤さん
めちゃくちゃ殺陣が美しかった。スローの場面も美しくて息を呑んだ。歴戦の強さというか死線を掻い潜ってきた人間、という説得力が感じられて素晴らしかった。
小坂さん
いい意味で素と演技のギャップがある方だと思った。安吾のしゃっきりした飄々さと、ギャグパートの少し素が入りつつのゆる〜い脱力感の緩急が観ていて気持ちが良かったです。
反橋さん
その節はスタミュミュでお世話になりました(?)方言のイントネーションがとても上手い。九州の言葉のイントネーションは分からないけど、発音に迷いがなくてブレないし、すごくお上手だと思った。
MAHIROさん
重治のやわらかい雰囲気がとても合うなあ、と思った。アフタートークがちょうどMAHIROさんと反橋さんの会だった。演技と素のギャップがすごい。初舞台お疲れ様でした。またMAHIROさんの重治にお会いできますように。
真白さん
今作の癒し。ころころ変わる表情がとてもかわいらしい。役と作品に真っ直ぐに向き合われる方なんだなあ、と大楽のご挨拶沁み入りました。改めて言葉のちからを噛み締めました。
侵蝕者のみなさん
今作もありがとうございます。時には個々の動き、時には一体感を、場面場面の空気に合わせて作り上げてくださっていて毎回脱帽する。
蟹工船ラスボス、魂?を持って踊る方、太宰の幻影、今回は結構特徴的な侵蝕者が多かった気がする。あと、トラウマライトセーバー、やっぱりこわい。今回もやりおりましたね…。
あとがき
今作もめちゃくちゃ面白く、ぐちゃぐちゃと色々考えたりなどしたのを、大楽までにまとめようと思ったが間に合わず。追い追い邪推をまとめます。
文劇7も始動しているらしい、ので楽しみです。白秋をそろそろ楽しい感じにしてあげてほしい。あいつの出る回不穏だぞの感じになっています。酒飲み集めて、パリ(東京)のセーヌ川(隅田川)の川縁で空に真っ赤なを歌う回にしません?酩酊者の狂詩曲。いかがでしょうか…。