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徒然なるままに、心にうつりゆくよしなし事を書きつくる

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#エッセイ

思っちゃったんだからしょうがない

思っちゃったんだからしょうがない

吉祥寺は、学生時代の思い出の街だ。
中学、高校と吉祥寺に通学していたのだから。

友達と通ったお店やゲームセンター、カラオケなんかはもう今はない。
吉祥寺伊勢丹の入り口で、やんちゃな他校の学生に絡まれて警察に諭されたけれど、
建物はそのままに、伊勢丹もその建物から卒業してしまった。
人も変わる。町も変わる。
良くなっているのか、悪くなっているのかはわからないけれど、戻ることだけはない。
毎日変化し

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濁点と半濁点

濁点と半濁点

海の日は不思議なことが起こるらしい。

嘘です、なんとなく面白いことが起きたので書いてみました。

夜になって家に戻り、風呂に入り、ベットの上で携帯を覗くと何通かメールが。
その内の一件は見知らぬアドレスでした。

件名はなし。
内容はと言えば、

初めまして。
全然関係ないけれど、
今ゴキブリが家に出て絶望しています。
やっぱりブラックキャップでしょうか?

僕は、悩み相談室ではありません。

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Time is money.

Time is money.

ベンジャミンフランクリンは、
彼の著書「Advice to a Young Tradesman」(日本では"若き商人への手紙")
の中で、こう記しました。

Remember that time is money. He that can earn ten shilhngs a day by his labor, and goes abroad or sits idle one half of

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トロンプ・ルイユな猫

トロンプ・ルイユな猫

同じ猫。
時間が違うというのもありますが

叔母が相手だとこんな顔。

僕が相手だとこんな顔。

この場合、騙されてるのはどっちなのか。
錯覚させられてるのはどっちなのか。
#コラム #エッセイ #写真 #猫

幸

どうしたら人のささやかな幸せを素直に喜べるのだろうと考えます。

"あなたがその人のことを考えないか、その人より幸せになればいいのよ"

そんなアドバイスをしてくれた人がいました。

けれども、それは答えにはなっていなくて。
関わった人のことを考えないなんて器用なことはできないし、その人より幸せになればなるほど自分は嫌な人間になり自分を嫌いになっていくでしょう。

ハクソーリッジという映画を観て、

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そう思って、生きている。

そう思って、生きている。

衝撃的な出会いは、衝撃的な別れを生むことがある。

梅雨のはじめ。
中学生のある日、学校終わり自宅のある駅の改札を出て、ぼけっと考え事をして歩いていたら、一人の男性にぶつかった。

彼を見上げて僕はとても怯えた。
白い作業服を着ているが、金色のネックレスに角刈り、短い眉にうっすら腕周りに見える刺青。
明らかにもう、反社会的な人じゃないか。
任侠映画を飛び出したような人じゃないか。
自分がこれからど

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手放せるものは手放す。

手放せるものは手放す。

ゴールデンウィークは本当に色々ありました。
人とのお別れがあったり、車の事故もあったり。。
結構ネガティヴな事の方が多かったです。

事故の後処理連絡を保険会社なんかにしていて、ふと思った事。

"任せられてよかった。こんな処理自分だけでやるのは無理だ"そう感じてから自宅に戻って漫然と部屋を見て、まず物の多さに嫌気がさしました。
こんなに服、いらないだろとか。
どんだけ本積んでるんだ、とか。
キン

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盆栽

盆栽

以前盆栽を何気なく買ったことから知り合った盆栽屋さんから、
「世界盆栽大会を埼玉で開催するのに併せて盆栽水石展をやるから、観に来こないか」
と言われて行ってまいりました。
ほぼ写真です。

入り口すぐに飾られた、
真柏「飛龍」
樹齢1000年越えです。

皇居の盆栽。

ここからつらつらと。

こんなすごい盆栽がもう100は展示されていたような。。
関係者の人と少し話をすると、ここで展示されている

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さよならの向う側

さよならの向う側

とても尊敬していた方の送別会がありました。
東京の会社を退職し、故郷の広島に戻られることになったのです。

彼の凄さは、その人たらしでした。
60歳にもなって、子供のように無邪気でもありました。
地位の高い役職についていながら、どんな人に対しても分け隔てなく常に謙虚な姿勢で接していました。
一緒に過ごす中で、こんな50代、60代になれたらと常々思ったりしていたものです。
そして、会う度に思っていま

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共通点

共通点

長い出張に出る前日。

閉店間際のヘッケさんのお店に1人で行き、
何を話すでもなく図々しいほどに居座り、
緩慢な身体を更に緩慢にするために料理をたらふく食べていると、ヘッケさんがこんな話をしてくれた。

「僕と君は根本的なところは似ているんだと思う」

そして、彼が「きっとこの本の内容が理解できるタイプだ」と見せてくれた本がこれ。

。。。おぉ。。。

他の人に勧められたら、多分嫌な気しかしなかっ

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アンパサンドな妹

アンパサンドな妹

我が妹「桜餅の葉っぱは桜の葉だよね。じゃあ柿の葉寿司の葉っぱはなんの葉だろう」
。。言葉が突き抜けます。答え言ってるし。

我が妹「あたまがいこつ(=頭蓋骨)って難しい漢字。どこの骨のことかな」
まず、『ATAMA』じゃない、『ZU』だ。
そして妹よ、頼むから自問自答してください。

我が妹「お兄ちゃん、メダカそんなに買って来て大丈夫?カエルになったら大変だよ」
優しい兄「メダカは大きくなってもカ

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Mr.ヘッケのパンのレシピの。

Mr.ヘッケのパンのレシピの。

ちょうど、tamamiazumaさんのnoteでパンの話が出ていたのでずっと書きたかったことを。

我が街の誇るべきイタリアン料理人ヘッケさんのパンのレシピです。
パンナコッタ夫人が聞き出し、転載する許可も貰い、
ヘッケさんには何の許可も取らずにレシピを書かせていただきます。
なので、Mr.ヘッケのパンのレシピの(転載)。

ヘッケさんのパンは、とてもシンプルです。
砂糖もドライイーストの量も普通

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モアナと伝説の海

モアナと伝説の海

シンデレラや白雪姫で、王子様を待つだけの姫。
アラジン、美女と野獣、そしてラプンツェルで自ら外の世界に飛び出し運命を見つけ出すようになる。
アナと雪の女王では、単なる男女の恋ではなく、
違う文化、思想、そして家族の融和や愛を示した。

モアナにラブロマンスはない。
1人の少女が外に飛び出すこと、
祖先、子孫なんて縦の脈絡から歴史や人々の繋がりを示す。
そしてなにより自然との愛をきれいに語るって。

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ヘッケ、店再開するってよ。

ヘッケ、店再開するってよ。

3月2日。
ヘッケさんはお店を再開しました。
それもかなり後ろ向きな姿勢でです。
まず3月2日にオープンしようと思った理由が、
その日に予約を入れようとしたお客さんがいたから。
そして、前日から
「料理をしないで生活していきたい」
などという始末。

しかし、そこは料理の才能に愛されてしまった男の性。
めでたく、お店をオープンしました。
ただ本人の心意気も半開店的な気持ちだそうです。
事実、夜お店

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