達成ルートを因数分解する【足場かけの効果】
R社の3つの風土のうち、2つ目の
目標達成までの行動を因数分解して示されること
について考えてみたい。
目標設定ができていざ取り組もうとしても、暗中模索してしまっては達成できない。自信も失いかねない。そこで、リーダーはメンバーに対して次の一歩の「足場かけ」を行う。
足場かけ
「足場かけ」とは教育用語だ。
リーダーとメンバーとの関係性において解釈すると、メンバーが課題を達成するために行われるリーダーによる一歩目の支援のことだ。
これには前提として、リーダーによるメンバーの現状把握が大事になる。
メンバーの成長具合を正確に把握してこそ、最適な課題を課すことができ、メンバーにとって最適な一歩を踏み込ませられるからだ。
達成ルートの因数分解
目標が課せられたところで、どんな営業行動を取れば達成できるのかがイメージできない限り、とうてい達成などできない。
そこで、重点行動を示すのだ。
「いつまでに」「どのように」なっていれば○であるということを示し、その上でそのために「何をする」を具体的に示すことだ。
僕は中途入社ということもあり、入社一ヶ月くらいで独り立ちとなった。
事業部の特性上、担当エリアを一人で周るため、社内ミーティングがある月曜以外は個人商店のような感覚だ。
そのため良くも悪くも「縛る」ことができず個人の裁量によりがちなので、重点行動の提示という形で示すのだ。
大事なのは、重点行動のwhyについて対話することだ。対話がなければ、メンバーは重点行動について無批判に受け入れて骨抜きになるか、腹落ちせず動かないかだ。
R社ではKPIという形でマイルストーンが敷かれるが、より細かく、今週1週間で「何をする」を示した方が安心感がある。
1歩目がズレていると、そのまま30歩進んだ頃には取り返しのつかないくらいにズレてしまっているので、はじめのうちは細かく切って示した方が良い。
定めた達成ルート(トレンド)に対して乗っているのか/乗っていないのかが分かれば、具体的に何が問題になっているのかをあぶり出しやすい。
あぶり出された問題に優先順位を付け、課題設定して打ち手を打てば良い。
重点行動を示す際は、メンバーの理解度や成長具合に応じて丁寧に足場かけを行う。クリアしたら、きちんと把握し認めて褒める。スモールステップを捉えて称賛することで、成長を実感して仕事に主体的に取り組むようになっていくだろう。