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2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ 「ご旧跡歩いて記た」


親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年記念企画 新連載「~2人の僧侶が、ぶらぶら歩いて、ゆるゆる楽しむ~ 『ご旧跡歩いて記(き)た』」が、4月号よりスタート!

 浄土真宗の宗祖・親鸞聖人が御誕生されたのは1173(承安3)年。来たる2023(令和5)年はそこから数えて850年の節目にあたる。また、親鸞聖人が主著『顕浄土真実教行証文類(教行信証)』化身土(けしんど)巻の中で示された1224(元仁元)年を、浄土真宗ではその撰述の年とみて、独自の教義を立てて一宗を開く、すなわち立教開宗の年としている。その年から起算して800年の記念の年が、再来年すなわち2024(令和6)年なのである。

 2023(令和5)年、本山・西本願寺ではその事蹟を併せ、「親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃(きょうさん)法要」が勤められる。ここ関東の地でも、新型コロナウイルス感染症の影響でどのような形になるかは不明であるが、築地本願寺を中心に記念の行事が営まれ、より多くの人に浄土真宗のみ教えが親しまれる機縁となるであろう。

 時に、その記念となる連載企画を4月号から開始する運びとなった。題して「ご旧跡 歩いて記た」。まさに立教開宗の地といわれるこの関東において、親鸞聖人の足跡を辿る。今号8ページからの特集に記されるが如く、親鸞聖人は関東でおよそ20年にわたり念仏のみ教えを弘通(ぐづう)された。現代、諸処に残る様々な伝承にその様子を見て取ることができるが、その伝承が残ったのは、間違いなくそこに人が介在しているからである。ゆえに連載のサブテーマは「親鸞聖人と関東の人々」を想定している。

 本誌はフリーマガジンである一方、築地本願寺の寺報という側面も持つ。よって職員や編集委員が多く登場するが、ここでは編集委員としてお馴染み(?)のおっさん僧侶2人が気儘に辿る念仏の道を、できうる限り軽妙に伝えたい。今号はプレ企画ということで、旅のスタート地点である築地本願寺の絵から。

220208歩いて記たイラストクレジット入り (2)

藤本「というわけで来月から始まるね、星さん!」

星「そうですね。やはり50年に1度の記念企画なので、新たな史料の発掘や新しい知見の獲得を……」

藤本「星さん! そういうのもいいけど、読んだ皆さんが実際に行きたくなるようにするために、我々がいるんじゃないの?」

星「そういうことだったんですね。それでサブタイトルが気の抜けた感じになっているんですね」

藤本「そこは『肩の力を抜いた』って言ってほしいなあ。『築地本願寺新報』はフリーマガジンですから、関東のご旧跡が少しでも身近になるように、敢えてくだけた感じでご紹介するんですよ。今回はイラストも星さんが担当するんだって?」

星「自分から手を挙げておいて何なんですが、今までまともに絵を描いた経験がないので、いきなり披露するのは気が引けますね……。あと、『歩いて記た』っていうタイトルも少し心配ですね」

藤本「そうだねえ……。新型コロナウイルス感染症の影響で伺えないお寺もあるかも知れないね」

星「それもそうですし、コロナ太りで歩けないかも知れません」

藤本「星さん! そこは頑張ってよ……」


(藤本真教・星顕雄)


※本記事は『築地本願寺新報』掲載の記事を転載したものです。本誌やバックナンバーをご覧になりたい方はこちらからどうぞ。