「動機付け」って、どこに、どうやって「動機」を「付け」れば良いのでしょう。
(写真は小田原城の脇で見つけた紫陽花に近寄るの件:2017年6月撮影)
なんか、やる気が出ない。
そんな気持ちに誰しもなる時があるでしょう。
どうしてやる気が出ないのでしょうか?
体調?
気候?
環境?
気分?
それとも...
仕事の内容?
職場の人間関係?
家庭でのあれこれ?
逆に、やる気がでる時は、どうしてやる気が出るのでしょう?
「動機づけ」が必要なんて言われます。
「動機づけ」とは?
動機づけ...モチベーションとも言いますね。
モチベーションはご存じのように英語です。
Motivation:Movere(動かす)というラテン語が語源。動機、動機づけ、意欲、やる気などと訳されることが多いと思います。
東京未来大学には「モチベーション行動科学部」という学部があり、専門的な研究がなされているようです。
モチベーション行動科学部によれば、モチベーションには3つの特徴があります。
目標に向かって行動を方向づける。
目標達成まで行動を持続させる。
目標との距離によって強さが変わる。
モチベーションは目標がなければ存在しないものであることが、これらの特徴を見て分かります。
はっきりと認識されているかどうかは別として、何かに向かって私たちを「動かす」ものが「動機づけ」ですね。
そしてその「動機づけ」は、方向付けをして、動力として目的地に到着する、目標達成をするまで、私たちの行動を持続させるので、モチベーションを「維持する」などと言うわけです。
「やる気」が出てくる・出てこない
「意欲」が高まる・低下する
「モチベーション」上がる・下がる
「動機づけ」が強まる・弱まる
などの表現があるように、強さが変わるものです。
「外的動機づけ」と「内的動機づけ」
「動機づけ」を外的・内的と二つに分けて考えることが多いと思います。
(1)外的動機づけ
一言で言えば「アメとムチ」です。人を目標に向かって「動かす」外部からの働きかけによって起こる「動機づけ」のことです。
アメ: ご褒美です。「給与が上がる」「昇進する」「表彰される」
ムチ: お仕置きです。「叱られる」「降格される」「罰則金払う」
シンプルで使いやすいので頻繁に用いられていると思います。
でも、「外的動機づけ」が長期的に維持されることはないでしょう。
(2)内的動機づけ
上で見たような外的要因によらないで、人の内側から湧き上がってくるような「充実感」「達成感」「責任感」「好奇心」などによる「動機づけ」のことを言います。
誰からか言われたり、強いられるのではない、自律的に自分がしたい時の「動機づけ」が「内的動機づけ」ですよね。
「外的動機づけ」とは違って「内的動機づけ」は、複雑で自分でも扱いづらかったりする様に思います。
でも、「内的動機づけ」は生涯にわたって維持されることさえありますから、強く長続きするものです。
(3)どちらが良い「動機づけ」なのでしょうか?
双方に長短があり、どちらがよい「動機」なのかは、単純に言い切れないと思います。
そもそも、「どちらが良いか?」などと相反するものとして考えるべきではないと思っています。
外的要因と内的要因が連動するような「動機づけ」があると人は力強く目標に向かって動くのだと思うのです。
例えば「好きなことを仕事にして稼ぐ」というのは、外的要因(仕事をして稼ぐ)と内的要因(好きなこと)が連動している訳ですよね。
「動機」は「付ける」ものなのか?
多くの場合、経営者や上司は部下や従業員に対して「動機づけ」が足りないと感じていることが多いように思います。
成果をあげて望ましい未来を創りあげるために、高い「動機づけ」を社員に持ってもらおうと頭を悩ましている経営者は少なくないでしょう。
ここで「動機づけ」という言葉に注目したいと思います。
動機 + 付け(る) = 動機付け
「動機」というものは何かに「付ける」ものなのでしょうか?
「ブリタニカ国際大百科事典小項目事典」では、「動機」と「動機付け」を区別して、次のように説明しています。
「動機」そのものは内的な行動を引き起こさせる起因であることが言われています。
その「動機」を喚起、維持、統制する過程を「動機づけ」であるとしています。
この「動機づけ」の説明を見ると、喚起、維持、までは良いのですが、「統制」するの言葉に私は引っかかってしまいます。
「統制」=「コントロール」
どうもしっくりきません。
誰かに行動して目標を達成するように喚起され、それを維持させられ、その活動パターンを統制されるとなると....
これを書いただけで「やる気」が失せていくように思います。
毎日noteを書いてフォロワーを増やしなさい!毎朝7時の投稿をして他の人の記事に「スキ」を限度まで付けなさい!その活動について報告を毎日15時にすること。
こんな「動機づけ」をされても、毎日noteの「動機」にはなりませんよね。
そもそも「主体性」のない「動機づけ」は機能しないように思います。
私は、もともと「動機づけ」は、すべての人の中にあると思うのです。
ただ、様々な要因によって、「動機づけ」が弱められている、もしくは埋もれてしまっているのだと思うのです。
くすぶる炭火のように、炎はすでになくなってそこから何か活動的なものを生み出すことができていない状態なだけなのではありませんか。
妨げている何かを取り除いてあげることで、炭火は赤々と燃え上がるはずです。
体調?
気候?
環境?
気分?
それとも...
仕事の内容?
職場の人間関係?
家庭でのあれこれ?
外側から「動機」を「付け」ようとするのではなく、妨げを取り除くことで、「動機づけ」は強くなっていきます。
ビジネスを進める皆さんの「動機」が内側から燃え上がり、ハイパフォーマンスを生み出して、成果をあげられますように。
最後までお付き合いありがとうございます。