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ユーザビリティテストを試行錯誤した末にたどり着いたやってよかったこと【SaaSビジネス経験談 #11】
シナジーマーケティングのプロダクト「Synergy!❐」に関わる様々な職種のメンバーが、自身の経験を元に、ビジネスに役立つ情報をお送りします。 今回は、Synergy!のUXデザイナーがユーザビリティテスト実施時に押さえておきたいポイントをご紹介します。
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<この記事をおすすめしたい人>
・ユーザビリティテストを一度はやったことがある/知っている方
・テストの設計にいつも迷ってしまう方
・試行錯誤しているけれど、効果や納得感があまり見いだせていない方
(基本的な説明などは省略している部分がありますので、あらかじめご了承ください。)
過去の私のように試行錯誤している方に対して、何かのヒントや気づきになれば幸いです。
1.はじめに
弊社では主に下図のようなプロセスでデザインを作っています。
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ざっくりと、
調査 → 仮説構築 → ワイヤーフレーム作成→ ユーザビリティテスト → デザインカンプ作成
この流れをなんとなく頭に入れておいていただければと思っています。
2.ユーザビリティテストの手順
ユーザビリティテストは、以下の手順で行っています。
(ご存じの方は「3.大切なことは仮説を立てること」まで読み飛ばしてください。)
・テスト設計
(テストの目的と範囲を設定する)
・テスト設計書を作成
(ユーザビリティテストシナリオやタスクを作成する)
・テストの被験者を選定
・プロトタイプを構築
・ユーザビリティテストを実施
・データを分析し、問題点や改善点の洗い出し
・改善策を提案し、実装時に反映
3.大切なことは仮説を立てること
ユーザビリティテストを実施する上で、仮説構築は非常に重要です。仮説構築がされていることによるメリットを以下に書きます。
・目的が明確化される
仮説があることで、テストの目的を明確にすることができます。具体的に何を検証したいのか、何に焦点を当てるべきなのかを明確にすることで、テストの方向性が定まります。
・テストの設計が行いやすい
仮説があると、テスト設計時に具体的なテストシナリオやタスクを設計しやすくなり、仮説を検証するために必要な要素や機能を考慮することができます。また、仮説に基づいてテストの優先順位を設定し、適切なタスクやシナリオを選択することもできます。
・被験者の選定が行いやすい
仮説の検証をするテストのため、基本は「仮説に近しいユーザー」を対象として被験者を選出します。加えて別タイプのユーザー(セカンドターゲットやプロダクトを触り始めたばかりの方)も被験者の中に混ぜて実施しています。
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4.ユーザビリティテスト実施時にやってよかったなと思ったこと
仮説を立ててユーザビリティテストを実施すること以外にも、試行錯誤の末に継続して取り入れていることをご紹介します。
・【1つ目】テストには開発チームのあらゆる職種のメンバーに参加してもらう
テストの実施メンバーについては、エンジニア、PM含めチーム全員参加してもらうことが理想です。観察者としての「目」は多いほど課題の発見率は向上し、またチーム内で共通認識を持ちやすくなるため、おすすめです。
とはいえ現実的に全員参加が厳しい場合は、ユーザビリティテストを最低2人以上(モデレータ+観察者1人以上)でやってみてください。モデレータに集中できるため、ユーザーの動きをみながらポイントを押さえつつメモを取れるようになるので、とても進めやすくなりました。
・【2つ目】ユーザビリティテストの共有会の開催
参加してくれたメンバーと一緒に振り返りを行い、参加できなかったチームメンバーには共有会を実施しています。そうすることで、チーム内で共通認識を持つことができ、開発時の認識齟齬を防ぐことや円滑に進めることにつながり、おすすめです。
以上が、ユーザビリティテストをいろいろ試行錯誤した結果、これはやって良かったなという内容です。
5.さいごに
ユーザビリティテストでは仮説を立てて実施することが大切だとお伝えしましたが、曖昧な仮説立てをしてしまうと、本来行うべき検証と違った結果をもたらす可能性があるため、慎重に仮説を立てることをおすすめします。
「はじめに」でもお話ししましたが、ユーザビリティテストの設計に迷ったり、効果や納得感があまり見いだせていなかったりしている方へ、ヒントの一部にでもなれたらいいなと思いつつ、これにてお話を締めさせていただきます。
いかがでしたでしょうか?
私たちの経験がみなさまのビジネスのお役にたてれば幸いです。
【SaaSビジネス経験談】では、今後、下記の記事を公開予定です!気になる記事がございましたら、ぜひ「シナマケのプロダクト」をフォローして、公開通知をお受け取りください。
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▼Synergy!製品情報
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