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駄文歴半世紀

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「モノ書くコドモ」から「モノ書くおばちゃん」に至るまでに否応なしに書いたボーダイな駄文を、モノ書くばーちゃんが読みやすいプラットフォームに整えて蔵出しし、みなさまからおひねりがい…
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2019年9月の記事一覧

容姿に甘やかされた精神発達(容姿コンプレックスOrigin25)

あたしが見ていたのは顔ではなかった あたしがわざわざつきあいにくい男子を選んでいる、という点が明らかになった話のつづき。  「日本語すらがいまいち通じない男子」から、「友達ウケが最低の愛想なし男子」へと移行したあたしは、幼なじみの彼女に「面食い」と断じられてうなだれていました。  でも、真にうなだれるべきは、その点ではなかったのです。    そもそも、彼らはなぜつきあいにくいのか?  これらのケースでは、他人のことがよく読めない、あるいは気持ちを読むのにえらく時間がかかるか

あなた面食いですから!(容姿コンプレックスOrigin24)

あたしゃ面食いだったのか?ある時、幼なじみの女子が、あたしに向かってきっぱりとこう言いました。  「あなた、面食いですから!」  あたしはわりと口が達者ですんで、他の人が相手なら、反射的に1万語ぐらいしゃべって反論をかましてしまいます。  当時、はたちそこそこで、自分は全くそんなことなんかない、などと思っていたわけで。  だけど相手が彼女だと、ひるみます。  だって、あたしのことをよく知っている。ガキの頃から。  歴代片思いの相手やら、BFやら、遊び相手やらのことも見てい

面食いについて話した夜(容姿コンプレックスOrijgin23)

この世には面食いゾーンってのがある ある時、女子友達と3人でお泊まり合宿みたいなことをして、「面食い」について語りまくったことがあります。  あたしたちはみんなまだ学生で、発情した番茶も出花のまっさかりでした。そういう季節には、キャピキャピと飽きもせずに男子についていくらでも語れるものです。  あたしたちの関心は、世の中に「面食いゾーン」というものがある、ということでした。  たとえば。ある種のカフェでは顔のいい男の子だけをアルバイトに雇っています。これは女性客を呼ぶため

好みの問題(容姿コンプレックスOrigin22)

好みの需要と供給と 容姿に対するコンプレックスが、フェティシズムを含む人々の好みに対する興味関心に結びついていった、という話のつづき。  先輩の詩人が目の見えないご友人にあたしのことを「とてもきれいな人」だと大ウソこいて紹介したって話 以来、グダグダと考えていたのですが、しかしこの日、盲目の歌手が、心の中に思い浮かべた”美女SYNDI”がどのようなものか、知る術はないわけなのでした。  案外彼は自分の友人であるその詩人の好み知り抜いていたりして、どんぴしゃ”生意気な目つき

フェティシズムの迷宮(容姿コンプレックスOrigin21)

フェティシズムの迷宮 もうねー。人間の好みってのは、果てしなく色々であり、時に凶暴に、時にみみっちく細かく、その枝葉をのばしていくものなんだな、と思います。  フィレディー・マーキュリーのような、出ている歯が好き、フレディーのあれこそが自分の官能を刺激したのだ、と言い切るエッセイを読んだことがあります。  おっぱいフェチのことを書きました。これなんかも雑踏で好みの女性をみつけて思わず名刺を差し出すその男の心情が・・・・もうはっきり言ってリスキーでありすぎ。  しかし、自

骨格派はだまされない(容姿コンプレックスOrigin20)

骨格派 おそらくもう二度と会わないであろう盲目の歌手の心のなかで、あたしが完璧な美女になった(かもしれない)体験の話のつづき。  例のあたしを好んでいたらしい詩人によれば、その歌手の人は一度聞いた声と名前が頭の中で一致し、一度会えば絶対に忘れないのだそうです。何人もの人をいっぺんに紹介してもそれは変わらないとの話です。  つまり、その次にお会いしたときに「こんにちは」と声をかけますと、「ああ、SYNDIさんですね」という風にお答えが返ってくる、ということです。    そりゃ

あるいは完璧な美人になる方法(容姿コンプレックスOrigin 19)

美人体験の話 どんぐりたちの”美の世界”では、客観的な美というものは事実上存在せず、「好み」ってもんが強烈に支配することがある。そのせいでどんぐりの美は報われたり報われなかったりするって話のつづき。  さて。あたしは小さい時から「きれいだから得した」ってことが、自覚する限りにおいて一度もないような気がします。(このへん、美人の人には想像が難しい人生でしょうから、そういう自覚のある人はイマジネーションの力を振り絞って読んでください。)  同時に「みっともないほどに醜いせ

コンプレックスが好みを形成する(容姿コンプレックスOrigin18)

コンプレックスが好みを形成する それぞれの美が報われているどんぐり達が、それでも複雑な三すくみのように絡み合ってお互い嫉妬しあっているという話の続き。  コンプレックスが絡むと人間は極端なものの見方をしたりします。  例えば一重まぶたを気に病んでいる人は、パッチリしたアーモンド型の目をした人を、必要以上に美しいと感じ、そうした人を見ると、打ちひしがれます。他のところが全部その人より勝っていても、そのことだけを気に病むのです。  その人は、二重まぶたが”大好き”でかつ”

人の容姿に嫉妬する(容姿コンプレックスOrigin17)

どんぐりの嫉妬問題 姿形に天才がある”奇形”か、もしくは人前に美をさらすプロでもない限り、フツーの人の美醜はしょせん「どんぐりの背比べ」なんだと悟ってから、あたしのコンプレックスはすこーし楽にはなりました。  しかしながらすこーしだけであり、それ以降余計に「好み」であるとか、ディテールに対する「こだわり」に”遠慮なく”重きを置くようになっていったのです。  「北斎やミケランジェロのことを考えたら、その辺の野郎に嫉妬なんかしていられねーよ」と言っているような正しい美術愛

どんぐりの背比べ的な(容姿コンプレックスOrigin16)

どんぐりの美人比べ 美大のキャンパスで、「強烈な美しさを放つ人ですら認められるとは限らない」ことをかみしめていた頃の話の続き。  ”飛びぬけた美”が大衆に理解されないってことはよくあります。だけどあたしたちがいたのは美大なんて呼ばれる場であり、みんなが日々『美』について考えているはずの場所だったので、あたしは憮然としました。  あたしが「絶対に美しい」と注目していたわがマドンナも、ここがそういうところだからこそ、あそこまで作りこんだスタイルをしていたに違いないのでしょう

母親は娘の性を封印する(容姿コンプレックスOrigin15)

性を封印する存在 友達の話です。  彼女は小さいとき、色んな人に「かわいいお嬢さんですね」と言ってもらえたのだけれど、彼女のママはそのたびに、判で押したように同じことを繰り返したそうです。 「こんな、チビでやせっぽっちな子はどうしようもありませんよ」  繰り返し繰り返しよその人の前で「チビでやせっぽっち」と言われ続けて、彼女はすっかり自信をなくしたのだそうです。こういうとき、小さい子ってのは「失礼しちゃう」などとは思いません。まっすぐ、傷つきます。  褒めてくれる人

コンプレックス関連画像(容姿コンプレックスOrigin14)

閑話休題  古い仕事のファイルを見たら、こんなイラストが出てきました。  80年代後半だったかしら?某大手出版社某女性雑誌Eにあたしが描いたものです。    この雑誌の誌上で、あたしはシンディという名のお姉さんを演じていました。(今と同じじゃんか)  読者の投稿ページを仕切っていました。  投稿されてくる女の子の恋の話なんかを読んで、載せるやつを選んでまとめ、ちょっと辛口のコメントを書いたり、こういう絵をつけたりとかをしていたのです。この雑誌ではいろんなことをさせ