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体調不良で優しさを感じた
夕方、仕事をしていると少し寒い気がした。
だんだん体が痛くなってきた。
家に帰って熱を測ると、39.5度の熱があった。
寝たら治るだろうと思ったが、次の日の朝、熱は下がっていなかった。
とりあえず会社を休んで、病院が空いたらすぐに行こうと思った。
少しすると今度はお腹が痛くなってきた。
トイレに行って、ベッドに戻って、5分しないうちにまたお腹が痛くなってきた。
それを何度も繰り返した。
これは普通の体調不良ではない。
最近の生活を思い出してみた。
そういえば2日前のランチにハンバーグを食べた。
グリルプレートに乗って出てくるタイプのハンバーグで、ほぼ生なくらいレアで、それを切って、焼いて食べた。
この温度では火は通らないのでは。
と思ったが、会食だったから空気を壊すのも嫌なので何も言わずに食べた。
きっとそのハンバーグだ。
トイレから出られなくなった。
とにかくお腹が痛すぎる。
体も痛いし汗も止まらない。
一人暮らしを始めてから、本格的な体調不良は初めてだった。
ネットで「生肉 食中毒」と調べたら、「死亡」という記事がたくさん出てきて、本当に怖かった。
お腹が痛くて仕方なかったから、トイレの前で一晩過ごした。
寝てしまったらこのまま目が覚めないのではないかと恐怖も感じた。
そんな時に前日に体調悪いかもと伝えていた友達が「体調大丈夫?食べ物ある?何か持っていこうか?」と連絡をくれた。
昨日話したことを覚えてくれていて、朝早くに連絡をくれた事がとても嬉しかった。
いつもなら人に頼れないけど、買い物も行けないし、ご飯も作れないから、申し訳なさを感じながらお願いした。
出勤前に飲み物とおかゆとゼリーを持ってきてくれた。
夕方も「追加で食べ物持っていくね!」と連絡をくれた。「持っていこうか?」と聞くと、私は遠慮して「大丈夫」と答えてしまうから、自分の意思として伝えてくれたことが嬉しかった。
仕事の後には、私が食べたいと言ったトコロテンと飲み物とヨーグルトを買ってきてくれた。
「今買い物中!」と連絡をくれてから40分くらい連絡がなかったから不安になった。
後日聞くと、トコロテンを買ったことが無くて、スーパーを探し回っていたらしい。
仕事が忙しいのに、私の家に寄ると遠回りなのに、慣れない買い物をして、家に寄ってくれた、その気持ちと行動が本当に嬉しかった。
この恩はちゃんと何倍にもして返そう。と思った。
体調は辛かったけど、温かい気持ちになった。