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糸島こどもの権利学習会に参加しました!

先日お知らせしました「こどもかいぎ」の上映会に向けて、準備を進めています!そんな中、『糸島こどもの権利学習会「子どもの声をきく!」とは~なぜ、いま、子どもの権利条例なのか~』に行ってきました。講師は、喜多明人先生(教育学者・早稲田大学名誉教授)です。学んできた内容を要約してお伝えします。

コロナ禍の子どもの権利

・子どもの権利が尊重されるまちがコロナ禍に行った取り組み
―デンマーク、ノルウェー、カナダ首相など:子どもの知る権利の保障のために、子どものための記者会見を開催。子どもたちに説明責任を果たす。

―川崎市子ども夢パークの取り組み:批判を覚悟で開館。密を避けるために、「ハナれて棒」を子どもたちと一緒に作成。中止の理由を説明→3密をつくらないサッカーをつくりだす。

自分らしく生きる権利

・少子化というより「子ども世代のマイノリティー」化
→子どもは総人口の10分の1。子どもの声をきくときは、大人の倍以上の人数を集めなければいけない。少人数では子どもは意見を言えない。大人の声が大きすぎる。子どもは忖度する。意見を言っても決めるのは大人。子どもが決めてこそ参画。

・なぜ自己肯定感が低下したのか、「生きているのが面倒」と感じる学生が増えたのか
→親や学校、まわりの期待に応えなければ、という「やらされ感」が支配し、本当にやりたいことをやりきったという達成感が欠落している。やりたいことを抑えて先送り、早期教育の影響。

安心して生きる権利

・家庭:親子関係の不全、子ども虐待 19万3930件
・学校:子ども関係の不全、いじめ過去最多 61万2,496件(小学生が全体の約8割)
いじめの低学年化(1位:小2/2位:小3/3位:小1)
→コロナ禍での様々な制限、早期教育全盛期で低学年より「遊ぶ権利が奪われている」。そのストレスがいじめにもつながる。子どもの成長は止められない=成長に必要な「遊び」は止められない。

ながら相談

・子どもたちが相談窓口で「困ってる」といえるはずがない
・自分が権利侵害をされていることに気づいていない(ヤングケアラーなども)
・遊びながら、食べながら…周りの大人がどれだけ子どもの声をきけるか、日常的に信頼できる関係を築けるか。

地域で子どもを支えるシステムをつくる

家庭や学校は限界。子どもの権利条例は、「地域で子どもを支える支援システムであり、『地域再生条例』ともいえる」。地域や福祉の専門家に任せることが大切。

感想

「子どもの権利」ときくと、堅苦しく感じるかもしれません。しかし、「子どもと遊びながら(食べながら)子どもとおしゃべりする」となると、意外と、無意識に・日常的に行っているような気がします。
でも、そこを意識的に行っていくと、大げさかもしれませんが世界平和に繋がると感じています。
コロナにより子どもたちに色んな制限を与えた時のやり方で、子どもの態度が違うのは明らかです。例えば、トップダウンで制限させると子ども達は爆発する。一方、分かりやすく真摯に説明して、制限方法を一緒に考えていくと新たな遊び(「ハナれて棒」等)が生まれる。。

今回の学習会に参加して、やはり対話は大事で、幼少期からこういう機会はあった方がいいと痛感しました。そして、「こどもかいぎ」の映像がすぐに頭に浮かびました。

「こどもかいぎ」の映画サイトには、「こどもかいぎは未来をつくる魔法の杖」と表現されています。子どもの権利について興味がある方にはお勧めの映画です。
今回、この杖に触れる機会を企画し、充実した時間となるようにメンバーと意見交換をしています。ぜひ、上映会にきていただき、みなさんとも対話できたらと思っています!

子どもの権利に関する本

『きみはどう考える?人権ってなんだろう』

『子どもへのハラスメント』

絵本『それって人権?』

おまけ

先生が取材された2015年2月28日読売新聞「中1殺害事件 私はこう見る」の記事を参考にしながら、「家庭や学校は限界。もっと福祉の専門家に任せることが大切」と話していた時、心の中で、「そうだ!そうだ!」と叫んでしまいました(笑)保育園・幼稚園のスタッフや保護者の方々にも保育ソーシャルワーカーに頼って、色んな想いを投げかけていただきたいです!


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