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TANGO GARUM タンゴガルム のはなし

今回は、以前ご紹介したTANGO ANCHOVY(京丹後産のアンチョビ)の兄弟商品、[TANGO GARUM タンゴガルム]のご紹介です。
どちらもカタクチイワシ天日塩を使い長期発酵させてつくられる調味料です。TANGO アンチョビはパウダー(固体)、TANGO ガルムはエキス(液体)といえます。


ガルムは日本ではなじみがない……?

ガルム古代ローマ発祥の万能調味料。魚を発酵させてつくられる、いわゆる魚醤です。魚醤といえばナム・プラーやニョク・マムなど、ひろく東南アジア諸国でいまも食卓には欠かせない調味料ですね。ヨーロッパとくに南欧では、現在はコラトゥーラといった魚醤が使われています。
このように伝統的な”魚醤”がいまも世界中で根づいているのに、日本ではなぜそこまで普及しなかったのか、謎です。日本は海に囲まれているし、良質のイワシも捕れるし、条件的には普及したはず。しかも身近にさまざまな発酵食品があり、発酵で食文化を創造してきたと言っても過言ではないほど日本の食文化と発酵は密接なつながりがあるにもかかわらず、なぜいまに至るまでそんなになじみのない調味料のままなのでしょう……?
そこで音松ではガルムを日本に普及させるべく! ガルムの製造に取りかかりました。

TANGO GARUM タンゴガルム とは

さて、音松タンゴガルムがどのようなガルムなのか、まずはその特徴を3つにしぼってご紹介します。

特徴1 丹後産のカタクチイワシ

丹後の定置網で朝一番に捕れた新鮮なカタクチイワシを仕入れています。

特徴2 新鮮で安心

その日捕れた新鮮なカタクチイワシをその日のうちに加工しています。

特徴3 無添加発酵食品

保存料など添加物は加えていません。長期の発酵だけで天然のうまみがたっぷり出ていますので、原材料はおのずとシンプルに。カタクチイワシと天日塩のみです。

ランチでパスタにひとふり、うまみたっぷり。

おすすめの食べかた・使いかた

発酵したイワシの芳醇な香りが特徴で、パスタやピザを食べる直前にひとふりすると香りが鼻腔を刺激します。食べているときにはその香りがうまみとなって舌から伝わりたまらないおいしさに! 思わず舌鼓を打つこと、そしてやみつきになること、間違いなしですよ。

スーパーで買ったお買い得な(おつとめ品!)ピザも、ガルムのパワーで絶品に変わりました!

イタリアンだけではなく、ふだんのサラダやスープにもひとふりしてみてください。自然由来の豊かな風味がお口いっぱいに広がります。また、炒めものや煮込み料理でも塩の代わりにお使いください。

買えるところ

当店のほか、道の駅くみはまSANKAIKAN丹魚(京丹後市峰山のお魚屋さん)で販売中とのことです(2025年2月現在)。現在、在庫限りの販売となっています。大変恐縮ですが、売り切れの場合はご了承くださいませ。ぜひお早めにどうぞ。

ガルム とは

ガルムは古代の万能調味料。その歴史は長く、起源は古代ローマにさかのぼります。当時ローマの人々を虜にした、いわゆる魚醤です。魚の内蔵を塩漬けにして発酵させ、うまみが凝縮された液体を抽出します。魚の種類は、本品のようにカタクチイワシだけではなく、マグロやサバも使われていたそうです。

等級によってガルムはローマ庶民の日常の食品ともなり、富裕層向けの高級品ともなった。最高級のガルムはキャビアほどではないが、高級な香水と同程度の価格で取引されていたという。古代ローマのレシピを編纂した『アピキウス』に掲載されている料理のほとんどにはガルムが使われている。同書には腐敗したガルムを美味しくするテクニックも記載されている。

wikipedia[ガルム (調味料)]から引用

魚醤ってなに?

魚醤のは醤油の醤。醤は訓読みで「ひしお」と読みます。「醤(ひしお)」と検索すると、穀物(大豆と小麦)の麹を醤油で漬けて発酵させた調味料だとわかります。
もともとは「醤」とは、煮た大豆に麹を加えて発酵させたものだそう。また、煮た大豆そのものに麹を発生させて全体をそのまま発酵させたものが”大豆の醤”、醤油のルーツだそうです。醤油のように穀物で作られる醤を「穀醤」といい、ほかにも「肉醤」(肉の塩漬け)、「草醤」(野菜などの塩漬け)、そして魚介類の塩漬けの「魚醤」という分類があります。

Q. 魚醤って何ですか?
A. しょうゆのルーツをたどると「醤(ひしお)」にたどり着きます。小魚、鴨、鹿、野菜、果物、穀物などが使われたようですが、その中で魚を原料に使ったものを魚醤(うおびしお)といいます。日本での魚醤の歴史は古く、弥生時代から古墳時代には塩漬け発酵食品が作られていました。これが現在の魚醤(ぎょしょう)の原型といわれています。その後、しょうゆが使われるようになってからは、魚醤はごく一部の地域で伝統的に利用されている程度になっていました。最近、天然志向やエスニック料理の普及によって、魚醤の独特の味が見直され、新聞や雑誌などでも注目されるようになってきました。ちなみに日本の3大魚醤は、秋田の「しょっつる」、奥能登「いしる、いしり」、香川の「いかなご醤油」。東南アジアでは、タイの「ナン・プラー」、ベトナムの「ニョク・マム」が有名です。

しょうゆ情報センター[歴史]から引用

発酵によるうまみ いろいろ

現在では醤油や味噌といった穀醤は、一般的に麹菌を加えて発酵させます。穀物のタンパク質を分解しアミノ酸のうまみを出すには、麹菌の助けが必要なんですね。
一方で魚醤は、塩で腐敗を防ぎながら魚を熟成させるだけで発酵が進み、やはりアミノ酸やペプチドといったうまみ成分が生まれます。この発酵には麹菌など何らかの外部からの助けは必要とせず、原料の魚そのものが自分の内臓の酵素によって自分の動物性タンパク質を分解(広義の発酵)し、アミノ酸やペプチドが生まれることになります。そもそも自分で自分を分解する酵素を持っているのですね。こうして穀醤にはない動物性(魚性?)タンパク質による天然のコクとうまみをもつ調味料ができあがります。

ぜひ京都府の北部・丹後の無添加発酵調味料[TANGO GARUM タンゴガルム]で、自然の発酵による香り高いお食事をお楽しみください。


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