映画感想文#3 アイミタガイ(2024)
※本稿ではネタバレを含む感想を綴っております。
ご自衛ください。
画像の引用は映画.comさんより
映画の紹介はそちらも併せてご覧ください
耳馴染みのない言葉、「アイミタガイ」。
その正体を知るために、私は劇場に足を運んだ。
映画は優しい作品だった。
タイトルや本著にも触れられている「アイミタガイ」という言葉についてのシーンは僅かだったが、見ているうちに「これもアイミタガイだよね」と思わずにはいられない瞬間がいくつもあった。
そのような作品でありながら、全体的にとても優しさに満ちていた。
あまりの優しさに、「優しくて美味しいけれどお腹にたまらない煮麺みたいだな〜」と、ひどく失礼なことを考えてしまうこともあった。
そんなことを思いながら映画を観ていると、終盤に差し掛かる。
「いい人ばかりが出てくる小説なんて、嘘くさいと思っていたけれど、今はそういうのが読みたい」
というセリフが耳に飛び込んできた。
ああ、これがこの映画と私たちにおけるアイミタガイなのか。
そう考えると、優しさが心にじんわりと広がり、しっかりとお腹も満たされた。
失礼なことを考えてしまってごめんなさい。
そんな温かい気持ちで劇場を後にした夜、私はぐっすりと眠ることができた。