追憶のトドワラ
この大地に ねざしていた
慈しむ朽木
悲哀を背負い朽ちていく
いのち枯れても つきぬおもい
寂として声なし
無言劇の渡り橋
奥く深く もの静か
つぶやきは詩になり
あふれるおもいは
ここに眠る
悲哀を背負い
静かに 幕を閉じる
一場の夢
たそがれ老人の余談です
15年前 車中泊で 北へ一人旅 秋冷の野付半島トドワラ 撮り溜めていた一枚から 自分の人生の虚しさを 無常をイメージしました
立ち枯れたトドマツの朽木が湿原上に残り 荒涼とした特異な風景は まさに地の果てを思わせる趣があり いずれ消滅する景観に 観る者に強烈な印象を与えます